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戦国麺 【その2/3】



↑タイトルとは関係ないが、なんとなく元気がない人は見てみるといいでしょう。
特に藤井さんは絶対見るんだ!




「あーいててて…」


鼻を抑えると、ひりついた感覚と鈍い痛みが走る。

雅は巨乳娘に膝蹴りを食らって昏倒していたが、何とか自力で屋敷に帰り着いた。

「派手にやられたねぇ雅さん」

絆創膏を雅の鼻に押し付けて、はい、おしまい!と霧島清音は言った。


「くそっ…あの乳でか女め。乳ぐらい減るもんじゃあるまいに」

「ドラクエじゃあるまいし、いきなり乳をパフパフなんざされたらそりゃ怒るよ!」


薬の調合を依頼されていた友人の霧島清音に手当をしてもらっていた。


「ちぇっ」

清音にお礼のお茶を入れてやりながら、軽く舌打ちをした。
まったく女ってえのはめんどくさいもんだ。


「それにして凸さんも戦国麺を探してるのねぇ」

「うむ…。あのおっさん…何を企んでるんだろうな」

「この前も私に【乳くり3年揉み8年!これ流行る!ほんとにほんと!】とか言ってたよ」

「あほだろ…」

「というか馬鹿?」


そんなたわいもない会話をかわした後、調合された薬を渡されて清音は帰っていった。

一息つくと雅は畳に寝っ転がって天井を見た。
天井の節目の模様がしなやかにうねる麺に見えてくる。

つらつら考えながら、今までの情報をまとめてみた。

戦国麺を食べると身体に何か変化が起きるようだが…。

しかも同じ症例ではなく、その人の一番願っている部位に作用している。
もし食したらおいらの身体はどうなっちまうんだろう…。

こももは戦で傷ついた身体が一瞬で治り、貧乳娘はFカップに。

そういえば、他にも聞いたぞ。
タッチャマソという男が食した時は、ぽこてぃんが3倍の強度になって妙に自信がついたとか…。
それ以降、マソのあだ名は「空にそびえる鉄(くろがね)のチンコ」になったらしい。

すげぇな…。
雅は素直に感心した。

まるで妖かしの術だ。山田風太郎の小説じゃあるまいし。

よし!明日にでも信濃の関所を見張ってみるか。

そう決心すると、戸棚にあった煎餅でも食うかと立ち上がってごそごそと探しはじめた。

すると煎餅が入っていた袋から一枚の紙キレが出て来た。

「ん、なんだこれ…」

お煎餅は怪盗 清音が頂いた!ふふり(`・ω・´)


「……あの狐娘、やりやがったな」

清音に隠してあった煎餅を全部平らげられてしまった雅は、仕方なくお茶漬けとタクワンで食事をすませた。
その夜ちょっとだけ泣いた。


雅が泣き濡れて寝ている頃、信濃の関所の周りでうごめく2つの影があった。

「うう…寒いぜ凸さん…」

「我慢しろ、アキヤマン。もうすこしで大いなる野望を達成できるんだからよ」

「大いなる野望って一体なんなんだい…。それよりこう寒くちゃ凍え死ぬぞ…」

「馬鹿だなおめぇは。だからおめぇは頭が長ぇって言われんだよ」

「……。悪いの間違いじゃないのかそれ」

「とにかく、この寒さじゃ同じように戦国麺を狙ってる奴らもそうそう出ばらねえだろう?何せ一晩に2杯しか出さねえと聞くしな」

「その親父は何のために屋台なんかやってんだろうなぁ。意味分からん」


この二人、先に話題になった地獄突と秋山左京太夫という武田の侍で旧知の仲だ。
戦国麺の噂を聞きつけて、雅のように情報を収集して戦国麺の秘密を手に入れてやろうと機を狙っていたのである。

情報を分析した結果、月の初めの友引の晩。その日が戦国麺の出現率の一番高い日らしかった。


「とにかくよ、戦国麺の秘密を手に入れてそれをネタに商売をおっぱじめりゃあ、明日からは満漢全席にコパカパーナの洪水だぜ。ちったぁ辛抱しろい」

「満漢全席ねぇ。しかも戦国時代にコパカパーナってのどうかと思うが…」


しゃべっていないと、凍えてしまうのは地獄突のほうも同じだった。
3月の信濃は雪も残っていてまだまだ寒い。

そろそろ、丑三つ時になる。
上野側の関所の方を見ると、紅く燃える篝火が小さくこうこうと灯いている。

「ああ…あの火でぬくもりてぇな」

秋山左京太夫がそう云うと、地獄突も白い息をひとつ吐いて身体を上下させた。

しばらくすると、越後の関所に向かう方角から何やら灯りが近づいて来る。

「むっ?」


二人はその灯りを確認しながら、茶屋小屋の背後に隠れて様子を見た。

ぎっぎっと軋む音を立てながら鎧武者が屋台を引いている。

幟には「戦国麺」と記してあった。


「おい、どんぴしゃだ。おいでなすったぜ」

地獄突は歓喜しながら秋山の背を叩いた。

茶屋の前まで来ると、鎧武者は手を休めて屋台を止めた。
どうやらここで営業するらしい。

いてもたってもいられなくなった二人は、早速屋台に向かって声をかけた。

「よぅ!おやっさん。戦国麺を二杯くれ!」

鎧武者は暗闇から飛び出て来た男達に驚く様子もなく、のそのそと準備を始めている。
全身黒ずくめの甲冑に、顔全体を覆った突盔形兜をつけている。
顔はもちろん、眼の中まで真っ黒に見えて不気味だった。

二人は早速、屋台の前に出された長椅子に座って身体を揺する。
暖を一刻も早く取りたくてしょうがないのだ。

屋台の主人は碗を湯の湯気で温めながら、麺の水切りをしていた。
不意に今まで岩のように押し黙っていた主人が口を開いた。

「…旦那達はどうしてこんな時刻にこんなところにいたんでやんす?」

いきなりの問いだったが、地獄突は間もいれずに答えた。

「決まってんだろうが。俺はラーメン通よぉ」

「ほほぅ…。さいですか」

黒い兜の奥で主人が笑ったように見えた。


「戦国麺。最近巷じゃちっと噂だぜ。でな、おやっさん。単刀直入に云うぜ」

「へぇ?なんでやしょ」

「俺たちと組まねえかい?」

「組む?」

「このラーメンは何やら不思議な効能があるそうじゃねえか。どうだい?俺たちと一緒にこれで天下をとってみねぇかい?」

「天下…でやすか」

暖まった碗に、スープを注ぎながらため息をはくようにしゃがれた声で洩らす。

尚も地獄突は畳み掛ける。

「おうよ!かの利休だって茶で国を成すとまで云われてんだ。ラーメンで天下を望んだって罰はあたらねえ。あんたの戦国麺は俺たちが組んで知恵を絞れば、世を想い通りに動かすのだって夢じゃねえよ」

横でじっと聞いている秋山左京太夫は、突に口上に口を挟む余裕はない。
寒くて寒くてそれどころではないのだ。

「寒い……」

秋山左京太夫は堪えきれずにそう洩らすと、話の腰を折る一言に地獄突はうんざりし意気地がねぇなあと叱り飛ばす。


「へい、お待ち…」

主人は地獄突の勧誘には興味も示さずにラーメンを出した。

「うほぅ!」

秋山左京太夫が声を上げて眼を輝かせる。
香ばしい香りに、キラキラ光る具材の数々。どれも極上のものであろう。
麺は琥珀色の空を泳ぐ龍に見え、周りを彩る具材はそれを祝福する雲や風に見える。

まことに見事な芸術品でもあった。
これにはさすがの地獄突も喉を鳴らして唸った。


「まぁいいや。後の話はこいつを食ってからといこうぜ」

そう言いながら箸を割って、 スープに口をつけると体中に電流が走る心地がした。

「こ、これはっ!!!」

dannpei
↑注:地獄突


──その晩以降、地獄突と秋山左京太夫を見かけたものはいなかった。


雅はというと、サッカーのワールドカップ予選があったのを思い出して、まぁ明日にするべとビールを飲んでのんびりしていた。

雅は香川真司がちょっとだけ若い頃の永瀬正敏に似てるなと思っていたが、知人からねーよと云われて凹んでいたという。

【最終回はWEBで】


じゃなくて月曜日に。

では良き週末を!

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テーマ : 信長の野望online-鳳凰の章
ジャンル : オンラインゲーム

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No title

>マソ君
バリカタ吹いたww

No title

ほんとに、ちんこがバリカタになるようなラーメンを食べて風俗嬢で試してみたいw

No title

>藤井さん
俺は怖がらせるのが好きw

>かずは
ぶひぶひー!
替え玉ばっかしてると豚になるぞw

>アキヤマン
戦国麺とは一体!?というクライマックスになるかどうかw

寒い…

寒いの連呼で俺は火雷かよ(笑)?
まぁ寒い時のぬるいスープの中華ソバ(蕎麦、うどんも)最悪だわな。
戦国麺の完結が楽しみですねぇ。

らーめん!らーめん!

替え玉が美味しいんだって~

いきつけのラーメン屋では「ラーメン、バリ硬で!」食べ終わると「替え玉バリ硬で!」
これが日常です

博多と違って宮崎は美味しいところが少ないです。あぁ、、博多に行きたい

No title

人を驚かすのは大好きw
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凸

Author:凸
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生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
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