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信怨7

藤井は、まず、麺の表面にこんもりと乗っている唐辛子を箸でつまんだ。

目の前にぶらさげてまじまじと見る。

辛そうだ。いや辛いだろう。
そういやロシア製のカラシニコフって銃があったな。
関係ねーか。

パクっと無造作に口に入れる。
独特の苦みと山椒の風味が口の中で広がる。

最初はそうでもない。
だが徐々に効いてくるのが激辛食というものだ。

そのまま、3〜4個をつまんで口に放り込む。
まぁ見た目ほど凶悪でもないかなと思った。

しかし

ピークはいきなりやってきた。

脳天をつんざくような、鮮やかな痛みが口の中で爆発した。

「グアッ!!!」

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辛いどころではない。

"痛い”

舌の感覚が既にない。

脂汗がどっと顔中から吹き出す。


「どうだい藤井さん。メキシコ産の特製唐辛子、【ダンテズ・ピーク】の味は」

主人は腕を組んで自慢げに言った。

しかし藤井は何も考えられない。
声も出せないほど強烈な痛みに耐えている。

だが不思議なことに箸が止まらない。
唐辛子の下に隠れている麺とスープが痛みを超えて食感をそそるのだ。

女とトニーは、その様子を息を飲んで見守っている。

これは”戦”だ。男の、麺通の意地をかけた戦だった。
譲れない想い。そして情熱。

それが藤井を突き動かしている。

唐辛子を完食し、いよいよ麺のご登場だ。

まず、レンゲでスープを掬う。
山椒がばりばり効いていて、これまた辛いはずだが、既に藤井の舌はそんなレベルにはない。

痛いを通り越して、痒い。舌が痒いのだ。
その痒さが新たな刺激をほしがっている。

意識が朦朧としてきた。だが箸は止まらない。

トリコのOPの歌詞で「うまいもんは命をくれる」というが、実際は違う。
うまいものは命を奪う。うまいものほど身体に悪い。

ひじきばっかり食って育った女性は、スタイル抜群になるという。
ほんまかいなそうかいな。
極論に聞こえるかもしれないが、あながち間違ってもいない。

だが、このラーメンは、もはや美味い不味いのステージにはない。
人の限界に挑戦するためだけの食。リミット・フードだ。

藤井は頭の中が真っ白だった。
麺を啜る。スープを飲む。

その単純な動作が、神々しく見える。
人はどこから来てどこへ行くのか。

女とトニーはいつしか泣いていた。
主人の目にも涙が浮いていた。

食べる。

それだけで人をこうまで感動させられるものなのか。
プリミティブな人たる欲求は煩悩を超えて、いままさに昇華しているのだ。

まさに人食一体の境地だった。

藤井は、最後の麺を啜って真っ赤なスープを丼を両手に抱えて流し込む。

完食した。

トニーが泣きながらうなずいている。

女は目を潤ませて、藤井を羨望の眼差しで見つめている。 

主人は感極まって武藤敬司のポーズを決めている。

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藤井は丼をドンっと置くと天を仰ぎながら小さく息を吐いた。
すでに顔色は青い。口元だけが真っ赤に晴れ上がっている。

「ふぅ……」

一言、安堵とも聞こえる声を漏らすと、そのまま椅子からずり落ちてひっくり返った。

なんと藤井は、そのまま地面に仰向けに転がって昏倒してしまった。


「ノー!フジーさん!!」

トニーが叫び声をあげて、藤井を抱き起こすが、意識はない。

「フジーさん!フジーさん!しっかりシテクダサーイ!元気デスカー?」

トニーの声が遠くに聞こえる。

藤井はそのまま泥土に沈んでいくように意識が途切れた。

藤井は夢を見ていた。

寝ている。
屋敷の布団の中だ。

しかし寝ているのは自分ではないようだ。

誰だこれ…。

アナゴさん…?

端から添えられた手が眠っているアナゴさんを揺り起こしている。

「起きてクダサーイ!朝デスヨー!こけコッコー!」

トニー…の声だよな。

「フジーさん!フジーさん!起きてクダサーイ」


…えっ?

まさかあれは俺?
いやアナゴさんだろあれ…。

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ぱっと目が覚めた。

トニーが心配そうに覗き込んでいた。

「おぅ!!ビビった!フジーさんダイジョーブデスカー?」


「あれ…。俺は一体…」

「激辛ラーメン食ってぶっ倒れたデース。ワタシ感動しマシータ。ユー、グレートソルジャー!ブラボーハラショー!」

藤井は喜ぶトニーをぼんやりと見ながら、何かはれぼったいものが眼下にあることに気がついた。
唇をさわると明らかにタラコのように膨れ上がっている。

まさか先ほどの夢が現実に!?

藤井は布団をはねのけて、飛び起きると置き鏡に己の姿を映してみた。

「あっ!」


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っていうか武蔵になっていた。



東尋坊 丑三つ時まであと四半時。
続きは来種に。

最近夏日で暑いよなぁ。
では良き週末を。

【続く】


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ジャンル : 日記

信怨6

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ラーメン屋についた。

内裏通りを抜けた大橋の袂にぽつんと赤く提灯が浮いている。


「あそこだよ」

藤井はそう云って指を差した。

「おぅ〜!」

トニーは目を輝かせて感嘆の声をあげる。
屋台ラーメンをこの時代に食えるとは。
なんてデタラメな設定だろうと思ったが、そこは不問にした。あえてね。

4人も腰掛ければ満席の小さな屋台である。
客は1人。左隅で餃子を肴にビールを飲んでいる。

「らっしゃーい!おや、藤井さん」

藤井はこの屋台の常連で三日に一度は顔を出している。

「どう?繁盛してる?」

そう言いながら奥の客とひとつ席をあけて座った。
トニーは右端に座って、メニューを眺めている。

「さっぱりだぁねぇ。最近、大通りにパスタとかいう南蛮麺の店ができてみんなそっちに行っちまう」

「南蛮麺か。まだ食ったことねぇなあ」

「なんでも、ほら、タッチャマソとかいう南蛮商人が外国で買い付けて来た小麦で作るそうだよ。調理法も豊富だそうだが」

「ふん。パスタだがタスポだが知らねえけど、ラーメンに敵う汁もんなんざこの世にねえさ!」


藤井はいまいましそうに鼻を鳴らして嘘ぶいた。
ラーメン道を極めようとする藤井にとっては、異国の麺類など眼中にないのだろう。
ラーメンを食することは、藤井にとっては、生きることそのものである。
もしこの世にラーメンがなくなったら…。もうこの世に未練はないと考えている。

「へへっ。そう云ってくれるのは藤井さんだけさね。で、何にする?」

「そうだな…。今日は…」

屋台の柱に貼付けられたメニューを見ながら、しばし考える。

チャーシュー麺…。いや、ワンタン麺にしようか…。

藤井の思案をよそにトニーは真ん中のメニューを指差して注文する。

「豚骨ラーメン、バリカタ、玉子付きクダサーイ!」

「あいよ!豚骨ラーメン、バリカタ、玉子付ね!」


しまったぁ!!と藤井は思った。

その手があったか…。
しかしトニーと同じものをそのまま注文するのは…あまりに芸がないし、何より常連客のプライドが許さない。
通は通なりに注文にも素人とは差をつけなければ。

「おやっさん、俺はいつものあれをくれ」

「ん?おぅ、あれかい」

「うむ。あれだ」


主人は、一瞬怪訝な顔をしたが、すぐに合点がいったという顔で準備を始めた。

トニーが屈託のない笑顔で藤井に問いかけてきた。

「フジーさんは、ここの常連なのデスカー」

「まぁな。尾張に来てからまだ1年だが、週に三日は通ってる」

「ホホー。さすがラーメン通でヤンスネー」

「自慢じゃないが、ラーメンのことなら俺にまかせときな」

「楽しみデース」

「おっと!あと、おやっさん、ビールくれビール。生2丁」

「あいよー」


主人がサーバーに慣れた手つきでジョッキを斜めにかざす。

「はい、生ビールお待ち!」

霜のついた冷えたジョッキにクリームのような泡が吹きこぼれる。
二人はその泡ごと喉の奥に流し込む。

ぐいっと一気に流し込むと、顔を見合せて笑いだした。

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「おいおい…;冗談はやめてくれよ藤井さん。れっきとしたビールだぜそりゃ」

「はっは…。悪い悪い。ジョークだよほんのジョーク」

藤井は口の泡を手で拭き取りながら主人に謝った。

「ソーですヨー。ジャストジョーク!アメリカンジョークデース。ソーリーソーリー!」

トニーも続いて謝罪をしながらも、悪びれずにはしゃいでいる。

すると左の奥で無言で酒を啜っていた客が、いきなり大声をあげた。


「いい加減にしとくれ!」

女の声だ。よく通る高い声でまだ若い。
フードをかぶっていて顔は見えない。

驚いた藤井とトニーは一瞬固まった。


女はフードを取ると、藤井達にゆっくりと睨みつける。

髪が短いので男かと見誤りそうだったが、やはり女である。
目はきつめだが、かなりの美人だ。
しかし、今は怒りで凄惨なすごみを醸し出している。
美人なだけによけい迫力があった。

「静かに酒飲んで浸ってりゃ、天下太平ばりのばか騒ぎで気分が台無しだわよ!ぎゃあすか騒ぐんなら白木屋か天狗でもいっといでな」

けたたましく、まくしたてられて二人は唖然として女の口上を聞いていた。
藤川みさおの普段の罵声も可愛く思えるほどのいきおいだ。
女の目が腫れている。泣いていたようだ。

ははーん。
さては失恋して1人ラーメン屋で酒を飲んでいたのか。

しかしラーメン屋で失恋酒とは渋すぎだろと藤井はクスりと笑う。

「何がおかしいんだい!どいつもイタリアもあたしを馬鹿にしてぇ!」

どうやらかなり酔っているようだ。

「おいおい、ねーさん。他の客に絡むのはやめてくんな」

主人がぴしゃりと注意を促すと、女は急にぐにゃっと力なくカウンターに伏した。

「…きっしょう…。なんだよ…そんなに若いのが偉いのかい…」

トニーは見かねて声をかける。

「オゥ〜、マドモアゼル。何か辛いことアッタノデスカー?ワタシ達に話してみてクダサーイ。話すと楽にナレマスーヨー。刑事さんもイッテマース」

「トニーさん…。そりゃ犯人の取り調べだろ」


藤井がすかさず突っ込みを入れる。

そうこうしてるうちに注文のラーメンが来た。

「はいよ、豚骨ラーメンバリカタ玉子ね。藤井さんはいつものね」

カウンターに出されたラーメン。
何ともいい匂いで美味そうだ。

「まぁ、まずはこれを食ってから話を聞こうじゃないか」

割り箸を割って食べようとした時、藤井はある異変に気がついた。

「こっ、これは…」

藤井があれと言ったのは、この店の裏メニュー。激辛ラーメンである。
しかも30倍辛い豆板醤を使用した激辛ラーメンだ。
普通の人ならまじで致死量に近い。しかし藤井は辛いものが大好きだった。
これを汗だくで食べるのが最高に美味いのである。

しかし…

今夜のそれは今までのものと違う。
なにかがちゅがう…。

なんだそらっ!というぐらいに違うのである。

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唐辛子が立体オブジェのように麺の上で主張をしている。

いかに…いかに俺が辛いものが好きだといっても、こりゃ限度があるで…。
これまともに食ったら死ぬんじゃなかろうか。いや死ぬだろこれ。
まさに地獄ラーメンだ。一口食っただけでも舌がちぎれるだろうな…。

ちらっと主人をみると、にやりと笑って親指を突き出している。
自信作らしい。余計なことすんじゃねーよ、おっさん;

そうか。

この前来た時に、もうちょっと厳しい味にして欲しいかなと煽ったのがまずかったか…。
余計な事をいっちまった;反省しても覆水盆にかえらず。

トニーの前で啖呵を切った手前引くにひけない。
一応、これでも、戦国のもののふである。
箱根八里は馬でも越すが。越すに越されぬ大井川。
関係ないけどマソさんきゅー。

藤井はトニーを見た。
美味そうに豚骨ラーメンに舌鼓を打っている。

女を見ると、なんと藤井の様子をじ〜っと見ている。


「げっ;」

大きな晴れた腫れた瞳でこちらを窺っている。
格好をつけた手前、これは食えないでは済まされない。
なにより女の前で端を晒すのは死んでも御免だった。

絶対絶命…。

藤井は崖っぷちに追い込まれていた。

ふいに藤井は武田の朋輩、僧兵タツヲのことを思い出していた。
タツヲさん…猫を飼うそうだけど、名前はふーちゃんとかいいな。
外出して帰ってきて玄関で子猫が出迎えていたら「ただいまにゃ〜ん」とか言うんだろうな。
子猫を飼う人は例外なくみなそうなるものだ。
などとまったく関係ないことを考えていた。


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たかがラーメン。
されどラーメン。


「フジーさん。ドウシタデスカー?フフフ…」

トニーが意味有りげに笑顔を向けてくる。
事情を察しているような嫌な笑顔だった。

「ぐぬぬ…;」

殴りたい、この笑顔。

さぁどうする藤井。
あえて冥府魔道の道を貫くか。

プライドをとるか、それとも身体の安否とるのか。
今、藤井の決意が試される。

ところで、東尋坊はどうなったのかと言うと、それはまぁ…来週あたりになんとか。

まずはラーメンですよ。
そして本田の動きがやばいんですよ。

このままで大丈夫か日本代表!

【続く】

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信怨5

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なんだかんだあったが、ラーメンは食いにいくことにした。

藤井はラーメン通である。
あらゆるラーメンを食い歩くうちに、顔がラーメンマンに似てきていた。

それほどラーメンが好きなのである。
ちなみに藤井の前で「ラーメン」と普通の発音をすると、ぶち切れてしまう。

「らぁめん」と、促音の ぁ を正しく発音しないと怒るのだ。
エンスー(車オタク)の徳大寺のようなこだわりがあった。

昔、そのことで彼女にキレたら「馬鹿じゃないの?てか死ねばいいのに」

それが原因で別れてしまった。
心の狭い女だった。おっぱいはでかかったけど。
まぁ…あんな感性の鈍い女はこっちからお断りだ。感度はよかったけど。

店に行くまでの道すがら、そんなことをつらつらと考えながら歩く。

最近、藤井はどうも昔のことを思い出す癖がついてしまった気がする。
歳のせいもあるのだろうが、原因はわからない。
アニメを観ながら、泣いてしまったこともある。
大した話でもないのに涙腺が緩む。
病気かな?と思ったが、この前AVをカリビアン・コムで視聴したら、大丈夫だった。
昔のAVのオープニングには、まったく不要なインタビューがついていた。
AV女優の将来の夢とか。
聞きたかねぇし知りたくもねぇよなぁと藤井は思う。ま、やらせの演出ではあったんだろうけど。
今はAV女優もアイドル以上に可愛いし、テレビに出る事も珍しくはなくなった(といっても、深夜枠が多いのだが)。

よくよく考えてみればどうでもいいことだった。

「フジーさん」

前を歩いていたトニーが振り返って声をかける。
難しい顔をして無言で歩く藤井が気になったようだ。

「ドウカシタノデスカー?顔がチンポーのようにしなびてマスヨー」

藤井はトニーのくだらない下ネタに、思わず吹き出した。

「あんた見たんかよ(笑」

「マサカ。ワターシこれでもちゃんとワイフいまシータ。ソッチノ気はアリマセンガナー」

「えっ?じゃあ今は…」


そう聞かれてトニーは今までの明るい笑顔が消え失せて、沈痛な面持ちとなった。

「ワイフ…。出ていきマシータ。夜の営みが激しすぎてあなたとはやっていけないと…」

「なんだそりゃ?なにかい…スーパーサイヤ人みたいなすげぇセックスでもするとかかい?」

「ええまぁ…。ワタシの夜の戦闘力は魔人ブゥを超えてマース」

「想像したくねぇな…そのパワー。一体どんなセックスするんだよ…」

「学生時代の彼女もそれで逃げていきマシータ。身体がモタナイと…」

「一般人とスーパーサイヤ人じゃたまらんだろうなぁ…。そりゃ逃げるわ」

「以来、ワタシのあだ名は悟空デース…ロンリネス」

「吹いたwwww」


藤井は腹を抱えて大笑いをした。
身体を二つに折って、たまらんとばかりに転げ回っている。


「笑いごとではアリマセンヨー!ユーファック!!サノバ!」

トニーは顔を真っ赤にしてスラングを放ちながら怒っている。


藤井は涙を流しながら、ひーひーと悲鳴を絶え絶えにあげている。
ようやく落ち着いてくると、涙を拭きながら立ち上がった。

「ひぃ;ひぃ…。い、いやすまん。ツボに入っちまったんでな。まぁ…大丈夫さ。世の中には、もっとすげぇセックスを望んでる女もいるだろうよ」

「ソウデショウカ。見つかるデショウカ」

「元気だせよ。ん?…ってことは、トニーさん。あんた所帯を持っていたときは、どこに住んでたんだい?」

「堺デース。そこで子ども達に読み書き算盤を教えてマーシタ」

「へぇ…。寺子屋の先生かい。そりゃまた偉いもんだ」

「そこでちょっとやらかしマシテネー。首になっちゃいマシタ。PTAに三行半デス」

「使い方が違ってるぞそれ…。で、一体どんなやらかしをしたんだい」

「それは…。当時のその様子を書き綴った生徒がいまシータカラ、それをお話シマース」


トニーは遠い目をしながら語りだした。


堺の街。寺子屋に英語の授業に20代前半の結構イケメンなアメリカ人教師が来た。
授業は一人一人アメリカ人先生に名前を呼ばれ、前に出てマンツーマンで話をするっていう形式。
先生には授業前に生徒の名前をローマ字に直したプリントを渡してた。

授業が始まると片言の日本語で挨拶をする先生に女子連中はキャーキャー言っていたけど
それを結構厳しい口調で注意するような真面目な先生だったので、みんな真剣に授業に臨んでた。
授業は順調に進み、結構人気のあった女子の「新保(しんぽ)さん」の番になった。
先生はそれまでやってきたように大きな声で彼女の名前を呼んだ。

「ジャアツギノヒトネ。ンーーアーー・・・ちんぽ!ちんぽサン!」

生徒は一瞬凍りついた。教室にいた全員が瞬時に「笑ってはいけない!」と思った。
でも、たぶん「シンポ」と言っているんだろうけど、どう聞いても日本語の「ちんぽ」だったし
「それまで片言だったのに、なぜよりによって「ちんぽ」の発音だけがこんなにもネイティブなのか」とか
「なぜか「ちんぽ」に敬称を付けている」とか考えだすとみんな耐えられなくなった。
結局新保さん以外の全員が爆笑。新保さんは顔を真っ赤にしてうつむいていた。

その様子を見ていたアメリカ人先生は状況が飲み込ていないようなのだが、
生徒の一人がみんなの笑いものになっている状況だけは理解できたのだろう
突然般若のような顔になりその爆笑をかき消すかのような大声で「シャァァラッップッ!!」と全員を一喝した。
その表情とテンションの凄さに、教室は水を打ったように静まり返った。
しかし先生の怒りのボルテージは上がったまま。

新保さんの肩に手を置くと「ナンデ?ナンデミンナちんぽをワラウ?ちんぽガナニカシタ?」
全員が「まずお前のせいだ。あと男性生殖器の名称を連呼するのをやめてください」と思っていたと思う。
その後、慰めようとしたのだろう、先生はやさしい口調でうつむいて座っている彼女に語りかけた。

「ちんぽゲンキダシテ。マエニキテクダサイ。ちんぽスタンドアップ!」

新保さんも笑った。



「これがPTAで問題となって、ワターシ首にナリマシタ…。発音がしっかりデキナイトやっぱアカーンデス」

トニーは話終えると、目を静かに閉じて遠き日の追憶に心を震わせている。

話を聞き終わった藤井は息を止めて、笑いを必死に堪えていた。
酸欠一歩手前になるまで堪えていた。

で、ラーメンはどうなったかというと、それは次回の講釈で。

月曜だから今日はこれにて。

【続く】


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信怨4

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「フジーさん。フジーさぁん!」

藤井は、外人の風俗呼び込みのような声で起こされた。

「んぁ…」

目を擦りながら半身を起こすと、辺りが暗くなっているのに気づく。

もう夜か。どのくらい寝ていたのか。
虫の凛々した声が草摺れの音と絡んで聞こえてくる。


「むぅ…。よっく寝たなぁ…」

ひとつ大きな欠伸をすると、傍らで笑顔を向けているトニーにお茶を出された。

「フジーさん、爆睡シテタネー。ワタシ、暇でしょうがないからちょっとそのへんを散歩してキタデスヨー」

「よく云うよ;先につぶれて寝たのはそっちだろう」

「HaHaHa、ソーリーソーリー。ジャパニーズ・ワイン、美味しいケドすぐ酔いが回っちまいマース。でもすぐに目が覚めて起きたらフジーさんバタンキューダッタネ〜」

トニーは嗤ってごまかしながら、ちゃぶ台の上の急須からお茶を注ぎ足した。

「あちっ…!そういや、いま何時だい」

「正確には分かりませんガー…たぶん暮れ四つ(午後十時)ぐらいデスカネー」

「またえらく眠ったもんだな。まぁそのおかげで身体が軽くなった気がするけど」

「寝る子はソバージュと言いますからネー。疲れたら寝る!これ寝落ちの達人ダッタ周防玄徳さんから教わった言葉デース」

「ツカさんか…。あの人は眠くなったら道路の真ん中でも寝るからねえ。踏まれても起きないし」

「まさに鉄人デスネー。尊敬に値シマース」


そんな話をしながら、茶を啜っていると急激に腹の虫がうずいてきた。
そう云えば、出した肴もほとんどこいつが食っちまって、今日は何も腹に入れてない。

「トニーさんよ。ちょいとラーメンでも食いにいかないかい?」

藤井は箸と椀を持つ手振りをしてトニーを誘った。

「What?ラーメン…デスカ?」

「そうラーメン。ラーメンですよトニーさん。日本が誇るニューヨーカーにも大人気のジャパニーズレジェンド」

「戦国時代にラーメンがあったとはワテ、聞いとりまヘンデー。時代考証ワヤやがナー」

「…それは云わない事にしようよ;あくまでもネタ創作なんだから」

「ワッカリマーシタ!野暮はイワントコー。はよツレテッテヤー大統領!」

「自分こそ放言が適当だろそれ…」


とりあえず外に出るので服を着替えることにした。

藤井は近場に出る時は、いつもお気に入りの「こころTシャツ」を着ていく。

狩衣を脱いで上半身をさらした時、トニーが腰を抜かさんばかりに悲鳴をあげた。


「うぉおお!!フジーさん、何デスカーそれ!?こらエライコッチャー!」

「ん?何をそんなに…」


トニーのあわてぶりに驚いて、立てかけてある大鏡に背中を映した。

「げっ…!?なんじゃこりゃぁー!!!」


鏡に映った藤井の背中にはなんと!

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艦隊コレクションの図柄が背中に焼き込まれていた。

「いったい、いつのまにこんな…」

トニーは恐怖で震え上がっていたが、

しかし、何かを思い出したように藤井の背中をまじまじと眺めだす。

「そう云えば…ワターシ聞いたことがアリマース…」

「なんだい」

「ちょっと前の話デスガー…信オンプレイヤーだった男が艦コレで嵌りスギーテ、小遣いを使い込み、嫁バレして身投げしたソウデース」

「あほか」

「その男の魂が、成仏デキーズニ夜な夜な彷徨って男に取り憑くラシイデンマンガナー」

「ちょwww俺、まったく関係ないじゃないかwww」

トニーは、少し考え込んで、ぽんと手を打って答える。


「おそラークですガ…フジーさんの魂と何らカーノ、シンクロをしたと思われマース。ユーラッキーネ!」

トニーは得意げにぐっと親指を出してOKサインを出す。

「馬鹿か!グー!じゃねぇよ。どうすんだよこれ;こんなんじゃ恥ずかしくて銭湯にも行けないじゃないか;;」

「ダイジョーVデスヨー!戦闘はデキルアル。ノ〜プロデェス」

「銭湯違いだ馬鹿っ!みさおの呪いも解決してないのに、なんでこぅ災難が;」

「マーマー、よく見るとカッコイイデスヨー、ソレ。艦コレやってる婦女子様には人気デソウデース」

「人ごとだと思って、このエセ関西外人が…。ん、でも、そう云われてみると…」


藤井は鏡に映った背中を見ながら、焼き込まれたイラストをじっくり見てみた。
ふむ…まぁよく描けてる。
これはこれで、もしかすると悪くないかもと思い直し始めている。

もちろん

そんなわけあるかと、トニーがつっこみたかったのは言うまでもない。

丑三つまで、もうしばらくだ。
度重なる厄災に藤井の精神状態は均衡を保てるのであろうか。

それはまた次回の講釈にて。


では、良き週末を。バイナーラ!

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信怨3


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破寺のように雑草がそこら中に生えまくっている。
夏にはヤブ蚊がひどいだろう。

だが、不思議と調和を保っていてどこか枯山水のような趣がある。
そんな藤井の屋敷の庭だった。


濡れ縁に藤井とトニーが腰掛けて酒を酌み交わしている。

数枚の皿が置かれ、数匹の鮎を炙ったものと、ネギと鰹節の上から醤油をたっぷりとかけた豆腐がのせてある。


「クぅ〜〜〜〜〜〜ッ!キキマスネー。よくぞ日本に生まれケリーデェース!」

トニーは、猪口をぐいっと一気に呷って、ぷはぁと息を吐いた。


「ほ!いい飲みっぷりだなぁ。さすがニートだ」

「何イッテマスネーン、このドテカボチャー!ワイはちゃんと正業ツイテマッセー。それに名前はトニーヤッちゅうトンやロガー、このダボハゼー」

「酒癖悪いなこいつは;もう酩酊してるよ」

藤井はたまらず、少し間を空けた。

まだ日が高いというのに酒をかっくらって酩酊とは、何とも呑気だなと思う。

そういえば…

昼に飲む酒は最高に贅沢だなと、昔馴染みの地獄凸は云っていたっけ

あの、みさおもとうとう呆れて見放したほど荒んだ生活をしていると言うが、一体なぜあんな風になったのか。
今では寝るところもなく、神田あたりで空缶拾いをして日銭を稼いでいるらしい。
そもそも空缶って金になるっけか?
いやそれより、凸があそこまで堕ちたのには何か理由があるのだろう。
しかし、藤井はその理由は聞いていない。

孤立している。あえてね。

一度会った時にそう云われて、それっきりだった。

真紅鯖も信オンのセリエAと呼ばれていたが(呼ばれてねぇ)、一匹狼を気取って孤立した男が乞食とは…。
悲喜こもごもだなと哀れんだ。

トニーは、物憂げな藤井の様子に気づいたのか、猪口に酒をなみなみと注いで差し出した。

「ヘイユー!サーケは楽しく呑まナイとサーケに失礼デアリンスヨー。インディアン嘘ツカナイー」

どこまでもトニーは陽気だ。

人の気も知らないでこいつは…。

だが…
確かに人のことをあれこれ考え込んでも仕方がない。
それに、今は自分のことだ。

みさおにかけられた呪いが気になる。

まさか…な。
悪い予感が頭をよぎったが、それはトニーの陽気なかけ声によってかき消されて霧散した。

とりあえずまずは飲もう。
今はそれだけでいい。

どうせ地球も滅びるしな。
藤井は吹っ切れたようだ。

「よぉっし!今日は飲むぞトニー!酒だ酒!」

藤井が猪口を差し出して酒を要求すると


「グピーー…キュルキュル…」


トニーは一瞬で寝ていた。


「なんだこいつは…」


仕方がないので1人静かに徳利から酒を猪口に注ぐと、くいっと喉に流し込んだ。

「5月だなぁ…」


爽やかな風がそよいでる。
天気もいい。

うとうとしてきた。
ちょっと寝よう。

しかし藤井は知らない。

この後、とんでもない災難がその身に降り掛かることを。



まぁ。

どうでも

いいんですけどね。


【続く】


















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信怨2

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爆発騒動もおさまって、町の喧噪も戻ってきた。
みさおが団子を10皿食べ終わって茶を啜っている傍らで、藤井が鼻を抑えながら呻いている。

「いてて…。ひどいな、みさおさん。さすがに素人だったら死んでるぜあれは…」


藤井が文句を言いながら、茶屋娘を呼んで茶を頼む。

「失礼なことを云うからですよ。自業自得です」

そう云って、飲み終わった湯吞みを置いた。

積み重ねられた団子の皿が、時の経過を現しているように見えるが、実際はほんの四半時足らずである。
みさおの胃はそれほどに食を渇望していたのだ。

藤井は茶屋娘の置いた湯吞みを取り上げると、ふぅっと息を吐いて口に運んだ。

「で…」

周りを窺いながら声を落として、先ほどの話の続きを切り出す。

「その怨念の場所ってのを教えてよ」

「場所…。そう場所ね」

言葉を切ってみさおが目を細めて動きを止めた。
さっきの突然の爆破で緊張感が走る。

「場所は…越前:ろ-ニ…」

「…わかりづらいな。座標じゃなくて地名で云ってよ」

「東尋坊よ。それぐらい覚えておきなさいよ」

「座標で覚えてる人はそうはいない気がするんだけどなぁ…」

「とにかく!東尋坊の青龍が湧く場所だと三浦さんに聞いたの」

「東尋坊の青龍が湧く場所…。あの勃起岩?」

「ばかっ!真面目な話なのよ」


みさおの剣幕に、いつもの下ネタが通じないと藤井は頭を掻いてたじろいだ。

東尋坊と云えば…確かに今ではほとんど訪れることはない。
あそこは初期のワキ待ち叩き合いのメッカだ。
確かに先に叩かれて悔しまぎれに晒したプレイヤーもいただろう。

「しかし、東尋坊といえば初心者の頃なんざ憧れの場所だったけどなぁ」

そう云って藤井が怪訝な顔をする。

藤井の言葉に、みさおは顔色を蒼白に染めて震えながら首を振った。


「いいえ!東尋坊は恐ろしいところよ…。何が恐ろしいって入り組んだあの迷路のような洞窟…」

「ああ、始めの頃は迷ったけどねえ。でも他より全然単純な道じゃない。朱雀より全然まし」

「初心者の頃に野良で挑んで…壊滅させられたのよ。グラフィックにも酔ったしあたしにとってあそこはトラウマしかない」

「壊滅…。レベルいくつで行ったんだい」

「徒党の平均レベルは15…くらいだったかしら」

「馬鹿か…。そりゃ死ぬよ。無謀にも程がある」

「まぁね。でも、あそこはそれ以外でもてんこ盛りであたしには最悪の場所なのよねぇ」

みさおは遠い目をして、在りし日の未熟さの失敗を東尋坊になすりつけている。


とにかく場所は判明した。

東尋坊の青龍の沸き場所だ。

「ところで…そこには一人で行かないとダメなんだろう?大丈夫かい」

藤井が心配そうにそう云うと、みさおはきょとんとして答えた。


「は?何云ってるんですか。藤井さんが行くにきまってるでしょう」

「え?…いや、なんで俺が行くの?」

「なんでって…あなた、高崎さんとは友人だし男だし当然でしょ」


藤井は目を丸くしながら、腰を抜かさんばかりに驚いた。

「ええ〜〜っ!?ちょ、ちょっと待ってよ!俺やだよ」

「大丈夫。骨は拾ってあげますから」

「ふざけるなwwwなんで俺がそんなことw」

「ふざけちゃいませんよ。当然の流れでしょうに」


みさおは狼狽する藤井を尻目に残ったお茶を啜った。

始めからそのつもりだったのだろう。藤井の屍を踏み越えて安全マージンをとる腹だ。
恐ろしい女である。
藤井の安否などは最初からどうでもいいのだ。


「どうせ死ぬときゃ死ぬんです。腹を括りなさいな」

まるで人ごとのような物言いに、さすがの藤井もキレた。

「冗談じゃないよ!俺は「それでも世界は美しい」を全話完走しなけりゃならない使命を帯びてるんだ。
それに、死亡フラグがち●こビンビン物語じゃないかー。絶対いかんよ!絶対にだ!」

みさおは、けたたましくまくしたてる藤井の様子にも動じない。

そして、ためいきをひとつ吐くと、うつむきながら人差し指を目の前に掲げて何やらつぶやいている。


「Elohim. Essaim. Frugativi et appelavi…我は求め訴えたり…」

「えっ、何その呪文…」

藤井が何事だと思ってみさおの顔を覗き込んだ刹那、みさおの目の奥に青く光る魔法陣を見た。
意識が途切れ暗闇に融けていく。

藤井の目は光を失い、体全体が弛緩したように立ちすくんでいる。

みさおは、藤井に呪詛をかけたのだ。
傀儡の呪である。


「藤井さん。今夜2時に東尋坊の青龍の場所に1人で行ってね」


みさおがそう云うと、藤井はゆっくりと首を上下させて頷いた。
もはや藤井の意識はそこにはない。
精神の監獄結界に捕われて、呪詛が解けるまではみさおの言いなりである。


「じゃ、一回屋敷に戻って休んでいいですよ。あたしも少し休みますから。あ、ここのお勘定お願いしますね」


ぼぅっと立ち尽くす藤井に、ぺこりと頭を下げると、足早に自身の屋敷のあるほうに駈けていった。


「あのお客様ぁ…。お勘定を…」

「……」


でくの坊みたいに立っている藤井に、可愛らしい茶屋娘が勘定の催促をするが藤井は答えない。

何回か問いかけて、反応がない藤井にどうしようもなくなった茶屋娘は主人を呼んだ。
奥から出て来た主人は、身の丈が7尺ほどの山のような豪壮な形をしている。

「俺の店で無銭飲食たぁ、いい度胸じゃねぇか。ない袖は触れないってんなら…身体で払ってもらうしかねぇな」


この時代、衆道はそうめずらしくもなく、町人でもそっちの気があるものは多かった。
とりわけ、剛の者に見えるほどに衆道者は多かったようだ。

動かない藤井の尻を見回して、舌なめずりをしている。
すると、なんと意識がないはずの藤井のこめかみから、つつ〜っと冷や汗が流れ出していた。

大概の男は皆そうだろうが、藤井は入れるのは好きだが入れられるのは大嫌いだった。

藤井の手を引っ張って、奥に連れ込もうとする主人に声をかけてきた者がいた。


「ちょっとマッテクダサーイ!」

見ると青い大浄衣をしつらえた金髪の僧がにこやかに笑っている。

「なんだい坊さん。うちにゃまだ死にそうな年寄はいねぇよ」

「あなた、その人をドウスルツモ切りデスカー?」


言葉使いが変だ。

異人か。

主人が面倒くさそうに顔をそむける。

「どうするもこうするも、金がないから身体で払ってもらうのよ。何か文句でもあるのかい」


金髪の僧は、端正な顔を歪めて哀しそうな表情を浮かべた。

「オゥ〜;その人は実はワターシの知り合いでありやがりマース。どうか許してアゲてんぷらーのデース」

「ああ?知り合いだぁ?だったら耳を揃えてあんたに勘定を払ってももらおうじゃねーか」

「…ヒジカタトシゾウです…※。オイクラマンエーンなのデスカー?」

※しかたがありませんね という意味らしい

「ひいふうみい…。しめて1貫と60文だよ」

皿を数えながら、せっかくのチャンスを失った主人はぶっきらぼうに云う。
だんごとチャの料金としては、かなり、ぼったくっている料金だ。


「ウウ…。ナケナシの路銀デスガー…義を見てせざるはオナニーありデース;ハライマショー。カナワンデー;;」

「へっ、とんだお人好しがいたもんだ。まぁ勘定さえもらえりゃ文句はねえよ」

主人は残念そうに藤井を一瞥して奥に引っ込んだ。

僧が勘定を払って藤井は開放された。


僧は藤井の前に立つと、気を高めてぱんぱんと柏手を打った。


「はっ!!」


すると呪縛から開放された藤井は目を覚ました。
なんだか頭がぼぅっとする。喉も乾いている。


「危ういトコデシターネ。あのままホットイタラ、ケツにねじりん棒ツッコマレーテ、切れ痔にナルトコデストラーデ!」

「は?あんた一体…」


藤井は目の前の見覚えのない男が何を云っているのかわからなかった。

「オゥ!これはシツレイシマウマキリン。ワターシ、あんときのいのきとモウシマース。トニーと呼んでクダサーイ藤井さん」

「え、あ!あんた凸さんのとこでよく見かける…紺碧の」

「HaHaHa〜!デスデス〜!その、いのきデース」

「てっきり日本人なのかと思ってたよ」

「ワターシ、日本人デスヨー。フジヤマ、ハラキリ、スシ、イクラー」

「ま、まぁどうでもいいんだけど、どうしたんだ俺は。えーと…みさおさんと話してて…」


藤井は首を捻りながら、記憶を探る。


「何やら術をカケラレテマシータ。でもその術トテモ強力デース。一時的に解いたダケ。藤井さんあのままいたら、茶屋の主人のデカマラー突っ込まれてマシタネー。セフセフ」

「なんだそりゃ;それに術って…。あ!あの時か!!みさおの奴、俺に術を駈けやがったのか」

「よくワカリマンセンエンデスガー、ちゃんと術を解くには、その人に解いてモラウしかネーデスン」

「まじかよ;めんどくせえ。それに何の術をかけられたんだろう」

「サー…ソコまではワターシにもアインドンノウデース」

「…ま、何にしても助かったよ。金はあとで払う。それに泊まるとこが決まってないなら今夜はうちで休んでいくといい」


これを聞いて、紺碧のトニーは小躍りして喜んだ。


「ヒャッホー!アリガタヤー!カノカッチャンー」


二人は並んで藤井の屋敷へと歩き出した。

今夜の深夜2時まではまだ時があるが、藤井はかけられている術の真実をまだ知らない。
2時になったら自らの意思とは関係なく、東尋坊に一人で向かうことになるのだ。


その頃のみさおはと云うと…

アナと雪の女王のサビを歌いながら、月曜バイキングの地引き網クッキングの録画を見ていた。

「サンドウィッチマンってロケで輝く芸人だったのねぇ…」

そんなどうでもいいことを、つぶやきながら、煎餅をバリッと食べるのであった。

もちろん、藤井の安否なんぞは気にもしていなかったのは言うまでもない。


【続く】

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信怨

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信怨。

強い恨みを抱いて晒されたプレイヤーの呪い。
それは、晒されたプレイヤーが現役時代に接していた場所に蓄積され、「業」となる。
その呪いに触れたプレイヤーは理性を失い、新たな晒しが生まれる。


×月×日。那古屋交易前。


「みさおさん」

交易屋の前で人待ちをしていた藤川みさおは、背後から声をかけられてさっと身構えた。
見ると、見慣れた髭面がそこにある。


「あら…凸さん。こんにちは…ってもう飲んでる!」

日もまだ高いのに、赤ら顔で上機嫌な凸をみてあきれ顔で罵る。

「いやぁ。こんな天気のいい日に飲まないって手はないよ」

声を高くして嗤いながら、ふらふらと近づいてくる。

「ちょっと!やめてよ。大声だしてみっともない」

「あ〜〜?」

みさおが周囲を憚って咎めるのだが、凸は毛ほども気にすることもない。

「お高くとまるこたぁねぇだろう。織田会議の暴れん坊がよ。へっへっヘっ…」

酒のいきおいもあって、物言いが伝法調になっている。
酒色に焼けた、へばりつく笑みが生活の荒みぐあいを物語っている。

みさおはいつもの調子で癇癪を起こしかけたが、ふっとため息をつきながらそれを受け流した。
酔っぱらいと争っても益はないと頭を冷やしたのだ。

「とにかく、あたしはここで人を待ってるんです。もう、どこか行ってくださいな」

そう云って、ぷいとそっぽを向いた。

「安くないねぇ。これかい?えっ?」

人差し指を軽く曲げて、いい人との逢い引きかとからかった。
いよいよ足はふらついて、大虎一歩手前である。

みさおは汚物を見るような嫌悪を顔一杯に現して手をぱたぱたと払う。

「違いますよ。いいから向こうへ云ってくださいな。おお、お酒臭い。嫌だ嫌だ」

「ちぇっ。昔はもう少しノリがよくなかったかい。みさおさんも、つまんねぇお上品プレイヤーになっちまったもんだ」

「昔は昔今は今、ですよ。大概の人は変わらないままでいられる事なんてないんです。凸さんも真っ昼間っからお酒をくらってないで献策ぐらいしたらどうなんです」

「はっ!検索なら毎日してるぜ。こう見えてもネットサーフィンの達人さ」

「字が違うし…。それにいまだにネットサーフィンとか云ってる時点で…。まぁ、いいから早くどこか行ってくださいよ。私は大事な用があるんですから」

みさおがそっぽを向いたままそう云うと、凸も絡むのを諦めて押し黙った。
恨めしそうな目つきでみさおにまたぞろ絡んでくるかと思いきや

「…ふーん。そうかい。邪魔したなぁ」

凸はぶつくさと文句を言いながら、踵を返すと右手をひらひらと上げながら繁華街へと消えていった。

その後姿をみさおは侮蔑の眼差しで見送った。

「あの人も昔はあんなんじゃなかったのに…」

ためいきまじりでこぼすが、ひゅうと吹く5月の爽やかな風が皮肉なくらいに気持ちがいい。
堕ちていくひとりの人間をものの哀れで囲うのは、なんだか非道な気がするがしょうがない。
すべては己自身のせいだからである。

凸が消えてから間もなく、1人の神主がみさおの肩を叩いて来た。

「やぁ」

振り向くとそこに奴がいた。

そう、真紅伝説の怪童。藤井駿河守である。

満面の笑顔を溜めながら、首をビートたけしのように回している。

「遅い!」

みさおは口を尖らせて拳を振り上げた。
もとより本気で怒ってはいない。


藤井は悪びれもせずに嗤いながら両手をあわせて拝むように腰を曲げた。

「いやぁ、ごめんごめん。実は「それでも世界は美しい」の再録を見ていて遅くなってしまった。先週はお休みだったし;」

「む!…それなら許すしかないわね」


みさおがそう云って、かぶりを振りながら拳をおろす。

藤井も冗談だとわかっているので、舌をぺろっと出しておちゃらける。


しかし、次の瞬間一点険しい顔になり、ささやくような小声でみさおに問いかける。

「で、早速本題なんだが…あの噂は本当かい?」

「まじ…らしいわよ。真実と書いてマジ」

「…まことしやかな都市伝説の類いだなぁ。気味が悪い…」

「あたしだって半信半疑なんだけど…。でも、この世には解明できない不可解な事象はいくらでもあるしね」

「呪怨ならぬ信怨…か。猫ちゃんとか出てきそうだ」

「そんな可愛いものだったらいいんだけどねぇ…」


半年程前からプレイヤーの間で妙な噂が立ち始めた。

夜中の2時にある場所に1人で行くと、必ず妙な画面にノイズが流れて
「晒」の文字が画面いっぱいに浮き上がるという。

それを見たプレイヤーは必ず音信不通になりインしなくなる。

あるケースで、リアルの知人がインしなくなったプレイヤーが心配で自宅に連絡してみると、ゲーム中に昏倒して意識不明の重体で入院していたと家族の人から聞いた。

そんな事件が十数件あるらしい。

ある時から、誰かが晒されたものの怨念だと言いだした。
それもひどい晒されかたをして、ノイローゼになって辞めていったプレイヤーの怨みの思念が、その場所に溜まっているのだと噂が広まっていった。

晒しは便所の落書きである。
私怨、怨嗟、捏造、冗談、からかい、ネタ、暴露、自虐、少しだけ真実。

晒され方にも色々ある。

敵対国だから晒される。
目だち過ぎてるから晒される。
廃人から晒される。
装備がすごいから晒される。
装備がしょぼいから晒される。
ぼったくっているから晒される。
暴言吐きまくりゆえに晒される。
効率厨、特化を縛るから晒される。
リア美だから晒される。
童貞だから晒される。
エロいから晒される。
etc.

理由はいくらでもある。まさに無尽蔵。
しかし、あらぬ捏造をされて身に覚えのないことで晒されて傷ついたプレイヤーは数多い。
逆にネタとして楽しめる余裕を持てるプレイヤーは意にも介さないが、大概のパンピーは己の風評はとても気になるものだ。

それ故に、晒されて怨念を残しながら消えていったプレイヤーは数多いだろう。
そんな負のエネルギーがゲーム内に溜まっているとしても、誰が否定できよう。

みさおが、その噂を気にしだしたのは、織田の友人の高崎が最近インしなくなったからである。
高崎は一週間前に、その場所に行ってみると云って消息を経った。

その場所から対話を夜中の2時にもらっている。
そのときは、何と云う事もなく、もう寝ると言って落ちたはずだが…。

みさおが藤井に相談したのは、このまことしやかな噂の真相をつきとめるために助っ人としてついて来てもらうためであった。


「で…今日いくのかね」

藤井は怪訝そうな顔でみさおを窺う。

「そう…ね。今日しかないわね。噂によるとその場所に2時きっかり立っていると何かが起こるらしいよ」

「何か…って何だろう。嫌だなぁ;」

「藤井さんって見かけはヤクザみたいなのに、からっきし意気地がないのねぇ。だらしない」

「怖いものは怖いのよ」

「あなた男でしょ!こーいう時ぐらい気概を見せなさいよ」


藤井は幽霊といったオカルトの類いには弱い。
ホラー映画は好きだが、リアルで遭遇するのは御免だった。

「そんで、その場所って…どこなのよ?」

藤井が問うと、みさおは言葉を一瞬詰まらせて震えだした。


「恐ろしいところよ…。とっても恐ろしいところ…。暗くて寒くて陰鬱で」

「え?信にそんなとこあったっけか」

「あるわ。古からプレイヤーに忘れ去られた土地…。呪われた土地」

「S・キングのセイラムズ・ロットかい!」

「その場所は…」


みさおが口を開こうとした瞬間、けたたましい爆音が鳴り響いた。


「うわっ!!」

「きゃぁ><」


あたりが爆煙に包まれて、みさおと藤井は地面につっぷした。

藤井は起き上がると、まだ倒れているみさおにかけよった。

「おい!みさおさん。大丈夫か、おい!!」

みさおはまだ気を失っている。

藤井はありったけの声を振り絞って呼びかける。

「おい、みさおさん。しっかりしろ!おい、おばさん!ばばぁ!!」

ガコンッ!

「べぇっしっ!」

一瞬、藤井の顔が、カエルのようにひしゃげたかと思うと、後方に2間ほど吹っ飛んでいた。
みさおの鉄拳が藤井の顔面を殴打していたのだ。

"クラッシュ・ザ・みさおトルネード”

みさおの究極の必殺技である。


「どさくさにまぎれて何を云ってんのよ!このガスたれがぁ!!」

藤井は向かいの壁際まで吹っ飛ばされて気を失っていた。


「なんなのよもう…。あー、着物が泥だらけ…。ん?」

立ち上がって埃を払いながら辺りを見渡すと、足下に一枚の紙が落ちていた。

「これは…」

紙を開いてみると、こう書かれている。

あの場所にはいくな。でないと大いなる災いがその身に起こる

みさおはそのメッセージを見てガクガクと震えだした。
そして思った。

このメッセージを書いたのは何者だろう。
巨大な悪意が背後に蠢いている気がする。


みさおは空を見上げてつぶやいた。

「そんなことより、急激にお腹が空いてきたなぁ…」

みさおは最近、孤独のグルメに嵌っていた。

「今のわたしの胃が求めているものは…なんだろう。中華?和食?それとも…」

悩んでいると

向かいの茶屋の昇りに<だんご>と書いてあるのが見えた。

「お団子にしよう!そうしよう」

みさおは、足をはずませて茶屋に向かっていった。
謎の手紙や藤井のことなどもう頭にもない。
藤井はいまだ気絶したままでうつ伏せに転がっていた。

しかし、そのひしゃげた顔は心なしか安らかに見えたのであった。


【続く】

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そうだ!京都に(ry



研修中のチャイナガールが来月帰国するので、何故か社員全員で来月京都に行く事に。

京都ぉ?

さすがに前に比叡山に行ったし京都は当分いいやと思うのだが、会社で行くっつうことは旅費含め飲み食いも会社餅なので致し方無し。

今週、南京で結婚するやはりチャイナガールのSさんのために、ブライダルメッセージ動画を制作していた。
まぁなんつうか、社員の画像、メッセージを入れてBGMを定番の「バタフライ」なんぞを流してるもんだから、背中が痒くなる動画になってしまった。

これも一応正式な仕事の範疇。
出来映えは、なんか普通。メッセージビデオだからそれでいいのだろうが、もうちょっとクォリティをあげたかったが、何ぶん素材がほとんどないからしょうがない。
とりあえず、まぁ気持ちですからねえこーいうのは。
しかも、やはり今のマシンではまっとうな動画を制作するのは結構きちいと理解した。
スペックがきつくてRAMプレビューが途中で終わってしまう。フレームレートをすげぇ落とさないとレンダリングもできないのでかなちい。
それにアイディアはあっても、技術的な問題でまだまだそれを表現できるスキルを習得するに至らないので歯痒い部分もある。
ま、頑張ってお勉強するしかないわけだが。

しかし、WCも始まってる頃の京都。
梅雨まっただ中で雨も降るだろうなぁ。
さすがに今回はなんかめんどいが、たまに遠出もしないとなと自分を励ます俺フサフサ。

実は台湾という話があったのだが、営業のおじさんの父親が病気らしく会社全員ではいけないと頓挫した。
うちの社員旅行は、まぁ楽しいからどこでもいいんだけどね。

そういえば、H・Rギーガーが亡くなったな。
退廃という言葉がぴったりなアーティストだったが、エイリアンのデザインは今でも素晴らしい。
白銀台のギガーズ・バーは20年ほど前に一回行ったっけなー。まぁ、ふーんって感じだったけど。
矢沢永吉のリーゼントのエイリアン説の「へぇ」って感じ。

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近年、偉大なアーティストが次々と亡くなるねえ。メビウスやらフラゼッタやら。
寂しいかぎりやほんま。

さて、夏に藤井さんが上洛したら「ホテル」でも歌ってもらいますかねえ。
それまで俺も「バンドを組んだぜ」ぐらいは歌えるようになっておくか。

藤井さんが夏きゅんに告白したようですが…



10年は待てなかったので熟女に走ったようです。

それでは、良き週末を。

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涙腺弱く鳴高し


真田きゅんがモテモテ。繋ぎはてきとー。
歌は慶次の「涙桜」。



戦乱の時代の遥か前。
平安雅の時代に名を藤井という若者あり。

この藤井という男、骨柄もよく人品卑しからず。
里を離れた草庵にひとり身を置く酔狂ものだが、文武に優れ、野に人ありと云われていた。

あるとき友人である凸というものが訪ねて来た。

「鳴り高し!鳴り制せん!」

玄関に提げられた葦簀を払いながら、大声を上げている。

藤井は耳を抑えて「うるさーい!」とめずらしく声をあげた。

すると凸はにっこりと嗤いながら、持って来た酒の瓶子を差しだした。

「おう、これはこれは」

藤井は気を取り直して釣ってきた鮎を焼き始めた。

軽く炙って更にのせ、酒の肴とした。

「うまいなこの鮎」

「この酒も美味いな」

日が暮れて蟲が鳴き出しても、この夜会は続いた。

まぁ平安ですから平安な日々ということで。
今日は曇ってるしオチなしでござる。


また明日でござる。

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通り過ぎる情景


エンコード確認用動画


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↑藤井さんの学生時代

神保町界隈で仕事をしてもう6年にはなる。
神保町のシンボルであったキムラ屋がなくなり、たまぁに行ってた等価だったパチ屋も消えた。

更に、九段下駅の本屋も消え、銘柄を言わなくてもフィリップMがスッと出てきた馴染みのタバコ屋も先日店をたたんだ。
なんと大正7年から創業だというから驚き 桃の木 藤井の木。

街は変わっていくものだ。

緩やかに変わっていく街並を見るのは好きなのだが、急激に変化を遂げて行く街を見るのは
時代とともに情報が風化していくようでなんだか偲びない気持ちになる。

渋谷の宮益坂辺りで5年働いたが、ヒカリエなど出来てしまって当時の景観はまったく様変わりしている。

そんな変わっていく情景をたまに気にしながら通りを歩くと、当時の若かりし自分がそこらを歩いてるような錯覚に陥る。


わけはない。
そんなオセンチな気分で哀愁を携えるのはもう飽きた。
変わっていく街並みをただ見守るだけで、そこに憐憫は感じない。
30歳ごろはよくそんな気分になったものだが、今となってはそんな感慨などはどこかへ消えた。

田舎に帰省した折に、夜中にちょっとそこらを歩いてみた。
といっても、結構歩いた気がする。5kmは歩いたかな。

とにかく、家にいても暇なので夜の10時くらいに散歩がてら歩いてみた。

人がまったく歩いていない。
当たり前だが、とにかく田舎は皆車で移動する。
子どもなんぞは普通にいない。

東京で歩くのと、富士宮のような中途半端な田舎を歩くのとでは、勝手が違うし
何やら悪い事をしているのではないかという気分になる。

以前はマイカーなどで帰っていたのだが、新幹線の楽さと酒を飲める気楽さから、レンタカーを借りてでも帰るということはなくなった。金銭的にも安上がりだからでもある。

小学校、中学校は隣接していて、歩いて5〜6分である。
とにかく街灯があまりなく、気がついたのは何故か青い。
暗闇を照らす青い街灯は何やら不気味に見えて、東京暮らしが田舎暮らしより長くなった自分にとっては、かなり異形に映った。

中学校まで歩いて行くとやはりさすがにグラウンドは広い。
そして小学校へ抜けて真っ暗で人のいないグラウンドを横断する。

横がすぐ寺なので墓地がある。

ここから、もう聞こえて来た。

そう、カエルの大合唱である。
ガキの頃は普通に聞いていたこの大合唱が、とにかく耳障りでしょうがない。

よくもまあこの辺の住人は我慢ができるなとか、やたらモダンな造りが目だつ住宅群を見ながら、防音対策がすげぇんだろうなと、どうでもいいことを考えて、暗い夜道を歩いて行く。
車はすれ違ったり、追い越されたりとしたが、人にはまったく出くわさない。
かれこれ3kmは歩いているだろうに。

これが田舎だ。とにかく夜は人がいない。
なだらかな坂の田んぼ道を歩いて行くと、十字路で犬の散歩をしている人に出くわした。
相手もビックリしただろう。
ようやく人に出くわして、何となくほっとした気分になる。
周りは樹齢の深い木々が繁っていて、いよいよ真っ暗である。

といっても、当然土地勘はあるので、別にどうということもないが、既に道がまったく変わっていて、おまけに暗い夜道。まるで異世界に入りこんだ気分になった。


そろそろ引き返すかと、バイパスのある方向へと足を向ける。
歩いていると、なんだかむなしい気分になった。

俺、何やってんだろう。

お気に入りの漫画の台詞がなんとはなしに頭に浮かぶ。

「想い出の場所なんて帰ってくるもんじゃないねぇ」

クライング・フリーマンのロン・タイアンが拘留された刑務所で面会に来た娘に言う台詞だ。

まさに。

いやまったくその通りである。
変わってしまった田舎の景観なぞに感動などない。
流れてしまった時を感じてせつなくなるだけである。

自分もいつまで神保町近辺で仕事をしているのかはわからない。
来年にはまたどこかへ行ってしまうということもある。

色んな街に住んで来たが、たまに思い出してあの場所に行ってみようかなと思う時がある。
しかし、2〜3回やってはみたが特に何もなく、ただそこにいたんだなという認識だけで終わる。
もっと色々な情感がこみ上げてくるものだと思ってみたが、そうでもない。

もちろん住んでいた建物自体が消滅しているというものもあったが。
そんなわけで、気づかないうちに変わっていく街。

そんな街で僕たちは生きている。
藤井さんは下田で生きている。

僕たち自身も変わってゆく。

でも藤井さんは変わらない。
あの人は30年経っても変わらないだろう。

藤井さんは、僕たちの心の街なのかもしれない。
変わらない景観、そして人々、藤井さん。

死ぬまでにあと幾度そんな街の情景を通り過ぎて行くのだろう。

そして僕はいつまでこんな意味のない駄文を書き連ねていくのだろう。
そう思うと夜も怖くて眠れない。

というのは嘘で、ノブナガ・ザ・フールなどという糞アニメを深夜に見て寝不足の自分に腹が立っている。

じゃ諸君。今週もゆるゆると行きましょう。

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今日の藤井さん

NEKO

もちろん黒い人が藤井さん。
しかし猫ちゃんまた飼いたいなあ。

では、GWも終わったことだし週末はのんびりしよう。

蟲師のギンコのように生きている藤井さんは旅に出るそうだ。
行き先は生と死の狭間の世界。黄泉平坂だそうである。
まぁどこに行こうと、藤井さんなら心配ない。
藤井さんには夏にまた会えるだろう。
縁と命が会ったらまた。それが男の心意気。

ほいじゃ良き週末を。

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それでも藤井は美しい




終わりましたね…。

我々のGWが。

終わっちゃいましたね。
そして哀しみの日常が始まるわけですよ。
それでも藤井は美しい。世界は回るよどこまでも。

三回忌に帰省して思ったことは、兄弟間の微妙な距離と溝ができていることであった。
ずっと東京にいる俺にとっては、蚊帳の外の事だろうが、お互い家庭を持っていると些末な出来事での感情の行き違いなどで疎遠になるということもあるのだなぁと痛感した。

ま、兄弟に限ったこっちゃないけど。

長男の姪と甥が総統閣下やハートマンなどその他面白動画をよく知っていたのには驚いた。
長男の家はのんのん日和に出てくる田舎のそれで、姪、甥ともに見た目は純朴そのものな子どもである。

しかしネットの波及効果は都会にいようが田舎にいようが変わらないようで、情報はどこにいようが取れる時代だ。
この歳で高校生や中学生と盛り上がって話せることが不思議らしく、長男はぽけっとした顔で眺めていた。
PS4もない家でPCを駆使しながら彼らなりに情報の取り方を独自で学んできたのだろう。

俺も精神年齢は姪と甥と変わらんと言うことだろうなぁ。
仕事柄の影響もあるだろうが。

子どもたちはそれぞれ興味のあることで共通点を見いだし心を開く。
そこへ将来のことや、学業のことなど持ち出して説教めいたことを言ってもどうもならない。

「おっぱいぶるーんぶるーん、ちきしょーめー!」

これだけで大笑いしながら意識共有できるのだから、下世話とは言え、ネットの世代意識格差を埋めてくれた功績は大きいように思われる。
真面目な親には、眉をひそませる光景ではあるだろうけど気にしない。

実際の話、小難しい社会問題や政経の話などは、誰が相手だろうが仕事の中だけで十分であるのだ。
そも、最近の業務内容などは、イベント関連の印刷物やHP制作、福祉、税金、介護、生命保険、NISA、投資信託、環境保全、都市開発、区役所関連の会報等々、お固い仕事ばかりで退屈きわまりない。
しかも、日本語だけではなく英語版とか一緒にくっついてくるだるさ。
ジャガー、ランドローバーなどの車関連の仕事も定期的にはやってはいるが基本お固い仕事ばかりだ。

日常でそんなお固いのばっかりやっていると、昔の音楽やゲームなどのアミューズメント関連の仕事ばかりしていた頃が懐かしい。

そんなことを思いつつ、GWの終わりを実感している水曜日。

藤井さんはどんなGWを過ごしたのだろう。
合戦で敵を複垢で殺戮しながらヒャッホイしていたのだろうか。

そんなせんないことを考えていると、業務であれやこれやと細かい仕事もはいりつつ、6月には中国での大規模なイベントもひかえているので、いよいよ忙しくなるだろう。

信の話だが、藤井さんとかに復帰しろーとか脅されるが、実際復帰してインしてもほとんどチャットで終わる気がする。
レベル上げのための狩りを楽しむ初期の高揚感はもうないだろうしねえ。
織田の会議で会議進行役の高崎さんが苦悶している様子が色々と耳に入ってくる。
そこは引退している身ながら、なるほどやはりまだまだ熱いな信オン!と思わんばかりだが。

ゲームとは言え国政にまともに関わってくると、真剣にならざるおえないし
色んな意見をぶつけあうことで活性化していくディスカッション方式の会議だと
テキストチャットだけで進行させるのは、限界があるだろうなぁと進行の労苦を気の毒に思う。

高崎さんへひとつ言える言葉は、

「いのちだいじに」

進行役は己を殺してどこまでも客観的かつスムーズに〆にもっていかないとならない。
俺には無理だ。絶対無理だ。だから大したもんだと応援する。

高崎さんの人となりは知らないが、THE我慢の人であるだろう。
藤井さんは傲慢の人である。我慢と傲慢。どっちもマンがついているので気があうのかもしれない。

藤井さんはいま現在織田に身を置いてるそうだが、嗅覚鋭く面白いとこへは何処でも行く。
織田がいま一番面白いらしい。

じゃ武田は?上杉は?と言うと全然耳に入ってこないので、さしたる異変もないのだろう。
織田は一度は天下を取るべきだと思っている。
何故なら「信長の野望オンライン」なのだから、さすがにそろそろ覇権を奪取してもいい頃だ。
そろそろ信長君がここらで立っとかないと、露に消え泡と消えて行った織田古参の同胞たちも浮かばれない。

外野の席からただ成り行きを見守るだけの老害は、そんな勝手な夢想をしながら昼食を食べているのであった。

しかし…今回のGWはしょぼかった。
しょうがないから「それでも世界は美しい」の歌を聴きながら、仕事の始まりを憂いて泣こう。

夏になれば、美しい藤井さんを見る事もできよう(意味不明)。
そこでまたぶちきれですよ。

さあ、仕事だ仕事。




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戦国お兄ちゃん




戦国シリーズ第2弾。
といっても、基本線は変わらず歌を変えただけ。
タイミングがずれてるけど気にしなでね。
圧縮しないと3Gを超えるとか糞重い。
編集作業は楽しいがレンダーに時間がかかるので、映像制作の作業を生業としている人はレンダー時間だけで人生の1/3を消費しているのではないかと懸念する。
大きなお世話か。てへ。


こっちは音を変えてエフェクトを抑えてみたテスト。

関係ないが、藤井さんのことをこれから戦国お兄ちゃんと呼ぶことにする。
いまだに頭が戦国だからだ。

みさおさんは戦国…いや…なんでもない。
タツヲはタツヲです。それ以下でもそれ以上でもないです。
マソ君は戦国チィンポだろう。なんかかっこいいな。

5/5に恒例麻雀の予定だが、スマホで動画でもとって材料を作ろうかしらと思案中。

では諸君、良きGWを!

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ツンデレな5月の日

戦国つながりで適当に切って並べたムービー集。


繫ぎの処理はしてないし、音もシンクロもさせてないのでそこんとこは悪しからず。
もっと細かく丁寧に時間をかけりゃそこそこ観れるものができるとは思うのだが、
いかんせん、業務中に遊びで作ってるので時間もかけられず。
自宅にハイスペックマシンが欲しいな。まじで。
しかし、CCも契約しないと意味ないしまったく貧乏人は悩ましい。

べ、別に信オンに戻りたいわけじゃないんだからねっ!
そんなアンニュイな昼のひととき。

さてと
5月だよなぁ5月。

遂に5月になっちまった。だからなんだと問われりゃ、そこはやんぬるかな藤井さん。
藤井さんとフジツボって似てるよね。

とりあえず、土日は親父の三周忌で帰省。
あとは、適当にやり過ごそう。

しかしGWなのか本当に。
ここまで実感がわかないGWも久々だぜぇ。


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凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
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