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信オン 三浦を訪ねて三千里⑥




山を超える手前で、宿場町に入る。
関所前の街道が交差する地点なので、なかなかに賑わっていた。

凸と美代は、そこで一晩休んでから山越えをすることにした。
なにせ幼子連れであるから、体力的にも休養は必要である。

足は遅くなるが、今更どうしようもない。
それに冬に入る山を越えるには、色々と準備も必要だった。

宿場に入ったとたん、めざとい宿屋の呼び込みに捕まり、めんどくさいのでそのまま宿を決めた。
見た目は古いが、ここなら安そうなので手持ちの路銀で何とかなる。

二階の部屋に案内され荷物を置いて、障子ばりの戸を開けると、行き交う人々の流れが見える。
それを面白そうに美代は眺めてはしゃいでいた。

「美代、俺はちょいと買い物がある。飯食っておとなしく待っとけな」

そう言って凸は、部屋を出て行った。

美代はそれには答えず、外を眺めて喜んでいる。

しばらくすると、さすがに飽きたのか、ごろんと仰向けになって目をこする。
朝早かったので、眠いのだろう。

やわらかい陽差しが心地いいらしく、そのまま身体を丸めて寝息をたてはじめた。
その寝顔は愛らしく安らかであった。


凸は町の片隅までくると、お目当ての雑貨屋がないことに辟易した。

「ここまで来たら、もう店はないな。なんだよ、コンビニもねぇじゃねえか」

悪態をつきながら、引っ返すかと頭を掻くと、左にある茶屋から男女のカップルが賑やかしく出てきた。
この茶屋は女も買えるちょんの間宿だ。
男は白梅の小袖をつけて、金糸に刺繍された袴をはいてなかなかに傾いている。
その男の首にぶらさがるように、若い娘がべったりとくっついていた。
いかにも、頭も股も緩そうだったが、匂い立つような色気がある。

はん、真っ昼間から大層な身分だぜとちょいと見ただけで通りすぎようとしたが、カップルの男から声をかけられた。

「あれ、もしかして凸さん?」

「え?」

驚いて男を見ると、なんと知人の藤井駿河守である。
烈風時代の今川の重鎮、黒幕とも言われていた男が、見る影もなくチャラ男になっている。

「なんだよ藤井さん、その格好」

「いやぁ…。まぁ時代の趨勢と言うかなんと言うか…でも、決まってるっしょ?ポール・スミスの特注なんだ」


そう言って照れ隠しに笑っている。
木曽川では、戦場の今川焼きと言われた面影は微塵もない。

「超絶だせぇ」


凸はけんもほろろに言い放つ。

すると女が険を歪めて食って掛かってきた。

「ふざけたこと言うんじゃないよ!いかすよ!」

どうやら、この女は藤井の情女(イロ)らしい。愛しい男の悪口を言われたと思い激昂しているのか。
というか、マネーの虎のなんでかんでんの社長みてぇ。


「おい、この人は昔の馴染みだ。粗相をするともうSEXしてやらんぞ!」

藤井に嗜められて女はしおらしくなって、泣きべそをかきながら謝った。

「ごめんなさい;もうしないから、もうしないから」

「わかればいいんだ。あとでたっぷりご褒美をやるからな」

女は歓喜しながら藤井に折れんばかりに抱きついた。

アホらしい。

まったく、藤井さんともあろうものが、一体全体このていたらくは何なんだ。
硬派でならした藤井さん。
変態だったが、びしっと一本筋が通っていて面倒見が良かった藤井さん。
ちんちんしゅっしゅっとか、いつも小学生みたいなことを叫んでいたが、晒した奴を見つけると脅して引退まで追い込んだ藤井さん。

そんな藤井さんは俺の憧れだった。

だが、ここにいる藤井さんはもう昔の藤井さんじゃない。
まるで調子にのった海老蔵だ。カイエンを買えなかったハンカチだ。
がっかりだぜ。

「…おりゃ行くよ。んじゃ元気でな」

凸はきびすを返してもと来た道を歩き出した。

「ちょっ、ちょっと待ってよ凸さん。久々に会ったんだしちょいとそこらで軽く飲ろうよ」

「ちと、待たしてるものがいるんでね。悪いがまたの機会だね」

「おっ?これかい?」

藤井は小指を出してにたりと笑う。

「まあ…そんなとこ」

「女ができたか凸さん。いやぁよかったよかった」

その物言いに凸はカチンときた。


「なめてくれるなよ、女ぐらいいるよ。あんた、世の中で自分だけが女がいるとか勘違いしてねえかい?」

「おいおい…。やけに絡むねぇ。あ、でもそっかー、女いるのか」

藤井は残念そうに、女を引き寄せて腰のあたりをさすっている。
女はやん!とか言いながら腰をうねらせて身をよじった。

糞が!うらやましい…。

「女がいるんじゃしょうがないな。他を探すか…」

「え?何?どーいうこと」

「んー。実は今日、馴染みの居酒屋のネーチャンたちの慰労会なんだけど、男がたりないんだよねえ。予定してた人数が揃わなくてまいっちゃってんだよ。俺、幹事なんでさ」

「へぇ。合コンみたいなもんかね」

「まぁそうだねえ。みんな彼氏いないし。ちなみに店の名は【バララララ・バインバイン】」

「…胸は?」

「は?胸?」

「胸だよ。おっぱい」

「でかいかってこと?」

「ああそうだよ!巨乳かって聞いてんだよ!!!その娘たちは巨乳なのか!!」

凸は興奮して藤井の胸ぐらを掴んで雄叫びのような声をあげた。
藤井にくっついている女がその剣幕を見て怯えている。

「く、くるちぃ;ま…ぁ、みんな大きいんじゃないかな。その中でもなかでもKカップとかいるし」

「Kだとぉ!!!なんということだ…神よ!」

「凸さん、落ち着いて!」



凸は、はっと我にかえって手を離した。


「す、すまん藤井さん。Kと聞いて年甲斐もなく…」

「ふぅ;びっくりした。でも、どうせ出る気はないんでしょ。女が待ってるんだろうし」

「い、いや…あれは、彼女つうか、まぁ大したもんじゃないからいいのさ」

「ふぅん…。まあいいや。じゃ、行くかい?」

「いく!いっちゃう!」

「のってきたねえ。そうこなくっちゃ。まだちょいと間がある。5時から店はあいてるから先にあがっててくれ。番頭の小僧に藤井の連れだといやわかるから」

「がってんしょーちのすけ><」

藤井は女ともう1ラウンド消化してからくるらしい。
タフな男だ。

美代のことが頭に浮かんだが、

「そんな遅くならなけりゃ問題ないだろ」

納得させるように言い訳をする。

後ろめたい気持ちも多少あるが、そもそも俺がお守りをする義理もないわけで。
そんな思いを振り払うと、時間までどこかで一杯ひっかけるかと算段した。

凸の頭の中はすでに下記のAAマンセーである。

cvsdbseb e


もちろん

当初の予定などすっかり忘れていたのは言うまでもない。


【絶対続くんだもん】




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No title

>かずは
うむ。甘噛み最高!

>藤井さん
外でコメント見て吹き出したじゃないかw

No title

カイエン買えなかったハンカチわらたwww

おっぱいはティ首引っ張る派です!凸さんは噛むとか野蛮なこといふてた

ふじーさん。

おっぱい星人ここにあらわる。
プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
血液型:B

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