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昼にラーメン、たまに蕎麦



ラーメンほど日本人にとってポピュラーな食べ物はないと僕は思う。

若い頃はギトギトの脂っこい麺を好んだが、最近は薄めの味が好ましい。
江口寿史のエッセイ漫画で、西荻窪の「はつね」というラーメン屋が紹介されていた。
若い頃から通っていたらしく、通う間に変遷していく味の歴史を簡単に紹介している。

透き通ったスープに上品な見た目。
何故か竹輪が乗っかっていると言う不思議なラーメンだが、映画「たんぽぽ」のモデルとなった店らしい。
作り手が変わって味が一時期明らかに変わったそうだが、また元通りの味に戻っていると言う。

言うほどうめぇかなぁ?と若い頃の江口も懐疑的に首を捻るのだが、気がつけばいつも「はつね」。
多少もの足りなさを感じつつも、何故か通ってしまう中毒性があるという。
若い頃の舌はしばしば断定的だと述べているが、確かに僕もそう思う。

美味い基準が色んな食を経験しているうちに、2次元的に捉えていた味覚が3次元に広がっていく。
当然、グルメ評論家ではないのであくまでも主観にゆだねるしかないのではあるが、それでも立体的?に味を捉える事は少しは出来るようになった気がする。

ラーメンは美味しいものは多々あれど、何故か子どもの頃に出前でとっていたラーメンが忘れられない。
ちぢれ麺の太麺で、今はあまり見ない鳴門が浮いていた。
田舎で農家の借家に住んでいた当時、野菜などの新鮮な食材には溢れていたと思うし、
実家はお世辞にも裕福とは言えなかった。

だから出前をとるなんて最高の贅沢だった。

食卓に並んだ丼の内に描かれた中華柄が印象的で、上からラップをかけてある。
多分、あのラーメンが人生で食べたなかで一番美味しいラーメンではなかったかと思う。

ちなみに僕は「はつね」には行った事がない。
というか、ラーメンを食べにわざわざ西荻窪くんだりまで出かけるバイタリティはない。

亡くなった友人であるグルメライターの取材に同行して、お相伴に預かること多数だったが、蕎麦は何回かあれど、ラーメン取材は一度もなかったなと記憶している。

今の職場の近くにはあまたのラーメン屋が存在する。
有名店のラーメン二郎もあるが、年がら年中朝から列をなして開店を待つ人達をみかける。

僕は1人の時はラーメンを並んでまで食べたいとは思わない。
それがどんなに美味いと評判のあるところで、すごく空腹でもだ。

並ぶのが基本大嫌いなので、アミューズメントパークも余分に金を出してファストパスにする。
待っている間が楽しいのは、車の納車とネトゲのオープン初日くらいなものだ。

ましてや飯を食うのに並んでまでというのは自分にはどうしても我慢できない。
我慢できなくて、ひどい目に遭う事もあるが、それでも大勢の人が並ぶような店で、後ろで待たれてセカセカ食うとか無理なのだ。

これは別に並んで待つ人を揶揄しているわけではなく、あくまでも自分はそうだというチラ裏である。
飯はとにかく早く出てこないと我慢ができない。

行きつけのカウンターしかないラーメン屋でも、座れるけどぎゅうぎゅうな状況では絶対入らない。
客の間のクリアランスというか、余裕がないとダメなのである。

ラーメンは主食と言っていい。
一週間に2回は食う。

知人のマソは毎日食っているから顔がラーメンマンに似て来たらしい。


そんなマソのエピソードを紹介しよう。

午後1時。

マソは金沢市で最近できたラーメン屋に入った。
暖簾をくぐると左に10席ほどのカウンターしかない狭い造りだ。
客はいない。

「らっしゃい!」

年配のおっさんが小綺麗な作務衣でカウンターから声をかけた。
マスターだろう。ブスッとしているが見た目に反して愛想はよさげである。
マソは壁に貼られているメニューをみたが、ラーメンとチャーハン、そして餃子しか書いてない。

品目が3つしかないシンプルなメニューだ。

マスターの顔をよくよく見ると、なるほど、頑固一徹この道一筋という年輪が皺に刻まれている気がした。

<相当こだわってるなぁ>


そう思って、とにかくラーメンを注文しようとした。

「えーと…らー…」

そう言いかけた瞬間、マスターがそれを制するように言い放つ。

「あいよ!あんたチャーハン顔だからチャーハンね!」

「えっ…?」

マスターはマソの顔を見て勝手にチャーハンを作り出した。

マソは「あの…」と声をかけるが背を向けて中華鍋を振るマスターには聞こえていない。
中華料理は火と戦う料理だ。一番でかいウォホーを操るマスターの背中はなかなかにソウルフルだ。

「はいよ。チャーハンお待ちどう様!」

「……」

マソはラーメンを食べたかったのだが、顔で判断されてチャーハンを食わされてしまった。
チャーハンは塩味が絶妙で美味かったのだが、何か釈然としない。

後日、リベンジにまた来店したが、今度は餃子を食わされた。
それから10回は通っているのに、いまだにラーメンを食えないでいる。

どんなラーメンが出てくるのか想像しただけで、腹が鳴る。

そして遂にマソは、今日ラーメンを自ら注文した。

「マスター!ラーメンくれ」

勇気を出して言ってみた。

マスターは、必死な形相のマソを尻目に静かに首を振る。

「あんたにゃ、まだ早いよ」

そう言われてマソはがっくりとうなだれた。
目の前には、いつものチャーハン大盛りが置かれている。

金沢のラーメンマンと唄われたマソ。
何故だ!?何故ラーメンを食わしてもらえない!??
頭を抱えて悩んだ。嫌な汗が流れて来た。
俺は遊ばれているのかマスターに。

そう思ってマスターに問いかけようとしたが、マスターは背中を向けて煙草を吸っている。
明らかにマソの要求を拒絶していた。

意気消沈して顔を落としていると、客が入って来た。

2名の若い娘だった。
きゃぴきゃぴしながら席に座ると、マスターはいつものように勝手に注文を決めずに注文を聞く。

「ご注文は?」

マソは愕然とした。
俺のときだけなんで…!?ホワイ何故に?(永ちゃん調)


「ええっとぉ…ラーメンくださーい♡あっ、ぐるなび見ました」

「あいよー。ラーメンふたつねー」


その刹那マソは立ち上がって叫んだ。

「ギブミー!!!!」意味不明


いまだにマソはその店でラーメンを食べれてはいない。

「ぐるなび見ました」

実は、これを言うだけでラーメンを食う事は許されるのだが、マソはいまだに気づかない。
人生って結局そんなもんである。

僕らは気づかないキーワードを探す永遠の旅人だ。

ラーメンは人類の友と星野哲郎は言った。
僕もそう思う。

でもマソの友は既にラーメンからチャーハンに変わっている。
あだ名もラーメンマンから「タッチャーハン」になった。
藤井さんは言いにくいので「ちんぽ」と呼んでいる。

まぁ…人生ってそんなもんである。

だから今日はラーメンではなく蕎麦を食おう。
これでいいのだ。明日も食うのだ。

では良き週末を。


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テーマ : 日記というか、雑記というか…
ジャンル : 日記

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No title

>かずは
こっちでも、替え玉バリカタで頼む人は多いな
女性が替え玉頼むところはあんまり見た事ないけどw

>藤井さん
チャーハン美味くてラーメン不味いって店も珍しいw
こっちだと学芸大学近くの中華屋のチャーハンが絶品!

>いのきさん
いくら美味くても、ドカーッと大盛りが出てくると食欲が失せるねw
駒場東大の食堂もそんな感じ

>マソ君
スロも今はしょっぱいだろうなあ
吉宗とかで一財産とか昔はあったようだけど
パチ屋も軒なみ閉店してるw

No title

イタタタタタタア

俺のパチスロ人生奇数設定w

昨日はどまけしたあと、違う店で盛り返したw

痛飯>w<おっぱい

追伸 今ごろマソさんのおでこには「炒」の文字が浮き出てるはず!

ちなみにオレも昨日は蕎麦やった。普段大盛しかメニューにない店なのに、特盛ってのがお薦めメニューに載ってたから頼んでみた。そしたら富士山みたいな盛りだったw標高10㎝はあったな…かずはたんに負けられないからもちろん完食したお!

No title

チャーハンなら伊豆多賀か沼津にある松福ってところがいいお
普通盛り頼むと大盛りだから注意w
ちなみにラーメンはまずいw

No title

この前ラーメンを食べに行って、
いつも通り「替え玉バリカタで!」って頼んだら
後ろのテーブルで食べていた男性陣がザワついた。
ラーメンは豚骨、替え玉はバリカタが日常ですが何か?!
ぷんすこv-293
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凸

Author:凸
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生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
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