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森とみさおの戦国はらぺこ道中記5

右京の茶屋。

茶を啜りながら一門員筆頭の長瀬はイライラしていた。

「おせぇ…」

森とみさをが5日前に尾張を発ったということだったが、以前として姿を現さない。
何かトラブルがあったのだろうかと対話を入れてみたが、二人とも不通である。

まさかマソ軍団に襲われたのかしら。そうも思ってみるが、それを考慮しての歩行である。
第一、敵に襲われたのなら救援信号をとばしてくるはずだ。
評定は明日だ。といっても、今回は極めて儀典的な調印なので顔を出せばいいだけであるが、織田の公務役員として国の顔を背負っていることは間違いない。

足利は古典的な通例行事を重んじる輩が多い。
そこへ、遅刻しましたとかいうものなら、織田どころか一門員としてもいい恥晒しだ。

隣に座って大福を食べている一門員の冬場(姫)は、長瀬の杞憂を気にもかけずにもぐもぐと口を動かしている。
食い終わって手を合わせて「ごちそう様」とお辞儀をした。


「ふぅ…美味しかった!」

「暢気な…。姫はあの二人が心配じゃないのかね」

「まぁ…みさをちゃとともかく、森さんがいるから大丈夫でしょ。月に行こうってわけじゃないんだし」

冬場は、ふぅふぅと茶を冷しながらすっと目を細めた。

「まぁそうなんだが、連絡がとれないってのはなぁ…」

「どうせそこらで、みさをちゃが色んなものを食い倒している予感。モリリンは苦労してるだろうけど…」

「………うむ」

同じく冬場の隣で茶を啜っている、にゃん娘もうなずく。

にゃん娘は口数も少なく挨拶程度しか会話に加わらないが、
一門では周防と並んで一門古参の古神としてのポジションを確立していた。
ちなみに「にゃん♪」とか言う語尾はつけないので、妙な期待は厳禁だった。

3人が右京の茶屋でそんなやりとりをしている同時刻─。

一門員の新田と奥多摩も早馬で右京へ向かっていた。
評定会議が終わったあとに、みんなで一門クエをやろうという企画のためである。

二人は街道をまたいで一直線に馬を飛ばしている。


「新田〜、みさをとか森から連絡きた?」

「いいえ。きてませんねえ」

「やっぱり!みさをが食ってばかりで忙しいんだなっ」

「でも、もう右京には到着していてもいい頃ですねえ」

「右京って綺麗な女の人いる?」

「さあて…。私はかなりのブス専らしいので。女性はみんな綺麗で可愛いと思いますけど」

「それはすごい!新田ビジョンでは、世界がリア美で溢れているのかっ!」

「私の昔のあだ名はモンスターハンターでした…。しかも、モンハンなんかまだない時代ですよ…」

「揺るぎない新田…。そこに痺れないし憧れない」

「;;」


そんなどうでもいい会話をしながら、二人は美濃を早馬で駆けて行く。



「くしゅんっ!」

みさをがくしゃみのリアクションで身体を震わせる。

森達は既に関所を抜け近江に入っていた。


「やっと近江かぁ。こんな疲れる旅は初めてだな…」


森がそうぼやくと、藤井があわせてぼやきをかぶせてくる。

「ワタシもさすがにツカレマーシタ。ベリベリータイヤードね〜。早く京でジャパニーズトーフでも食べタイネー!」

「京に誰か知り合いでもいるのかね?」

「ソンナモンいるわけないでーす。でも地球はヒトーツのガッチャマンコ!抜ける髪アレバ植える髪アリデース。ノープロブレム!」

「はは…あんた馬鹿だよ。大馬鹿だ」

森は相手にするのも疲れて来た。

藤井は終始こんな感じでつきぬけて陽気である。
大いなる楽観主義は身を救うとかいう格言があったが、これは適当すぎる。

森は何事もきちんとしないと気が済まない。
人は誰しも己の規範から外れるものには冷ややかな対応をとるが、森はそのような事象には徹底的に無関心に努める。

特に適当なことは嫌いだった。

が、藤井を見ていると、金もなくねぐらもなく連合いもいないのに、どこまでも陽気だ。
何やら達観している風な趣もある。
こんな風に生きられたら、楽だろうなとうらやましくも思ったりもする。
それが、何か負けている気がして悔しかった。

長瀬の対話メールも数度来てはいるが、とても今は連絡できる心境ではなく全て無視している。
みさをにも、連絡を取るのは禁じていた。
あることないことを伝えて彼らを混乱させたくはない。

とにかく、近江を抜ければすぐ京である。もう少しだ。評定会議に遅れるわけにはいかない。
森は最後の気力を振り絞って、歩みを速めた。


「モリリン、モリリン!!」

みさをが後方から大きな声で叫んだ。


「ん?」


なんだと思って振り返ると、みさをはぴょんぴょん飛び跳ねて、街道わきの店を指差している。
店はラーメン屋だった。

「ラーメン屋がどうかしたのかい…。もう一銭もないんだよ私らは」

森が力なくそう言うと、みさをは店の玄関の看板書きを指差して、なにやら興奮している。

よく見ると太い楷書体の文字で「ナミナミラーメン0円」と書かれている。


「なんのトラップだこれは…」

「ただだよ、ただ!モリリン食べて行こうよっ!」

「胡散臭いな…。ただより高いものはないとあれほど…」

「背に腹は代えられぬとも言うよ!とにかく入ってみようよ」

興奮したみさをの後ろで、藤井もテンションがあがっている。

「Oh〜〜!ジゴクにホットケーキですネー!これは神のウメボシデース。とにかくハイッテミルカアリマセンネー」

「……」


嫌な予感しかしない。
そもそも、うまい話に乗ってうまかったためしはないのだ。

しかし、空腹でへろへろなのは事実である。
腹が減ってはナントやら。

どっちにしろ金はまったくないし京まで行くにもMPが足りない。
ものは試しに入ってみるしか選択肢はなかった。


「入ってみるか…」

「きゃ〜〜wやったぁ!」

「ヒャッハー!ゴゴーヘブンデース!!」


看板の隅には小さく「ナミナミ館」と書いてあった。
森はその名前にどこか見覚えがあったがすぐには思い出せない。

大昔、雑賀でその名前を来た気がするが…。



引き戸を開けて、暖簾をくぐると、威勢のいい女性の声が響いた。

「いらっしゃあい!」


しかし、そこで3人が目にしたものは信じられない光景だった。



では皆様、今年最後の連休だ。よりよき週末を。


【続く】












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テーマ : 信長の野望online-鳳凰の章
ジャンル : オンラインゲーム

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No title

>藤井さん
その時間に帰れるわけがないw

>みさおっち
彼はリアルではほんとイメージギャップが!

No title

長瀬さんのおせぇ がリアル耳元で聞こえた気がしてガクガクブルブルしました>< こっこわい!

No title

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