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タイムゾーン藤井



ひょんなことから私立光栄学園に編入してしまった藤井。

実はもう30半ばを超えたおっさんなのだが、
ある組織の社会学的実験として高校生にしたてられてしまった。
詳細の成り行きはめんどいので割愛する。

国家研究機関による、非正規のモニター実験で見た目を組織の開発した薬で1年間だけ若返らせて、現代の高校生の意識動向と生態を調査するものだ。
何かよくわからないが、そんな薬があること自体、非現実的だ。しかし受け入れるしかない。

この実験に何の意味があるのかはわからないし説明もされていない。
だが、既に会社も1年間休業扱いになっており、協力しないと今後一切ネット環境を遮断すると脅されて
泣く泣く藤井は協力する羽目になった。ネットがこの先使えないなんて、オナニーを禁止されるより辛いデービス。
なんで藤井が選ばれたのかはわからないが、なんとなく適当なおっさんを探していたらしい。
まったく迷惑な話だった。

編入してから一週間。
2年生の夏からという中途半端な時期からの編入だが、別段怪しまれることもなかったが、興味を持って話しかけてくるものもいなかった。

組織からは、衣食住はもちろん必要な経費は用意してもらっている。
制服はグレーのブレザーにシャツとネクタイにスラックス。
チョウラン、ドカンに履き潰しのシューズで過ごしたヤンキー藤井には、規制の制服はいささか窮屈だった。
髪型はもちろんリーゼントにオレンジポマードだ。
乗ってる単車はXJ(ペケジェー)。懐かしいことこのうえない。

モニターをするにあたり、ひとつ組織からは条件を提示された。
これをクリアすることにより、一年間の手当は保証される。
逆にクリアできなければ契約解除で、記憶も消去され放り出される。
後戻りはできなかった。

条件は一ヶ月以内に友人を3人以上作ること。

最低、女2名、男1名。

しかし、これは簡単に見えて既に人生も半ばのおっさんにはかなりハードルが高い。

今時のティーンエイジャー達の話題などわかるわけもない。
唯一、ネトゲの話と2chの話題は造詣は深いのであるが。

そもそも…

一週間経つのに、まともに話したクラスメイトは一人もいない。
挨拶をして学級委員だという眼鏡娘校内についてちょっとした説明をしてくれたぐらいだ。

それ以外は、休み時間などに話しかけてくる奴はいない。

なぜだ?俺がおっさん臭いからか?(そのとおりだよ)←さぁみなさんご一緒に

見かけは高校生だが中身はおっさん。ある意味、この年代の子どもにはジジイと言われてもしょうがない歳ではあるが、自分ではそんなに老け込んでいるつもりはない。

しかし、クラスメイトの誰一人、藤井には興味もなさそうだった。
県内でもそこそこの進学校というのもあるだろうが、それにしたって転校生なのに興味も示してくれないとは…。

怖がられてるのだろうか。それともキモガラレてる?
いやいや。
自慢ではないが、高校時代の俺はそこそこイケてるルックスだったし、そこそこもてたぞ。
それに番を張ってた不良グループだって俺には一目置いていた。

時代だろうか。
今時のガキは転校生なんかに興味を向けている暇なんざないのかもな。

ジェネレーション・ギャップだろう。今時の学生なんざ藤井にとっては異次元の生物だ。
しかも中に入ってみると、いかに自分が歳をくってきたかが顕著にわかって自己嫌悪に陥る。
言葉使い、流行の遊びやフ歌やファッション…。
とてもついていけない自分がいる。

だから休み時間は窓際の席にぽつんと1人。
窓の外には広がる快晴。

社会人になって数年が過ぎた頃…

確かにあの頃に戻りたかった。
悪友がいて彼女がいて仲間がいて…。

毎日が夏の日差しのように輝いていた。
全てが…。

男性教師が黒板にびっしり文字を書いて説明している。
あれも実際は俺より5〜6歳年下だろう。
偉いもんだと思いつつ、授業内容は耳には入ってこなかった。

「藤井君…藤井君…」

ぼーっと若き日の回想をめぐらしていると、隣からぼそぼそと小さい声が聞こえる。
見ると、隣の席の女子が俺の机の下を指差している。

椅子の間に白いプラスチック消しゴムが落ちていた。

なるほどと思い、消しゴムを拾って渡してやった。

「ありがとう…」

か細い声で、礼を言われた。
この子は名前は何と言ったかな…。

ええと…。

確か、飯村…だったかな。
編入当日に軽い挨拶をしたぐらいだ。

黒髪をサイドにしばって、今風の女子高生の身なりをしている。
一週間のうちで、この子が友達としゃべっているところを見たことがない。
休み時間は1人で静かに本を読んでいる。
人づきあいが得意そうな感じではなかった。もちろん藤井とも接点はない。
クラスに1人はいたなぁ、こーいう子。

ふと机の横にぶらさがるストラップ・マスコットが目に付く。
進撃の巨人のリヴァイ兵長のものだ。

へぇ…。漫画とか好きなのかな。


「飯村さん、リヴァイ好きなのか」

藤井はぼそっと思わずそう声にだした。

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すると、飯村は持っていたペンを止めて藤井を見る。
顔が真っ赤だ。何かすごい恥ずかしいことを見つかったような表情をしている。

キッと藤井を睨みつけると、ぷいっとそっぽを向いてしまった。

<地雷踏んだか?>

藤井は軽卒な一言を後悔しながら、また窓の外を眺める。
ため息をつきながら、あー…ビール飲みてーと思った。

チラっと飯村を見ると、今までと変わらずにノートを書き写していた。

飯村がクスリと笑っていたのを藤井は外を眺めていて見逃していた。
何かフラグが立ったような立たないような。

そう言えば…友人のツカさんも携帯のストラップはミカサだったなと思い出していた。

晴天の霹靂となる藤井の学園生活。
あなたがもし高校生に戻れたら、何が欲しい?何がしたい?何処に行きたい?

あ、俺?
俺は…う〜〜ん…。

やっぱ可愛い彼女と純愛ですかねえ。テヘペロ. (・ω≦)

【続く】
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テーマ : 日記というか、雑記というか…
ジャンル : 日記

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No title

>藤井さん
この頃のガキの〜が一番面白かったよねえ

No title

とうとう静岡第一テレビでもガキ使が放送されなくなりました( ´-`)チュンチュン
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凸

Author:凸
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