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烈風伝酔夢譚

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藤川みさおは己の武家屋敷で不乱に書を読していた。

表題は「烈風戦国楚竹書」とある。
烈風伝の歴史がかいつまんで記してあるものだ。

著者は「烈風某」とある。
おそらく─烈風時代に名を馳せた烈風記者なる酔狂ものが書き記したものと言われている。

みさおは現在のような仕様に至るまでの経過は知るべも無い。
五年ほどの未熟な経験でも、今の世界では十分に熟練者と呼べるだろう。

今さら昔を偲んでもせんないことだ。
仕様は変わり、時代も変わり、人も変わっていく。

今の世に生きるもののふにとって過去はただの過去である。
常に更新される情報は、常に消費され消え去っていく過去を上書きする。

しかし、みさおは知りたかった。

経験者が夢見ごこちで語る、初期の戦国時代。
大国がそれぞれ乱立し、群雄割拠した絢爛豪華な戦国絵巻を。


─数日前。

甲府の居酒屋で知人達と酒の席を囲んだ。

「結局さぁ、みさおっちは初期をしらねぇからなぁ〜」

知人の地獄突が、意地の悪い口調で得意げに鼻を鳴らす。
既に空の銚子が2つ転がっている。

地獄突は現在は休止をしてインはしていない。
PS初期の初日組だが、みさおに対してことあるごとに回顧録を語る。

「初期は本当に人が多かったからなぁ。色々不便もあったが、それがよかった」

「ふぅん…」

そう、あいづちを打つが、いまひとつピンとこない。
そう言われてもみさおにはわからないのだ。

みさおがこの世界に降り立った頃には、既に早馬は実装され、黄泉クエもボスの沸き待ちなどは撤廃されていた。
既に戦国の世は、突の語る初期世界とはまったく変わったものになっていたのである。

地獄突は遠い目をしながら続けた。

「あの頃の合戦をみさおさんに見せてやりたいよ。そりゃあもう興奮したっけ」

いつもの調子でしたたかに酔っている。
突に限らず、初期からの経験者は異口同音に同じことを口にする。

経験が長いから、知っているからと言って、偉いというわけではないだろう。

みさおが常日頃、腹に抱えている言葉である。
要は密度の問題だ。5年やってようが、10年やっていようが、濃縮された1年の経験に勝るとは想えない。
経験者に対するリスペクトがないと、一門の奥多摩になじられ、時たま口論となる。
みさおの帰属意識の高さも手伝って、所属する織田のありように関しては誰よりも熱が入り、それゆえ同国の者との軋轢もしばしばであった。


「あたしは今しかしらないもの。過去のことを言われてもわからないよ」


黙って聞いていた僧兵のタツヲが口を開いた。

「初期とはまったく違うものになったいるからなあ、今の信は。このカタソバにしても、僧兵さくらでレスキル名人として川中島では上杉方に徹底マークされた極悪人だけど、今じゃ課金すらしてない無趣味人間だし」

それを受けてカタソバが続く。

「俺あんとき最悪っすよ。転生もらっている奴から片っ端から殺してましたしね!」


数日前に、このような会話があって、みさおは過去の歴史をひもといている。
知ったところで、現状に何ら影響もないが、確かにその時代のその場所にいたならば、運命も大きく変わっていたかもしれない。


武田と上杉の烈風史上最大の大合戦。
800人以上を動員して、常に回線が不安定な状態。

今では考えられない規模である。

さらに遡れば、斉藤連合と武田連合の永木にわたる遺恨の戦い。
朝倉と本願寺の雪合戦。徳川、織田の潰し合い。伊賀の孤高の合戦や飢え過ぎによる雑賀侵攻など、まさに各地で勢力図が塗り替えられること、枚挙に暇がなかった。

加えて、フィールドボスの充実、TD実装時の徒党編成のカオスっぷり、イザクエで心折られて引退する人々…。
装備にしても、255−50が神付与で宝玉などはない時代。稲葉の門前で募集を叫ぶ大勢の党首たち…。

合戦で死ねば飛ばされ、走るしか無い。墓場で行進を配る神達、霊石を配布する陰陽、合戦場で陣表を出して戦況を伝える伝令班、低レベルだが、味方を鼓舞してモチベーションをあげる先導者。


シンプルだったが、そこには確かに「戦」があり、「戦国の絆」があったと最後に記されている。

そこで、パタリと書を閉じた。

燭台の蝋燭が芯が見えるほどに短くなっている。
もう何時だろう。みさおはこめかみを揉んで一息つく。


結局、回顧録でしかないものだが、人と人が繋がっていた証が見てとれる。
何気ないクエストや狩りの中にも小さな冒険、発見があった時代。

みさおはその当時、まだモンハンをやっていた。
肉をぐるぐる回して喜んでいたのだ。

なぜにここまで戦国にはまったのかは、つきつめるとわからない。
単純に好きだったからといえばそれまでである。

うらやましくもあるが、ないものねだりをしていても始まらない。
しかも、自分は今の仕様を楽しめているわけだ。

「年寄りは…すぐ懐古するものよね」

今度、突達に会ったら言ってやろう。

「あたしは今の信が好きなの!」と。

過去はいいのだ。未来に生きるのだ。
どうしたって信長様に忠誠を誓っているのだから。
世の有り様は変わっても、人は心は変わらない。
みさおはそう信じている。

外が少し明るくなってきた。
そろそろ寝ようかと腰をあげた途端に、みさおは、あっ!と思った。

そういえば…初期の晒しのことも書いてあったっけ。
これを知らずに烈風は語れない。
突もしばしば話題にしていたことだ。

みさおは書の巻末の歴代晒しの事柄を探してみた。

571 : 名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:04/12/05 21:33:35 ID:5KL/7zPs [6/10回]
>>565
粘着してるの藤井一派だから。
昨日かおとといの烈風スレに藤井来て訳わかんないこと言ってたけど
てめらの一派がうざくて主力出て行ったの気がつかない振りしてて笑ったよw
なにが「俺がレベル上げて中堅引っ張ればよかった」だよ。
レベル上がった今も誰もついていってないじゃないかよw
糞虫以外。

585 : 名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:04/12/05 22:50:26 ID:5KL/7zPs [7/10回]
>>584
藤井乙
はやく首でも吊っとけよ



「ぷっ!こんな初期から……。なんだかんだで藤井さんってすごい人だったのねぇ…」

みさおは、あくびをひとつして寝床に向かった。

東の空が白んできた。
風もどこか秋の気配を含んでいる気がした。

おちまい。





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No title

>佐渡さん
ありゃ長かったねえ。しかしいい思い出だw
今はチンコもたたなくなった!

No title

上杉100年戦争だけはもう勘弁して(笑

No title

>藤井さん
ちなみにふぇいも同時期に晒されてたわけねw
俺はまだこのとき晒しデビューはしていないなぁ
藤井さんとも知り合ってない頃だあね

>ムネ
ふひひwサーセンw

>みさおん
相変わらず楽しそうだのお
というか、また泣いたな?

>凸子
お前は何を言ってるんだw乳揉ませろ!

>三浦
誰にも人知れないドラマはあるもの。そう考えるとプレイヤーの数だけドラマがあるは正解である。そしてホモとゲイは全然違う。それを周囲に認識させるのがお前の役目だ!

>烈風記者さん
願わくば、今の信の状況も記事風にまとめて頂きたかった。
当時の烈風記者さんの客観的視点と小気味の良い切り口は、読んでいて大変参考になりました。楽しむという行為は、簡単なようでいて難しいものですね。現在に至ってそれを痛感しますわ。
僧兵さくらは、当時まだ若いコゾーでした。許してやってくださいw

御礼

この度はわたくしのような雑魚キャラを登場させていただきありがとうございます。懐かしく、そして楽しかったノブライフを思い出しました。思い返せば、元嫁に逃げられ、現実逃避の逃げ先として選んだノブオン。かの地に降り立ったのが何年前で、かの地を立ち去ったのが何年前だったのかさえ記憶が危うくなってまいりました。わたくしがかの世界にいたのは約4年間でしたが、あれほどゲームに熱中し、遊びつくし、そしてその世界を愛したことは、名無しのままこの世を終えることになるわたくしの墓場までもちゆく秘事であります。藤井さんを主人公に書き上げた、烈風合従連衡活劇、龍虎のごとくを書き上げたのが、わたくしの最後のノブライフとなりました。それをブログアップした一週間後に新章が実装され、その前に誰にも別れを告げず、ひっそりと春日山の両替前でお辞儀をし、正座、ログアウトをしたこと、いまでも忘れられません。凸さん、いかりん、教授などなど、斎藤時代から武田の方々と戦い続けたわたくしの思い出も、今を生き抜くみさおさんなどには無縁のことでしょう。ただ、やるなら楽しめ!それだけを言い残し、長文を失礼つかまつりたいと思います。

最後に。
僧兵さくらめええええええ!

うふw

烈風記者

No title

烈風武田は夜はアホみたいに人が多くて門前封鎖当たり前だったのに
昼の陣はその事が信じられない位に、まったく人が居なかったのよね

兵種が実装された後、平日休みの時に斉藤との合戦に出かけたら、味方なんと俺1人w
敵が黙々とN狩りをしてるので、鉄砲もって釣ってる先頭のPCを混乱させて、
先頭だけ割れて殺して遊んでたら、突然暗転、何事かと思ったら、隠れてた忍者に襲われた、やばい、すでに上司は敗退してる!死んだら戻ってこれない!逃げねばっ!!
何とか逃げ切って、本陣に逃れるも、またしても襲われる、しかも今度は違う忍者だ!
こいつら何人隠れてるんだ!w
侍は霊視が出来ない、見えない恐怖におののく俺!
平日の昼間、俺VS斉藤忍者軍団の熱いバトルが繰り広げられていた事は、
味方の誰一人として知る由もない。

いきつくところはふじーさん。
あいしてるのね、、、すなおになれよ、凸雄。

No title

はーこれ読んで反省
うん 合戦に戻ろう・・・
色々裏の事とかきいたら
なんでたなのよー!ってなってどーしても頑張れなくて落ちてきたの
でもでもいろんな人がいるからオンゲー!
たかがゲームとは思わないけども少し気軽に楽しめたらいいなーと
精進精進!
また凸さんに笑われるな~うぷぷぷ

No title

最後にふじーさんオチかww

No title

まったく覚えがないw
しかしあの時は若かった;w;
プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
血液型:B

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