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アクマイザー3

戦国レシピ #2

bar01


私は甲府でバー「SENGOKU」を営業しているマスター凸。
今日も今日とて、信onに取り憑かれたノブラー達は宵闇に紛れて戸を叩く。

薄暮になずむ午後の5時。
私は開店前のこの時間が好きだ。

お気に入りの焙煎コーヒーを炒れながら、本日の第1号が男性なのか女性なのかを思索する。
見事当たった時には、自分に褒美をあげることに決めている。

褒美が何なのかはここでは秘密にしておこう。
自分への褒美なんざ人に語るもんじゃない。

さて…今日はどんな一日になるのやら。


午後6時30分。

客は一見の若いカップルが入ってきた。
見事にハズレだ。この場合どっちが先に入って来ようが、カップルなら×である。
今日はツキはないようだ。

私は軽いタメイキをついて、このカップルを迎え入れた。
彼らはどこかで友人達と待ちあわせらしく、時間までここで時間を潰す算段らしい。

二人とも頼んだものはギネスだった。

忍者と陰陽の若いカップルで忍者の彼氏は陰陽の彼女に熱心に語りかけている。
時折、関ヶ原の強武将を倒した話を自慢をするが、陰陽の彼女はあまり関心はないらしい。

「でさぁ…、そんとき俺の裏看破が炸裂したわけさ。あれが決めてだったね」

「ふ~~ん…」

「なぁ、今度さ。関の幸村に連れてってやんよ。俺がいりゃ楽勝で石もゲットできるぜ」

「別に…」


なんか噛み合わないカップルだ。
大方、忍者の彼氏君は、この陰陽ちゃんを口説いている最中なのかもしれない。
忍者君はチャラ男という感じだし、陰陽ちゃんはまるで沢尻エリカ様だ。
興味なさそうに携帯をいじくりまわしている。

私は客を選ぶことができるほど、裕福でもないし気取って営業もしていない。
しかし、酒とおしゃべりをほどよく楽しんでもらえる客に来てもらいたいとは思う。
この子達は、うちに来るよりそこらの茶店に行ったほうがいいだろう。

しばらくして彼らは帰った。
陰陽ちゃんは帰り際、小さな声でこう言った。

「愛想のない店」

おい、お前に言われたくねえよ(苦笑)
お前絶対野良徒党でも挨拶しかしねえ無言廚だろ!
と、言いたかったが大人げないのでやめておく。
あんなエリカ様に愛想がいいと言われてもそれはそれで微妙である。

でも、悔しい。糞っ。合戦で対峙したら沈黙地獄を味あわせてやろう。

どうやら今日は本当にツイてない日だなとため息がでる。

「会う」という言葉があるだろう。「会う」というのは会って話して感じることだ。
ただ、目の前にいるだけなら椅子や机も一緒である。

よく「芸能人」に会ったとかを聞くのだが、
よく聞いてみると「見かけた」とか「声をかけた」だけというのが多い。それは会ったことにはならない。
ただ、その人がいる場所にいただけである。憧れの有名人やアイドルであるならば、それでも満足という人もいるだろうが、何かさみしいものを感じる。
距離感だけの問題ではないのだ。

人に会うということは、縁を作るということである。
私はその縁にドキドキする。だからこの商売を始めたのである。

さっきのカップルには縁を感じなかった。つまりは会ってもいないのである。

おっと、いかん。
こうやってすぐ理屈をこねくりまわすのは年寄りの悪いくせだな。

ともかく、今日はあまりいい出会いには期待できないようだ。
9時頃までお茶を引くようなら早終いも考えるか…。

私はフィリップ・モリスを1本取り出して火をつけた。
吐き出した白煙の蛇影は空調によって掻き消えたが、出だしにつまづいたモヤモヤは消える事はない。


すると、カランとドア鈴がなり、一人の巫女が入ってきた。


私は巫女の顔を見て、思わず「おぅ!」と声をあげた。

巫女のほうも釣られて「おぉぉ!!」と同じく声をあげる。


巫女は目を丸くしてこう言った。

「誰だっけ?」


私はドリフのようにずっこけた。

「誰だっけじゃねえよ!てめぇ!」

声を荒げたが、お互い阿吽の呼吸でのノリツッコミだ。


「凸さん。すっかりオッサンになって…(笑)」

「自分だけ歳取らねえと思っても、お互い変わんねえんだよ(笑)」

この巫女は、昔馴染みのお汀と言う神典巫女だ。会うのはもう15年ぶりにもなる。
藤井さんとも親交があり、僧兵タツヲを師と仰いでいる変わった巫女だ。


私の言葉使いも、懐かしさのあまりついつい伝法調になってしまう。

「ひさしいな。よくわかったなここで営業しているってこと」

「師匠にきいたんでやんすよ。鳳凰に入る前にソロで4神を倒せたんでその報告もかねてね」

「タツヲはどうしてる」

「ガンダムAGEにはまってるでやんす」

「相変わらずガンダムか。しょうがねえな(苦笑)」

コースターを滑らせて他愛もない会話を一旦切る。
馴染みとは言え客は客だ。けじめはつけないとプロとは言えない。

「さぁ、何を飲むかね?」

「そうでやんすねぇ…。とりあえずおまかせするでやんすよ」

「了解した」

私はおまかせと言われた時は、インスピレーションで酒を創る。
バーテンダーの創造力まで飲み干してもらうには絶好のチャンスなのだ。


スティンガーだな。なんとなくそう思った。
針、 風刺、皮肉を言う。まさにお汀さんにぴったりだな。
烈風今川のアイロニー巫女と呼ばれていたっけ。

材料は単純だ。

ブランデー 45oz
クレーム・ド・ミントホワイト1.5 oz

シェーカーでよく振ってカクテルグラスにそそぐ。
ぴりりとした大人の味わいがあるカクテルだ。

「スティンガー、弓鳴り風、お待ちどうさま」

stinger


琥珀色に輝く美しい液体は、飲むだけでなく見る味わいも楽しめる。
カクテルとはそういうものだ。


「ほほう。お洒落なもんでやんすねえ」

「こいつは俺の奢りさ。ぐっとやりな」

「では…」


お汀さんは、グラスを持ち上げてスティンガーを一気に流し込む。

そして興奮した口調で叫んだ。


「おかわりでやんす!」

私はまたずっこけた。



「…はぇぇよ!せめてもっと味わって飲め」

「あっしは古風でやんすからねぇ(苦笑)」

この野郎…奢りだからって調子に乗るんじゃない!一杯だけだぞ驕るのは。

もう一杯作ってやる。半分ほど飲み干すと


「鳴ってるでやんす、鳴ってるでやんす!あまりの美味さにあっしのこの流星輪弓が…」

お汀さんは興奮した口調でそう叫んだ。



ここでお約束だが…

ねーーーーーよwwwと無粋な言葉は言わない。
感じてくれればいいのだ。俺はそれで満足だ。

今日の最初のつまづきが雲散霧消して浄化されていく。
気分がいいものだ。こうでなくてはな。


「そういえばこの店の常連に織田の藤川みさおって人がいてな」

「ほほう?みさおさんですか」

「お汀さんに会いたがっていたっけな」

「へぇ。そりゃあっしも一度会ってみたいもんでやんすねえ」

「俺はやめとけと制したよ(苦笑)」

「え~~!あんまりでやんす;男の道はど根性でやんす!!」

お汀さんは心底がっかりして、グラスを舐めている。

店内に流れる一昔前のアシッドジャズが、妙に懐かしく聴こえる。
ジャミロかこれは。あの頃は何をやっていたっけ…。


と、物思いに耽っていたら、ガチャリとドアノブが開く音がした。。

「おはこんばん!」

扉の鈴がなるのと同時に元気のいい太い声が店内に響く。

常連の藤井さんの登場か。
紺碧からわざわざ来てくれるとは。しかもお汀さんもいるとはね。
間のいい事だな。
今夜は烈風時代の今川談義で夜が更けるだろう。
私は武田だが、この3人揃うとアクマイザー3と呼ばれたあの頃が懐かしい。
今の若い奴らにはわからないだろうが。

「お汀さんもいるの!おひさし!」

「藤井さん!ポロロッカ!!」


意味のわからない挨拶だが今川流か。
相変わらず元気まるだしだな藤井さん。
私は苦笑しながらコースターを差し出す。

藤井さんに注文を聞くが、藤井さんはそれを制して、あかんべーをしながらこう言った。


「凸さん」

「なんだい?」

男祭り始まりだよ!」


「か・え・れ」




私は甲府でBAR【SENGOKU】を営むマスター凸。

AV男優ではないぞ。念のため。




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No title

>かずは
まだまだだw

キョロキョロ

男祭りまだー?

待ってるんだけど

ヽ(゜▽、゜)ノポロロッカ!

No title

>藤井さん
銀魂でもネタになってたよ!

>レッズ
旗でぶちかまして徒党壊滅させたのは長い歴史でもそうはいないw

>源
寝てろアホw

>マソ君
君のブログのが面白いゾw

>みさおさん
ヒーロー戦隊ものだけどゴレンジャーよりはマイナーなのよね

>西さん
三浦は福岡の中心で「エノラマゲイ!」と叫んでいるらしいす

>ふぇい
ちくーび!とにかくブログ更新頻度をあげるんだ!

>お汀さん
そろそろ麻雀もやろうぜw

ポロロッカは魔法の言葉!
悩み事なんかどうでもよくなるよ!



しかし、久しく酒飲んでないなぁ…。

No title

突然だが、ここを私のブログにしようと思う。
自分で更新するの面倒だしねてへぺろ(・ω<)


当ブログの似非管理人、地獄凸と私の出会いは


どこだったっけwww


思い出せない。
たぶん野良?だったかもしれない。


いつになったら更生するんだろーこのオッサンと思ってた。2秒くらい前からw


なんか書くの面倒なので終わろう。


つづく。

No title

マソさんのブログのログみましたが
三●さんがゲイって本当ですか?!v-238

No title

アクマイザー3  これわかんない@@;
悪魔3体って意味なのかしらw
4年生には難しすぎる。。。

あ お汀さん 今度ぜひ!うぷぷぷ
しかしカクテル飲みたくなるじゃんw

No title

#3が待ち遠しい!
相変わらずおもしろいすw

源の日々

突然だが、ここをおれのブログにしようと思う。
自分で開設するの面倒だしねてへぺろ(・∀・)


当ブログの似非管理人、地獄凸と私の出会いは


どこだったっけwww


思い出せない。
たぶん木曽川?だったかもしれない。


いつになったら結婚するんだろーこのオッサンと思ってた。5年くらい前からw


なんか書くの面倒なので終わろう。


終わり。

No title

旗でぶちかまし 四天王撃破は男のロマン

レッズアタックをしらなければ男にあらず!!!!!!

レッズ万歳!!!!!!
でも最近キラヴァンツ北九州を応援してたりする。。 がんばれチラパンツ!!!!!!!!!!!!!

No title

ポロロッカは男の浪漫
ポロロッカを知らなければ人にあらず
プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
血液型:B

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