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閑話休題



数年前、藤井さんが二股をかけて困ってたときの情景である。
藤井さんを巡ってふたりの美女が対峙。
お約束の通り火花が散らす。

「ちょっとあなた!何のつもり?蠅みたいに藤井さんにまとわりつかないでくれるかしら」

化粧が多少きついが、美人で背が高くモデル体型のケイ子が蔑むように睨んでいる。

「わ、わたしは蠅ではありません!何故なら藤井さんはウンコではないからです」

負けじと応戦する童顔でアイドルタイプのマリ子。

刹那─

「屁理屈を言うんじゃないわよっ!!」


激昂したケイ子はマリ子の頬を思わずはたいた。
バシィン!と乾いた打撃音が響く。

マリ子はその場に膝をつく崩れるように地に伏せて泣いた。
ドロドロの終焉。

藤井さんはその様子を無言で見守っていた。

「あの時はほんとまいったよ(笑」

そう言ってガールフレンド(仮)の再録を楽しむ藤井さんの目はどこまでも優しい。

藤井さんは何人もの女を泣かせてきた。
しかし女にもそろそろ飽きたと言う。

「今度は男だな」

そう言ってニヤリと笑う藤井さん。

「あんた人間じゃねーよ」

思わず俺は藤井さんをなじる。
外道だ。外道がいる。それもとてつもない腐れ外道だ。

「いぇーい。俺はヤクザなんだよ」

藤井さんはキメ顔でそう言った。
言うまでもなく超うぜぇ。

そんな藤井さんはまた歩きだす。
ひとりきりの人生を。

古びたガスのコンビナート。
吹く風にオイルと錆の匂いが融けている。
配管とパイプで埋まる背中の風景。

そんな昭和を切り取ったような情景の中に俺たちはいた。

俺は黒く淀んだ河の波光を目で追う。
藤井さんは何も言わずにただ河を見つめていた。

「藤井さん…あんたさみしくないのかい」

「………」

「同世代のおっさんがつっぱしり踊り狂い、釣りにゴルフにデートにオヤジ道を謳歌しているってのに、藤井さんときたら…」

「………」

「来る日も来る日も、饐えた酒の匂いが漂う部屋でF連打したり献策したり、人の枕元でシャドーボクシングをしたり晒しで廃人を叩いたり…」

「………」

「たまに明るいところに出ると思えば、そこは眩しいほどの光に照らされたパチンコ屋という檻の中」

「………」

「そこで、まるで気違いのように疵だらけになってオケラになるまで闘うだけの生活…。しかもまだ体はどんどんメタボ化していく一方なのに食事制限しないで食べたいものを食べまくって飲みまくって…。それが…それが藤井さんの最高の人生なのかい?」

俺は震えながら涙を流していた(なんでや)。

藤井さんは黙って聞いていた。
そしてゆっくり向き直って静かな目で俺を見た。
笑ってるような怒ってるような…そんな微妙な表情だった。

藤井さんは息を吐き出すように云う。

「よくわかんねえけど…ひとつだけははっきりしてるよ」

「あんたにだけは言われたくねぇ」


閑話休題これにて終了。


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No title

>藤井さん
お互い十代だったらまじでやってたかもしれんねw

>みさおん
うぷぷぷ。オクラが苦手なのはタツヲだよん!

No title

オケラがオクラにみえた!オクラみたいにネバネバ?うぷぷぷ

No title

凸さん二人で爪楊枝を入れて日本全国逃亡の旅をしよう!
プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
血液型:B

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