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いなりこんこん恋ふじい



藤井はれっきとした中年のおっさんである。

彼はもっかのところ、恋をしている。
もちろん中日ドラゴンズのモッカではない。
とにかく片思いだ。
なんと相手は神様である。紙でもなく髪でもなく神である。

家から徒歩5分の伊奈里神社の主神である「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」通称「うか様」に恋をしていた。
しかし人間が神に恋をしても所詮は適わぬ恋。
どうしようもない恋の袋小路ではあるが、本人が幸せならそれはそれでいい。
よいではないか幸せならば。


藤井は幼少の頃からクラスでも目立たない気が小さい子どもであった。
嫌なことがあると伊奈里神社へ行って石段の上で泣いていた。
そして誰に語るのか、愚痴を延々とこぼすのである。


藤井が小学5年生の頃だ。
いつものようにクラスメイトの悪ガキにいじめられて境内の石畳に座ってく泣いていた。
夕方近くになり涙も涸れ、そろそろ帰ろうと立ち上がった瞬間、背後に気配を感じて振り向くと、
なんとそこには光に包まれた女が立っている。

不思議と恐怖感はなく、その光が何やら暖かく感じる。
光の中にいた女は、それは美しくも可愛らしく、おまけにおっぱいも大きい。
今で言うエロ可愛い女子である。
小学生の藤井は下半身に沸き上がってくる熱を感じた。

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ふ じ い は ボ ッ キ を お ぼ え た

おっき。これにより藤井は大人の階段をひとつ登ったのである。
とは言え、このもやもやを解消する方法がまだわからない。

ちんこを抑えてもじもじしながら顔を赤くしていると、うか様は優しく手を取ってニッコリと微笑んだ。


「驚かしてすまないね。わたしはこの神社の正一位稲荷神だ」

うか様の微笑みはどこまでも優しくまさに天使だった。
このとき、幼少の藤井の胸に大きなくさびが打ち込まれたのである。


「か、神様!?おねーちゃん神様?」

「うん。わたしは神様だよ。ここで君たちをいつも見守っているんだよ」

心地よい響きの優しい声でそう言った。

うか様は衣服の上からでもわかる、自分の豊かなふくらみに手を当てると、七色に光輝く珠を取り出した。

「君にチカラを授けよう」

うか様はそう言って、胸から取り出した光の玉を藤井に与えた。
すると身体中にチカラがみなぎり、やる気がモリモリと湧いて来た。

「私の神通力だよ。これでもう大丈夫」

そう言うと、すーっと消えてしまった。

この時から何故か藤井は一切、神社には行かなくなってしまう。
そして、うか様のことは記憶からまったく無くなってしまっていた。

いじめられっ子だった藤井はこの日を境に別人のようになった。

数日後、いつも絡んでくるいじめっ子達を全員半殺しにしてしまう。
もともと身体は大きかったので、本気を出せばそこらの上級生でさえやっつけられる力は持っていたのだ。
しかし返り討ちにするまではよかったが、その後がひどかった。
いじめっ子達が泣いて謝っても容赦せず、縄で縛り上げて口に花火をぶちこんだり、蟻を耳の中から流し込んだり。
数時間に渡って拷問を繰り返し、一人は精神病院に入るまでのダメージを負わせた。
PTAでも大問題となり、両親は相手の親に連日謝罪に出向き、藤井は特殊認定問題児童となる。
当然、孤立して友達もまったくいなくなった。

が、藤井は全然平気だった。
神通力によって、体力、知力、精神力が飛躍的に向上した藤井にとっては、怖いものなどなく、世界征服すら夢ではないと本気で思い込んでいた。

それ以来、藤井は生徒どころか教師でさえ腫れ物に触るような扱いとなった。
そして中学に上がる頃には、恐喝、暴行、レイプ、RMT、多重ログインなど、無法の限りをつくした。

ぐれにぐれた藤井は、高校生になって族を結成した。

喧嘩上等の走り屋チーム「下田ポロロッカ」。

そのカリスマ性と統率力で瞬く間に勢力を拡大させて、伊豆の覇権を手中にした。
藤井は毎晩喧嘩に走りに明け暮れた。

触るものみな傷つける勢いで、構成員は1500人を越え、他県にも知れ渡るほどに伊豆の暴君として君臨した。
まさに藤井の天下だった。

しかし、そんな所行もいつかは終わる。
藤井は遂に人を死なせてしまう事件を起した。
当時つき合っていた女をKawasaki FXに乗せて流していたのだが、敵対グループの族に絡まれて、小競り合いの中、女はシートから投げ出され頭を強く打って死亡した。

さすがに藤井もこれにはまいった。
抗争に巻き込まれて死んだ娘は藤井より一つ歳上だった。
女の親族からはなじられ泣かれ、葬式のときに怒り狂った父親には鉈で追い回された。

チームは解散し、藤井は鑑別所行きは免れたが、今までの素行から絶えず保護観察の監視下に置かれた。
高校は中退して、働きに出るも世間の風は冷たかった。勤めた先ではことごとくトラブルを起して、職を転々とした。
そして最後に佐川急便の仕事に就くが、宅配先の客から暴言を吐かれ我慢できずに殴り倒してしまい、逮捕されてしまう。

2日の拘留ののちに釈放され、藤井はそれ以降、引きこもりになった。
両親も外に出て面倒を起こすよりはと、諦めて状況を容認した。


引きこもり15年目のある日、いつものようにネットでエロ動画を見ていると、巫女のコスプレAVがアップされていた。
藤井は何の気なしにその動画を視聴してみた。
AVはチープな企画もので、巫女のコスプレをしたAV女優と男優が神社で罰当たりなSEXをするだけのものだった。

「くだらねぇ…」

饐えた匂いのする部屋でカーテンも開けずに、藤井はつぶやく。

動画は画質が荒く、まるでVHSの頃のハンディカムで撮影したような粗悪な出来だった。
抜く気も起きず、動画を消そうとした瞬間に、何かが頭の中で響いた。

「っつ!?」

動画の中のAV嬢の顔が誰かと似ている気がする。
誰だったのか…ぼんやりとして思い出せない。

神社…。鳥居…石畳…。

徐々にその女性の顔が鮮明になっていく。

藤井は思い出した。
小学5年生の頃に出会った神様を。


藤井はスウェット姿で家を飛び出していた。
そして伊奈里神社に向かって走った。

そうだ、あのとき俺はもらったんだ神通力を。

何故、今の今まで忘れていたのか。

あのエロ可愛い神様は一体何だったのか。
あの神通力を授かったことによって俺の人生は狂ってしまった気がする。

あの時の……。


15年ぶりの全力疾走である。
しかしまだ体力は衰えていない。
精力もいまだにビンビンで朝は腹に痣ができるくらい跳ねている。

「ふぅ…ここも恐ろしく久しぶりだな」


神社の境内に辿り着くと、平日のこともあってか人っ子ひとりいない。
境内の白い砂を踏みしめると、ジャリっと音が響く。

深深と透き通った静けさが、濁った心身を浄化していくような気がした。
目の前に小さな社殿があり、数段の石畳が見える。

あれだ。あそこで俺は神に出会った!

会ってどうするのかという疑問はない。
ただ会って問いただしたかった。

なんで俺に神通力を授けたのか。

「神様ぁ!!いるのかいー?」


藤井は大声で叫んだ。藤井は、うか様の名前も覚えていない。
あの時の記憶は、ただ、光っている綺麗なお姉さんのイメージしかないのだ。

「神様よぉい…」

幾度も叫んでみたものの、いっこうに現れる気配はない。

日が暮れるまで待ってみた。
しかしまったく現れない。

あれは夢だったのだろうか。
いやしかし、、、。あれから俺は確かに変わったんだ。
これは人ならざるものの力であることは間違いなかった。

暮れなずむ木々を見ながら黄昏にふける藤井。
思えば…こんなはずじゃなかった人生が浮かんでくる。

俺はガキの頃、声優になりたかったんだ。
山田康夫みたいな声優に。

なんでこうなったとは言わない。
全部自分のせいだ。自分で選んで来た道である。

しかし…。

そう考えて杉の古木の下で座り込んでいると、セーラー服を着た少女が息を切らして境内に入って来た。

「うかさまぁ〜〜」

そう叫びながら、少女は社の前で止まって何やら一人で話している。

その様子を見ていた藤井は、咄嗟に理解した。

自分には見えないのである。
中年になってしまった藤井には、神様を見ることが出来なくなってしまっているのだ。
子どもの頃には、誰しも人ならぬものと会話ができたはずだが、いつしかその記憶も消えてしまうという。

あの少女は、俺が幼い頃に見たあの神様と話をしているのだろう。

少女は顔を真っ赤にして誰かに笑いかけている。
普通の人が見たら、ただの狂いにしか見えないのだろうが俺にはわかる。

あの子はいま神と対話をしているのだ。

藤井は自分が薄汚れた成人になったのを実感した。
悲しくなった。せつなくなった。そして残酷な天使のテーゼだった。

「もう会えんのかい…」

絞り出すようなか細い声が震える。


すると、少女がこちらを見て何やら頷いている。
そしていきおいよくこちらに走ってきた。

藤井のほうがおどおどしていると、少女が目を血走らせて驚くべきことを口にした。

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「な…なぁなぁ!おっちゃんって、うか様のふっるい友達やねんて?」

「えっ…?」


藤井が驚いて目を丸くしていると、少女は自分の左側を指差した。

「ほらっ、うか様がおっきくなったねぇって言うてはる。悔しいなぁもう!あたしが最初に友達になったとおもてたのにぃ」


少女の左側に白い輪郭が浮かび上がってくる。
それは徐々に形を成して、白衣と襦袢を身につけた娘がはっきりと認識できるようになった。
少女は得意げに説明をしてくれた。

「あんなぁ、こうやって手を繋いでいると、大人でも見えるようになるねんてー」

「や…やっぱりあの時の神様!?」


女の子と手を繋ぎながら、うか様と呼ばれる神がニッコリと笑ってうなずいた。

藤井に向かって、何かをしゃべっている。

声は聞こえなかったが、藤井にはわかっていた。

「お・か・え・り」

藤井の目から洪水のように涙が溢れ出してくる。
あの時の記憶、あの時の暖かさ。
なんだろう、心にしみ込んでくる天寿が藤井の頑な心を氷解させていく。

「おっちゃん、20年ぶりにうか様に会うたんやねぇ。大きくなったねぇ言うてはるよ」

少女はにぱっと笑った。

藤井は応えられなかった。
ただただ、暖かい涙が頬を濡らし、短い嗚咽が漏れてくる。

うか様はそんな藤井を優しく見つめながら微笑んでいた。


その日から藤井は引きこもりをやめた。
外に出て働くことにしたのである。
そして毎日神社へ出かけて、お参りをするようになった。

あの少女とも友達になった。

伏見いなりという藤草中学校の2年生だそうだ。うか様に変身能力の神通力を授かったらしい。
彼女がいる時に限り、顕現する姿を認識できるのはうらやましくもありがたかった。

実はあの時の神通力を授けるといったのは、方便だったと明かされた。
元気のない俺を励ます意味で自信をつけさせようとしたらしい。
結果的にそれがひん曲がった方向にいってしまったが、うか様はずっと気にしていたらしい。
せめてもう一回神社に来てくれればなんとかできたのかもしれないがと、残念がっていた。

「ってことは…思い込みだったんかい?」

「うか様言うには、神様の方便やから言霊として少しは効力があったんかもしれへんて」

「われぇ、ご…ごっついのう〜(笑」

今となってどうでもいいことである。
藤井は大きく伸びをした。

いい天気だ。
陽は高く空も澄み切って青い。

だいぶ遠回りをしたが、まだまだ人生これからである。

勤め始めた小さな運送会社も何とかやっていけそうだ。
藤井は新しい人生を歩みだしていた。

灰色の狭い部屋から抜け出して外の世界へ。


「さて…いっちょ行ってみるか」

いなりに別れを告げ、うか様にお辞儀をして藤井は未来へ歩き出す。

うか様は藤井の後姿を見守りながら、頑張れ!と応援していた。
その見つめる目はどこまでも優しく涼やかであった。

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しかし─

未来に向かって歩き出したと思われた藤井の足は、パチンコ屋に向かっていた。
その日、藤井はパチンコで10万の大負けをくらいすっからかんになった。

藤井は泣きながら、神社に駆け込み、うか様に運をくれやぁと頼み込んだ。


もちろん

そんな頼みごと聞いてくれるわけねぇだろがべらぼうめ!!

【終】


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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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No title

>藤井さん
きゅん♡って聞くと、ぴゅーと吹くジャガーに出て来た犬顔の店主を思い出す
にしても、にゃん♡より殺意が湧く語尾だよね!

>いのきさん
信onでもいるんだ、うか様
もちろんエロ可愛い巨乳ですよね!

信onでも、軍神のうか様は大人気なんだきゅん!

No title

ひどい人生w
この前の記事で「きゅん」とか言ってる人がいて
呪怨のリーチ、犬成家に村田が入って耳鳴りリーチみたいになった;w;
プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
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