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森とみさおの戦国はらぺこ道中記3

悪い予感は当たるもの。
森とみさをが藤井に連れていかれた先は、戦国キャバクラだった。

森は呼び込み、みさをはヘルプ。

やんぬるかなこの二人。
織田の公務のために京へと急ぐ旅路の果てに、まさか日銭を稼ぐためにキャバクラでバイトをする羽目になろうとは。

とっぷり日も暮れて、町に大人の時間がやってくる。
宿場の繁華街は、風俗系の店がずらりと立ち並び、店の前では呼び込みの若い衆が声を枯らして叫んでいる。

森は看板を持ちながら、吹いてくる木枯らしに襟をよせた。

「さ、さむぃ…。なんでこんな事になっているのだ;」

愚痴をこぼしても始まらないのだが、こんなところを織田の知人にでも見られようものなら…。

そう考えると、呼び込みの声にも力が入らない。
これでは、ただ看板を掲げて突っ立っているだけの不景気な顔をしたおっさんだ。

「おい!気合いいれていかんかい」

同じく呼び込みをしている先輩面をした男が叱責する。
しかし顔がフリテン君に似ているので、ドスをきかせても凄みがまったくなかった。

「すんません…」

憮然として答える森に、さらにしつこくつっかかってくる。

「あんたよぉ…。さっきから見てるとダラダラとよぉ。この仕事舐めてネェか?オリはよぅ、真剣にやってんだよぅ。遊び半分でバイトにこられちゃ迷惑千万ってぇもんなんだよぅ」

口調がジョージ秋山の漫画に出てくる奴まんまだ。
しかも顔はフリテン君。

森は吹き出しそうになる衝動を必死に抑えた。

森が肩を震わせて背を向けると、男は何を勘違いしたのか急に優しい声になって、肩を叩いた。

「いやぁよぉぅ…。あんたもなんか事情があんだろぅ?誰しもそうだよぅ。ここで仕事してる奴なんざ半分以上、脛に傷持つ奴らばっかさぁ。だけどよぅ、それでも生きて行かなくちゃならねぇじゃねぇかぁ」

諭すような口調で、背中を向けた森にとつとつと話しかけている。

森は、あのフリテン君の顔で言われていると思うと腹がよじれるくらい笑い転げたくなった。
というか、オリってなんだよ、俺って言え俺って。
ワロス100回書いても物足りない。これはなにかの贖罪なのか。


森が必死に笑いを堪えていると、フリテンがいきなり声を挙げた。

「げぇっ!」

なんだと森が振り向くと、6尺を超える背丈の女がフリテン顔の男の首根っこを掴んでいた。

「このうすらとんちき!まぁた、呼び込みのまねごとなんかやってんのかい!!」

「ひぃいい;か、勘弁してくれぇ…」

涙を浮かべながら、フリテンはじたばたともがいているが、女の豪壮な腕力には適わない。

「竜〜〜;お前の運をオリにくれやぁ!オヤジにくれやぁ;;」

女は泣きわいて引きずられて行くフリテンを構わず地面に転がした。

「何わけわからんことをわめいてんだ、この穀潰し!!」


あっけに取られる森をよそに、女はずるずるとフリテンを引きずって遠ざかって行った。


「なんだありゃ…」

森がぽかーんとしていると、他の店の呼び込みが寄って来て勝手に話し始めた。

「ま〜たやってるよあの夫婦。年の瀬だってのにご苦労なこった」

寄ってきた若い男が、呆れ顔で苦笑している。

「ありゃ一体なんなんだい?」

森が聞くと、男は森の顔を見もせずに答えた。

「ああ、この辺りでは有名な夫婦よ。夫婦で雀荘をやってるんだが、旦那が哭きの竜に憧れて麻雀を始めたらしいんだが…これがフリテンばっかでなw」

「まんまじゃないか…」

「だろ?哭きの竜どころかフリテン君のあだ名がついちまって、とにかくアウトローに生きたいってことで、呼び込みしながら男を磨くとぬかしちまってなぁ」

「アホだ」

「ま、あの女房もそんな馬鹿亭主に愛想が尽きないのが謎だな」

若い衆はしゃべり終わると、じゃな!と自分の店先へと戻って行った。

「色んな奴がいるもんだなぁ」


何やら気が抜けてしまったが、気は幾分か楽にはなった。
深刻に考えていたのが馬鹿らしくなってくる。

夜の寒気を身体を揺すりながらやわらげると、ふと、みさをは大丈夫だろうかと心配になった。
ヘルプで客をもてなすより、テーブルに出た食物を残さず平らげてしまうのではないだろうか。

そんな不安を抱えながら、森はさっきよりは少し大きな声で呼び込みを始めた。


ここは戦国キャバクラ 花の子ルンルン。

ヘルプで入ったみさをはVIP席にいた。
着ているものも、上等の束帯に着替えて、髪を結い直している。
みさをはあれだけ食っているのに、見た目はほとんど変わらないという恐るべき体質を有している。

以前に、豚の丸焼きを2頭分平らげたのに全く体型に変化がなかったという伝説がある。
それを当時近くで見たものは、「おかしい妙だぞ。食った質量と勘定があわん」と不思議がっていた。
それ以来、織田民はみさをのことを食べるブラックホールとか鬼女の胃袋と畏れていた。

客は浅井の重鎮の侍である。VIP席に陣取って大声をあげて笑っている。
きれいどころをはべらして、5人の女に囲まれてさわりまくりでドンペリをラッパ飲みをしていた。
この不況に豪奢なことである。
何やら、あるお宝が高値で売れたということらしいが、金はある時は想いっきり使うのが金に対する礼儀である。
うらやまけしからんんだが、貧乏人はだまるしかない。それが資本主義だよおっかさん。

さてさて、みさをはそれどころではない。
置いてあるスイーツに心どころか魂まで奪われていた。

厚く切ったメロンやキウィフルーツ。苺が綺麗に並ぶ極上のミルクレープ。
チョコレートがたっぷりのったエクレア。ゼリー、ブラマンジェ、パンナコッタ、ティラミス
ムース・ババロア、ドーナツ、バウムクーヘン、スイートポテト、カステラ、マドレーヌ…

まるで池袋のケーキバイキングのようである。
浅井の侍はかなりのスイーツ好きらしかった。

みさをは、その宝石のようなスイーツ群を今にもとびかからんばかりでじ〜〜っつ眺めている。
その様子に気がついた他の娘が、みさをにぴしゃりと釘をさした。

「お客さまが食べるまで手を出したらだめよ!!いい?ネバーよ!積もろう根羽ぁ大四喜だからね!!」

姉御風の娘だが、綺麗な顔を歪ませて般若の形相でせまってくる。
わけのわからない言葉で責められると、さすがのみさを手がだせない。
まさに猫にかつを節、三浦に兄貴。

頭がくらくらしてきた。

「これじゃぁ誘惑光線クラッだわあ;」

そんな、みさををよそに、先日おこなわれた選挙のネタで女を笑わしている浅井侍。

「おっす!オラ極右!!」

「いやぁぁだぁwきゃーっはははは」

女達は大笑いしている。下品な笑い声だが、若い女の黄色い声は男の活力にもなるのだ。
浅井侍は満足そうにうなずいてはドンペリを啜っていた。

書いていて我ながらむかついてきた。
こんな野郎はポコチンひっこぬいて東京湾に埋めてやりたくなる。

と、泣きながらこんなしょーもない文章を書いてる俺が何とも哀れ。
だれか俺に運をくれや!女をくれや!


ごほん…。
横道にそれたので話を戻そう。



みさおは大笑いどころか鳴くのは腹の虫である。
みさをは他のキャバ嬢にうながされて、おかわりのドンペリを持って来た。

みさをの源氏名は「みさみさ」である。

浅井侍は、周りの女にも飽きたらしく、みさをにちょっかいをかけ始めた。
毛色の変わったみさをに興味を持ったらしかった。

にたにた笑いながら、浅井侍はドンペリをシャンパングラスに注いでいるみさを言った。


「おばさん、水も持って来てw」


空腹でふらついていたみさをの全身からオーラが立ち登る。


「……あ?」

ぐるりと首を回してみさをが浅井侍の顔を見た。





それがこの世で浅井侍が最後に見たものであった。


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─30分後。

ぼろ雑巾のようになったVIPルームで、一人がつがつとスイーツを食うみさをの姿があったと言う。

くわばらくわばら。

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テーマ : 信長の野望online-鳳凰の章
ジャンル : オンラインゲーム

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No title

すっかりおばさんでヒンニュウないめーじががが
これらすとは大どんでん返し もりりんが悪役に藤井さんが天使に
凸さんがゲイさんにみさをは良い人に!なるんだよね@@

No title

>藤井さん
こんばんわ^^フリテン君ですw

No title

フリテン君わらたw
プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
血液型:B

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