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スペース・スラング



スペース藤井は宇宙の藤井である。
そして彼は、下ネタハンターである。
聞いたこともない下ネタを生み出して、新種の下ネタと認められると報奨金がもらえるのだ。
それは、早い者勝ちがルール。
宇宙を旅して、誰よりも早く、誰も聞いたことのない下ネタを見つけるのが使命である。


民間小型宇宙船「もっこりーの」に乗って今日も宇宙を飛び回る藤井。

しかし、彼は貧乏だった。新しい下ネタが思い浮かばないし見つけられないである。
当然のこと実入りは皆無。アルバイトをしようにも星間パスポートの更新切れで雇ってもらえない。

宇宙船のローン、真性包茎の手術の請求、燃料代の遅延、星間ステーションの使用料金の督促…。
加えて、一発逆転とはりこんだガニメデ連邦公認のカジノで大負け。
こつこつ働いて返すにはすでに天文学的な借金である。

困窮に貧して藤井の精神状態は危うくなっていた。
藤井は船内モニターに映るアステロイドベルトを眺めながらつぶやいた。

「まんこ!」

もう、思考回路が焼き切れているらしい。
人はあらがえ切れない不幸に見舞われると意味不明な行動や言葉を発することがある。

食料はもうカップラーメン一個。
燃料ももう底をつきかけている。

藤井はまさに極限状態であった。
男一匹30歳半ば、働き盛りである。

しかし働けない、金がない、女もいない、飯もない、剥けてない。
毎日ボクついてない、金がない。

まさに地獄。この世の地獄。

しかし藤井の奥底に眠る生存本能が死ぬことを拒否した。

死んだらおしまいじゃんよ!と惰弱な精神に檄を入れる。
倉庫の奥底に眠る、いつか使うと決めた高級コンドーム。
ミクロン単位の薄さでプレミア品をギャラクシーオークションで買ったのだ。
あれを使うまでは死んでも死に切れない。

「仕方ない…。誰かに金借りるしかないじゃんよ」

藤井は、スターインテリジェンスサービスに繋いで、友人の地獄凸を呼び出した。
ビィンと音が鳴り、楠んだ色の正面モニターに、顎髭を生やした目つきの悪い男が映った。

「よぅ!久しぶり藤井さん」

「久しぶり凸さん。いきなりで悪いが頼みがあるじゃんよ」

「なんでも言ってくれよ。他ならぬ藤井さんの頼みだ」

「金貸して欲しいじゃんよ」


ぶっつん!と通信が切れてモニタはグレー画像になった。

「ですよね」

他にも数名無心をしたが結果は同じ。
何とも世知辛い宇宙である。

しかし藤井には全てが想定内だった。
人を頼ろうとした己を恥じて、仕方ないので生活保護受給を申請したがもちろんダメ。

さっき最後のカップラーメンを食ってしまった。
もうあるのは水しかない。

「地球の神戸牛がくいたひじゃんよ…」

昔、地球にいた頃に一度だけ食べた神戸牛。
脳裏によぎり舌の記憶をまさぐれど、出るのは乾いた唾液のみ。

「こうなったら…犯罪しかねえじゃんよ!」

人間、あまりに困窮すると安易な方向へ流れるものだ。
藤井とて例外ではない。

宇宙のタフガイと呼ばれた男も今はこれ。
一時期はテーブル一杯のコパカパーナに若い娘をはべらせて、葉巻は最高級のトルコ巻。
宇宙登録センター・エウドクソスに下ネタの数々を登録して稼ぎまくった栄光の日々。

そのダンディ藤井がいまや宇宙のならず者に落ちようとしている。

まぁ、超絶どーでもいいことだと読者は思うだろう。
それより、おっぱいを出せと思うかもしれない。

だが残念。

藤井は一言で言えば足フェチだ。
巨乳にはさして興味がなかった。

dvsbvsebveas


「とにかく、こうなったら通りかかった船を問答無用で襲ってやる」

藤井は外道に堕ちる覚悟を決めた。

このままでは、電気もなくなり、楽しみにしているアニメの再放送も観れない。

おあつらえ向きに、小型シャトルベースの船を視界に捉えた。

ここいらは、エウロパの中立区域だが星間パトロールの管轄区域から外れている。
海賊行為をするには唯一の区間である。

藤井は搭載しているIPミサイルを発射して威嚇した。

「おい!止まれそこの船。でないと次元遮断砲をくらわせるじゃんよ!」


もちろんそんな武器はなくハッタリである。藤井は忍者の末裔で、またの名を忍者ハッタリ君とも呼ばれていた。

相手の船は停船した。

交信を求める信号がコクピットに響く。

藤井は交渉してきたら、少しは仏心をだしてやろうと考えた。

「とにかく食料だな。さすがに殺しまではやらんけど」


交信相手の姿がモニタに映ると、藤井の顔が青ざめた。

「や、やる子…」

「おひさしぶりね。あなたに会うなんて。あれから何年 経ったのかしら?少しは私も 大人になったでしょう。あなたはいい人 できたでしょうね」

「その懐メロの歌詞そのままの台詞も変わってないじゃんよ…」


やる子は藤井と同級生で、10年前の恋人である。
浮気をして一方的に藤井がやる子を捨てたのである。

それ以来やる子とは会っていない。
まさにここで会ったが100年目だった。


「あの下ネタ宇宙皇帝とも呼ばれたあなたが海賊にまで堕ちるとはいい有様ね。まさに天罰が下ったのよ」

「た、頼む。もう2週間もまともな飯食ってないじゃんよ。食料だけでも分けてくれ」

「お・こ・と・わ・り。ここであなた宇宙の藻くずになりなさい。あたしの胸のつかえもこれでとれるってもんよ」

「あんときゃ悪かったじゃんよ…。俺のビックディックをまた食わせてやるから頼むよ頼む」

藤井は泣いて懇願したが、逆効果だった。
やる子はその言葉を聞いて顔を赤面させて激昂した。

「相変わらず下品で下劣な下ネタしか言えないのね。最低!餓死する前にあたしがとどめをさしてあげる!」

通信が一方的に遮断されて、シャトルから一筋の光線がもっこりーのに向かって飛んだ。


けたたましい爆音とともに、もっこりーのは粉々に砕け散った。

やる子はその残骸を眺めながら、一筋の涙を落とす。

「さようなら…あたしが愛した男」


シャトルはゆっくりと旋回してアンドロメダ方面へと消えていった。
あとにはもっこりーの残骸ともに静寂だけが残った。


かくして藤井は伝説となり、人々の記憶に生きる形骸となる。
彼の数々の功績を讃えて、スペース・スラングと名打った映画まで制作された。

「最後の下ネタ」という本も出版されミリオンセラーとなった。


地球。かっては日本と呼ばれた地に一人の老人がいた。
老人は椅子に座って少年に本を読んで語り聞かせている。


「どうじゃな…。これがワシの友人だった男の物語じゃよ」

「凸のおじいちゃん、藤井って人はどんな人だったの」

「うむ…。器の大きい男じゃった。そして悲しいくらい下ネタを愛した男であったよ。高潔なまでにな」

「魚に例えるとどんな感じ?」

「そうさなぁ…」

老人は遠い目をして沈む夕日を眺めながら言った。

「さしずめ…リュウグウノツカイじゃなぁ」

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老人の言葉を聞くと、少年はにっこり笑っていった。

「うわー!きめぇww」



【終】

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テーマ : 日記というか、雑記というか…
ジャンル : 日記

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No title

>ナミ
ナミ 生きとったんかワレ!

>かずは
種無しか!

>藤井さん
ばっちりじゃねーよw

No title

おっぱいをエロくなく初対面の女性でも触れる方法を編み出しました

「んー触診しましょう。負のオーラが出てます」
ばっちりだぜ!

No title

ふじーさんは、永遠に、不発です!!

No title

藤井さんは永久に不滅ですっ(`・ω・´)
プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
血液型:B

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