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宿敵(とも)あり休止より来たる また楽しからずや

復帰したマソが、何やら稲葉の立食い蕎麦屋の前で悩んでいる。

「しっぽくか、花巻にするか…いやさ、やはり天ぷらか」

マソが腕を組んで悩んでいると、そこに通りかかったのは白夜一門の勇馬だった。


「マソじゃねぇか。何やってんだこんなとこで」

「…なんでぇ、ゆ〜まか。ここは天下の往来だ。犬や猫でも勝手に通ってらぁ」

「ゆ〜まってのばすのやめろこの野郎。相変わらずとっぽいなてめぇは」

「お前こそどうだチンカス、元気にしてたか」

売り言葉に買い言葉。
二人の間に凶悪な気が膨れ上がっていく。鯖統合以前からこの二人は宿敵なのだ。
顔をあわせれば一悶着を起こしていた。

臨戦態勢に入っていると急に勇馬がはぁとひと呼吸おいた。

往来で喧嘩をおっぱじめるほど勇馬はガキではない。
ましてや、最近は本業が忙しくて信のほうはとんと手をつけておらず、新年の挨拶にインしただけだった。

それに正月だしなと溜飲を下げて、勇馬は鼻をこすりながら周囲を見渡す。
集まりかけた野次馬も、興味を失い離れていった。


「おいマソ。ちくとつきあえよ」

「はぁ?おめぇと何をつきあうってんだ」

「水心ありゃって言うだろう。ちっと昔話で一献ささねぇかってこった」

「へっ。おめぇがどうしてもってんなら付き合ってもいいがよ」


マソも興をそがれたらしく、やりあおうって気はないようだった。

二人は肩をならべて歩きだし、昼からやっている居酒屋に入った。

出された肴を箸でつまみながら、二合徳利を手酌で猪口にさす二人。

無言のまま、すぐに徳利は空になった。

「おい!酒だ!おかわりだ」

マソが徳利を振りながら、店員を呼ぶ。

「へいへい、ただいま」

風采のあがらなそうな親父が、弱々しく答える。


「しけた店だな、ったく」

マソがそう悪態をつくと勇馬は、ギロリと睨んで面白くもなさそうに猪口を一気に煽った。


「マソォ…てめぇに対人タイマンで負けてから、俺の輝かしい伝説が崩壊しちまった。よりによってお前なんぞにな」

「ほう、そうかい。」

「あれから3年…。それをふっきるために信を休止してリアル商売を血の滲む思いで頑張ったんだ。その間にリアルの店は大繁盛しちまったがな」

「ふーん」

「ありとあらゆる苦渋を舐めてきたんだよ。てめぇにやられてから運が堕ちっぱなしだったからなぁ」

マソは勇馬の話を聞くうちに涙を流していた。そして泣きながら鼻を噛んだ。

ちーん。

「かぇえそうになぁ…;」

泣きながらマソがそう言うと、勇馬は蛇の目で睨みつけてドスをきかせた。


「なんだぁてめぇ。今さら同情でもすんのか!」

マソは、そんな勇馬の威嚇を気にもせず鼻を噛み終わると両手でティッシュを団子のように丸めた。
ぶすっとして鼻を噛んだティッシュを丸めて勇馬に放り投げる。


「ぱーぷー野郎!そりゃー俺のことだ。てめーが休止してからっていうもの、いじめる相手がいなくなって、退屈で退屈でとほほのほーよ!」

泣いていたのは自分のいじめる相手のいなかった時期を思い出しての事だった。
どこまでも自分本位の男だった。


「舐めやがってこのガキィ……」

勇馬の肩がぶるぶる震えている。右手に持ったビール瓶をつかんで今にも殴りかかりそうないきおいである。


「同情はしねえ。糞洩らそうが、信をやめようがてめーで選んだんだろうが」

そう言って、マソはしーしーと爪楊枝を口に加えてふんぞり返る。


「ちょっと待て。信オンと糞を一緒にするんじゃねえ!」

勇馬はそう言って立ち上がった。

「おちつけぇ!酒飲んでいきってんじゃねぇよ」

マソも負けじと机台を叩いて怒鳴る。


親父がおかわりを持ってきた。
二人の剣幕におどおどしながら厨房に下がっていく。

また手酌で無言で飲み始める。

どうにも話が途切れて話題が無い。

そうこうしているうちに、あっという間に6本の徳利が空になって転がっている。

酒の酔いも手伝ってか、勇馬が先に口を開いた。

「マソォ、てめぇいつまでこんなゲームをやってるつもりだぃ」

伝法調な物言いが更に乱暴になってきている。

マソはそんな勇馬を無視してスマホをいじくっていた。

「どうだ チンカスども…元気にしてるか と」

2chの晒しに書き込んでいるのだ。

「真面目に聞けってんだ、この和製ニコラスケイジ!」

勇馬がそう言ってマソの頭をひっぱたく。

「いてぇな!この信オンのトム・クルーズがよ」


二人を見ながら親父が呆れ顔で「アホや…」とつぶやく。


マソがそう返すと、勇馬はニヤリと笑って机に肘をつき身を乗り出した。

「いいかマソ、ひっくぅ。世の中はな、てめぇの考えているよりず〜〜〜っと厳しいんだぜ。ミツカンでキビポンどころじゃねえんだ。わかるか?」

「なんだ、うぜぇなこいつは」

「いいか、俺ぁなそんな世間の荒波をくぐって、耐え難きを耐え、偲び難きを偲び…」

説教モードだ。こうなると話は長い。しかも人の苦労話を酒の席で聞くほどうぜぇことはない。
マソは辟易しながら、隣で怯えた顔で飲んでいるカップルに顔を向けた。

「いるんだよなー。酔っぱらって苦労話をしつこくする奴がよー。たまんねーな」

マソが同意を求めるかの如くそのカップルにボソボソと話しかけた。
カップルは愛想笑いをしながら、あいづちを打つ。当然、こんな輩に関りたくはない。

すると、いきなりマソの脳天に衝撃が走った。
勇馬が徳利を持ってマソの頭を勝ち割ったのだ。

「真面目に話を聞けや!この野郎!!」

激昂しながら、勇馬が叫ぶ。

「……」

マソは無言で、割れた徳利の欠片を払うと片してある空のビール瓶を持って勇馬に飛びかかっていった。


「てめっ!上等だこの野郎」

「やんのかガキィ!」


遂におっぱじまった。

机や椅子を放り投げての大乱闘である。
酒が入ってるから尚更悪い。

二人とも周囲のことなんざもうきにもかけてはいない。

その様子を静かに飲みながら静観している女がいた。

振り返ることもなく、親父に酒の追加を注文している。

「あ、あんた…帰ったほうがいいよもう」

親父は相変わらずびくびくしながら、カウンター越しに身を低くしていた。

「構わないさ。馬鹿が二人暴れているだけのことでしょう」

「いや、だけどあんた…」


女は出された酒を一息で飲み干すと、立ち上がってカウンターの隅によけてあったビール瓶を両手に掴んだ。

そして、とっくみあって暴れている二人の背後に忍び寄ると、両手に持っていたビール瓶で痛恨の一撃を振り下ろした。

バキャァアアアアンン!!!

ビール瓶が木っ端微塵に砕けちり、二人の脳天からは血が噴き出す。

もちろん、二人は昏倒してきゅうとのびてしまった。

女はのびている二人に起きたらこれを渡しておくれと、親父に一枚の紙を手渡した。


「勘定はこの馬鹿二人につけといておくれよ。迷惑料さ」

そう言って、しれっと出て行った。


一時して気がついた二人は、一枚の紙を親父から渡された。

-------------------------------------------------------------------------
喧嘩はだめだお。
月に代わっておしおきだおヾ(o´∀`o)ノ 。
みさお

-------------------------------------------------------------------------

マソが頭を抑えながら、立ち上がってつぶやいた。

「女がビール瓶で殴るかふつー…」

「みさおならやる。あいつはこぇえ女だからな…」

勇馬は首を振りながら、目をぱちぱちとさせている。


「お客さん、お勘定」

親父が伝票を二人に渡した。


飲み食いの他に破損した机や椅子の修理代、その他にみさおの勘定がつけられている。

「なんじゅあぁこりゃぁあ!!」

あまりの金額に二人は声をそろえてポーズをとりながら叫んだ。


inochi
命 !(いのち)

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テーマ : 信長の野望online-鳳凰の章
ジャンル : オンラインゲーム

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No title

俺もやってみよう!

No title

この前馴染みの店のドアを開けて、命!やりました。
猿飛佐助ばりに、帰れ!いわれまんた

No title

操(みさお)!のポーズはむずかしいので無理だった件

No title

絶対ふぇいさんだとおもったのにw
それはきっとにせものみさぉだよ><
成りすましに御用心・・・

No title

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凸

Author:凸
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生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
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