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【屁の突っ張りは】信On 失恋レストラン 7【いらんです】

目の前にいる偽マソを見て、ふぇいは驚愕していた。

やだ何このイケマソ。
イケマンというと何やら淫媚な響きになるのだが、それまぁいい。

「ふぇいさん?」

マソがそう声をかけるとふぇいは顔を真っ赤にしてうつむく。
胸の動悸が激しい。

どうしたんだろう。胸が苦しい。
このわたしがマソごときにときめいて…ないないそれはない。
ありえない。
いや、今目の前にいるのは、マソとはまったく異なる人格なんだ。

地獄突から話は聞いていたがまさかこれほどとは。
マソであってマソでないもの。
ふぇいは身体を丸くして何かものすごく恥ずかしい気持ちにとらわれていた。
というかなんかこれおかしくね?
何かの術を使われているような…。


「ふぇい姉さん、どこか具合が悪いのかい?」

様子のおかしいふぇいを心配したのか、モモがそう聞くと、ふぇいはいやいやするように首を振った。
いつもの気丈なふぇいではなく、しとやかでかよわそうな女がそこにいる。

「なんだかなぁ…。どうしちまったんだ姉さんは」

「なんでも…ない」

半身に起き上がって身体を固くしているふぇいに、マソは近づいて来る。

「ふぇいさん、いつぞやは失礼しましたね。今後は良き友達としてお付き合い願えませんか」

マソは、笑みを浮かべながらうつむくふぇいを覗き込むようにして問いかける。
ふぇいたんチュキチュキとか言っておどけていたあのマソはいない。
そこにいるのは、洗練されよく訓練されたマソだった。

そう言えば、地獄突が以前よくマソのことを語っていたっけ。

「マソのいいところ?う〜〜〜ん…」

「悩むくらいないの?」

「いや!元気はいいよ!!」


そう。なにがあっても元気はよかった。
その元気に救われた人だっていたはずである。
元気があればなんでできる。
元気が一番ごはんが二番。真紅元気でタッチャマソ。

しかし、この目の前にいるマソは端正な顔と耳ざわりのよい声、そして優雅な物腰。
もうマソと呼ばれた真紅の元気者の面影はどこにもない。

でも…何故だろう。
マソのあの目を見てしまうとどうしようもなく力がぬけて、吸い寄せられるように魅きつけられてしまう。
これは…まさか…チャ…。

ふぇいはマソが差し出す手を取って、立ち上がった。

「おっと危ない」

ふらっとよろけるふぇいをマソが支える。
ふぇいは、力なく立っているのがやっとの様子でマソに身を預けている。
通常なら考えられない光景であった。
ふぇいはまた気を失ったようだ。


「おいおい…。なんだかおかしな具合になってきたのぉ〜」


二人の様子を見ながら秋山が訝しむと、モモが叫んだ。

「姉さん、マソから離れろ!そいつ何だかやべぇ」


そう叫んでふぇいにかけよろうとした瞬間、マソが左の掌をモモに向けて一喝した。

「しぇあっ!!」

「ぐあっ!?」


マソの掌から巨大な気の塊が押し出され、モモは縁側まではじきとばされた。
鬼勁と呼ばれる禁忌の業である。巨大な体内エネルギーを気に乗せて打ち込むのである。
まともにくらったら、数時間は動く事もできない。


「モモさん!おいっ!」

秋山がモモにかけよるとモモは白目を剥いて昏倒していた。
いかに禁忌の術とは言えレベル65の仙論を一撃でボロボロにするとは恐るべきパワーだ。

「ぬくぅ…。だめだこりゃ完全にのびてるのぉ」

マソは間髪を入れずに秋山にも鬼勁を放って来た。

「しぇぇあっつ!」

「滅却!」


さすがに歴戦の兵である秋山は瞬時に結界を作って防御した。
鬼勁の衝撃はすさまじく結界が3枚ほど割れたが、なんとか直撃は回避した。

近くにいたふたりの側女の姿が大気に掻き消えてマソの身体に取り込まれていく。
マソの気が倍以上に膨れ上がり、辺りに禍々しい障気が満ちていく。

「な、なな、なんだありゃ…」

秋山はあわてて刀を抜いて身構えた。マソは天井に向かって獣のような咆哮をあげている。
見るとマソの端正な顔からペリペリと皮のようなものが剥げ落ちていく。
しなやかな腕は、どす黒い紫色に変化し、鬼のような鋭い爪を持つ手に変わった。

「うわ〜〜;羅刹かこいつは。こえ〜;」

秋山は青眼につけた刀をマソに向けて左回りにゆっくりと摺り足をとる。
ふぇいがしっかり抱きかかえられ、捕われた形になっているのでむやみに攻撃は仕掛けられない。

「おおいい!ふぇいさん、目を覚ましてくれぇ!」

秋山の呼びかけにも、ふぇいは目を覚まさない。

「むぅ…困ったわい」

この屋敷に入ってからどうも異質な匂いがあったのだが、…龍涎香かこれは。
特に女性にたいして強力な効果を放つ媚薬と言ってもいい。

加えてマソのあの眼。何かもごもごと唱えているのが見えたが、チャーム(魅惑)を使ったのだろう。
となると…これは絶対的に不利である。ふぇいは完全に籠絡されている。

マソの顔からは絶えず漆喰のような皮が剥がれ堕ちている。
顔の半分はもう下地が出ていたが、何とも醜悪な面相の羅刹であった。
あの強大な気から推定レベルはゆうに80を超えると予測される。

マソの姿をした羅刹は、ふしゅう〜と口から障気を吐きながら秋山の隙を伺っていた。
ふぇいを片手に抱いて、真っ赤な舌をちろちろ這わせている。
先ほどまでの優美な姿といっぺんした、なんとも不快な姿だった。


「貴様、何が目的なんじゃい。それに本物のマソはどうした」

秋山がそう問うと、羅刹はカカと笑いながらふぇいの頬を舌で舐め、地獄の底から響いて来るような濁声で答えた。

「それを知ったところでお前はここで死ぬ」

そう言うが早いか、羅刹は口から炎の礫を吐いた。
幾重もの礫が秋山に向かって飛んで来る。

それを間一髪でかわすが続けざまに襲って来る礫を全部よけきることはできなかった。
最後の結界が割れて、生気もわずかである。


「はぁはぁ;こりゃいかんぜよ、突さんはまだか突さんは…」

縁側の灯籠に姿を潜めて攻撃を凌ぐが、それだけで精一杯だった。
肩で息をする秋山は、背後に気配を感じた。

しまっ…

「呼んだ?」

振り返るとそこには地獄突がいた。暢気な顔をして銀ダコのたこ焼きをほおばっている。
普段、温厚な秋山もさすがにこのときばかりはキレた。

「突さぁ〜〜ん!!あんた何しとるんだよ!」

「いや…何ってたこ焼き食ってんだよ」

「この状況を見てそんな悠長な事言ってる場合かいな!やばいんだぞまじで」

「あれ…。なんであそこにモモが倒れてんだ。それにマソのあの顔…きめぇー。ふぇいはなんだって捕まってるのよ」

「説明はあとでするからとにかく今はなんとか奴から逃げないとあかんわ。ありゃ俺たちだけじゃ勝てない」

「ふむ…。よし、俺にいい考えがある」

「お?なんだそれ」


地獄突は、たこ焼きの箱を放り投げて倒れているモモを抱き起こして、ポケットから油性マジックを取り出した。


「おい…突さん一体なにする気だ」

「英雄召喚さ」


地獄突は気絶しているモモの前髪をあげた額をだす。

きゅっきゅっつきゅっ〜〜!

油性マジックの音が響く。
額の中央に「肉」と書いた。


「な?」
と得意げに秋山を見た。



「な?じゃねえだろ…何かの呪かそれ」

「いや?ただ一回やってみたかっただけ。めったにこんなチャンスねえからなぁw」


そう言うと、地獄突は印を結んで「屁のつっぱりはいらんですよ」と唱えた。


もちろん

何も起こらなかった。

そりゃそうですよねー。


【続く】
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No title

>マソ君
アイフォンにいれてるけどいまだ使ってないなあLINEは。
俺も実家静岡だし、藤井さんとこに襲撃行く時一緒にいけるといいねえ。
っていうか、冗談抜きで藤井さんところは、山、川、海が近くて静かでいいところ。
まぁ藤井さんが急がしすぎるんでなかなか時間が合わんのだけどw

No title

携帯のアプリのチャットできるやつにLINEてあるのよ(#^.^#)
んで、その凸ぽん。偶然にも引退しちゃった信知人だったって落ちwww
そのひと、静岡なんやけど、今度静岡いきたくなっちゃったw
あ、藤井さんにあいたいな(=´∀`)人(´∀`=)

ガチャッ

No title

>アキヤマン
中と書いても可!

>マソ君
俺まだ復帰してないからねえw

No title

ガチャっ

凸さーんw
LINEで凸ぽんて人がいたから、「しゅっしゅ」ってチャットしたら、「ぴゅっぴゅ」って返ってきたよwでも、その人凸さんじゃなかったwwww

俺なら…

額に「米」を書くな。
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Author:凸
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生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
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