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鬼退治 地獄篇11 よしなお乱心

マソがサヤを殺した翌日─


「おい、猿はどうした」

よしなおが朝餉の席にいないマソに気づいて藤井とふぇいに問いかけます。

「さぁ?あたしは見てないよ」

「俺も野郎のツラはまだ見てねぇなあ」

「ふむ?」


そのときには、めずらしく寝坊しているなと思っただけで、気にもとめませんでした。


朝餉を済ませて、部屋に戻ってよしなおが身支度をしていると、机台のところに信書が置いてありました。

「ん?なんだこれ…」

宛名が書いてあり「大将へ」となっています。マソからの信書でした。


ちんぴろっしゅう!

大将へ。
ごめんなさい、歌手になりたいです。ほいじゃ。

マソこと猿より



「………」

わかったことは、マソは離脱してばっくれた事実だけでした。

何故、マソが逃げたのかはわかりませんが、よしなおも、サヤへの恋心もあり鬼退治なぞもうどうでもよくなってきていたのです。

「いっそサヤ殿と契って夫婦になりここで百姓でもして暮らそうかな」

なんと、出立前の意気はどこへやら。ジジイとババアの事もすっかり忘れています。

<犬とふぇいもよろしくやってるようだし、俺だって幸せになってもいいよな!>

野良仕事をしながら、仲睦まじく働くよしなおとサヤ。
昼は仕事で夜はあっちで一生懸命。
嫁は優しく綺麗で生活は何不自由無く満ち足りて…。
絵に描いたようなリア充生活です。
死ねばいいのに。っていうか死ね。

よしなおは、さらに妄想を膨らませます。
子どもは3人はいいかなぁ…。ふふふ。
その姿は、もはやかっての志高き侍の姿を失っていました。


「おい!!大将」

よしなおが、ほうけているとけたたましく藤井が襖を蹴破るかのいきおいで入ってきました。


「なっ、なんだなんだ!!びっくりさせんな」

「てぇへんだぞ!あの娘が殺されとる!」

「へっ?あの娘って…」

「あんたのお気に入りのあの娘だ。庭の蔵で死んでいたそうだ」

「………な…んだと…」

よしなおは一瞬、藤井が何を行っているのかわかりませんでした。

「見回りの女衆が今朝見つけたらしい。それで大騒ぎになってる」

「………」

「おい、大将!とにかくお前さんを連れて来いとかアントニオってのが騒いでるんだ」

「犬よ…」

「ん?」

「きゃりーぱみゅぱみゅって言ってみろ」

「は?なんで」

「いいから言ってみろ」

「きゃ、きゃりい…ぱにゅぱみ…!?くっ;口が回らねえ」

「言いにくいよなあれ」

「……おい、大丈夫か大将?こんな時に何言ってんだ」

「…とにかく現場へ行ってみる」

「お、おぅ」


よしなおは、意外に冷静にたちふるまっています。
まるで意志のないロボットのような抑揚の無い顔をして部屋を出て行きました。


「惚れてる女が殺されたってのに…なんだありゃあ…」

藤井は首を傾げながら、よしなおの後を追います。
藤井はよしなおが壊れかけているのに気がついていませんでした。

そして壊れた男の純情がどうなるのかも…。


蔵の前に行くと、大勢の村人ば輪になって泣いています。

輪の中心に入っていくと、アントニオがサヤの亡骸を抱いて沈痛な面持ちで泣いていました。


「サヤ!サヤ!!どうしてこんな……;」


「……!?サヤ殿…まさか猿の奴!」

よしなおがそう言うのが聞こえたのか、アントニオは、よしなお達を見ると睨みつけながら、叫びました。

「お前らだな、お前らがサヤを殺したんだな!!」

村人達もよしなお達を囲んで、鎌や棒を持ってにじり寄ってきました。

「許さない!この外道」

「殺せ!やはり人間など信用できん」

「引き裂いて海に捨てちまえ!」

およそ30人ぐらいの鬼達は、殺気を込めてよしなお達に迫ってきています。


藤井とふぇいは、戦闘態勢に入っています。
冤罪だと言っても彼らは聞き入れそうにありません。
怒りで暴走している目がそれを物語っていました。

「わけがわからんが、遅かれ早かれこいつらはぶっ殺す算段だったんだ。ちょいと首尾は違ったがいいだろう」

「なんでこうなるんだよ、まったく!大将、さっきの猿がどうとかって一体なんだい?猿が仕業かいこれ」

よしなおは、それには答えずただ仁王像のように立ちすくんでいました。

「サヤ…殿…。あなたがいないならもう…」

「あ!?なんだってぇ?大将しっかりしなよ!」:

ふぇいが大声で叫んでもよしなおは答えません。


「もう!!いいぃ〜〜ん!!」

よしなおは天に向かって全身全霊を込めて咆哮しました。
よしなおの中で何かがプツンとキレたのです。

大地が震えています。
よしなおの周りに強大な気の塊が青白い炎となって膨れ上がってきています。

「お、おぉ……!?これは…!」

殺気立った村人達はよしなおの異変に気がついて、さすがにあとずさりをしています。
アントニオはなおもよしなおを睨みつけながら、サヤを抱いて泣いていました。

よしなおは躯を震わせながら、顔を真っ赤し髪は逆立っています。
涙を流しながら顔はまさに怒髪天をつく様相になっていました。
こめかみの血管は切れて、身体中のキンニクが倍以上になっています。


「殺す!みんな殺す!!うぉおおおお!!!!!!」



なんと、よしなおは我を忘れて悪鬼と化してしまいました。
完全に自我が崩壊してしまいました。
その姿はまさに地獄の鬼でした。

刀を抜くと、近くにいた村人からぶった斬っていきました。


「あびゃっ!」

「ぐわっ!」

「いひぃいっ!!」

阿鼻叫喚の断末魔の声が幾重にも折り重なって聞こえてきます。

当たり一面は一瞬のうちの血の海となりました。

藤井はしかけておいた爆薬に起爆させ、村のあちこちで獏炎があがっています。

藤井が踊るようにくるくる回りながら鬼を斬り殺しています。

「ひゃっはー!!燃やせ燃やせー!汚物は消毒だーーー!!」

黒煙から立ち上る炎を見ながら、一転して逃げ惑う村人達を斬り殺していきました。
もちろん、女、子ども、年寄りの区別なくです。



逃げ遅れた身重の鬼女が足をくじいて、崩れ落ちた木材の下敷きとなっています。

藤井はそれを見て、刀についた血を舐めながら近づいていきます。

「ひぃ!;;」

若く美しい鬼女は怯えた顔で泣きながら懇願しました。


「た、助けて;お腹には赤ちゃんがいるんです。お願いします、お願い…」

美しい顔がくしゃくしゃに崩れて髪を振り乱しています。

刀をトントンと肩で担いで、藤井はにっこりと笑って言いました。

「だぁ〜〜〜め(織田裕二調」

「そんな…ぐぶっ!!」

藤井は哀願する女の腹を刀でえぐって突き刺しました。

「あ、赤ちゃん…。わた、し…の…」

女はそう言うと、人形のようにこと切れました。
腹を抑えながら、辺りが真っ赤に染まっていきます。


「はん、さっきまで俺らを殺そうとしていたくせによ。命乞いなんざあ甘汁三色なんだよ」

ぺっと亡骸に唾をはいて、次の獲物を探しています。


よしなおも命乞いをする年寄りや子どもを捕まえて、一刀に斬り殺しています。
まるで地獄の黙示碌のカーツ大佐のように狂っていました。
殺戮に酔って暴走しています。
まるでバーサーカーでした。

ふぇいはそれを見て、思わず目を背けました。

<惨すぎる…。いくらなんでも>

向かってくる敵は切り捨てますが、いくら鬼とはいえ無抵抗な女、子どもまで;と心が痛みます。

泣きわめきながら、まっぷたつに斬り下げられていく、子どもや年寄りを見ながら泣きそうになりました。
ふぇいは、もともと鬼退治なぞそれほど執着していません。
そもそも人殺しは嫌いでした。この場合は鬼殺しになりますが。

<もう逃げよう。やっていられないよ、こんなの。そうだ!京都に行こう>

燃え盛る業火の炎の中で、鬼を殺し続ける二匹の外道。
よしなおと藤井の姿のほうがよほど鬼というに相応しい姿です。


村人はもう、アントニオしか残っていません。サヤの亡骸を抱きつつ動きません。

「この外道が!我らが一体何をした!!お前ら人を導いてきた我らにこのような…」

アントニオが呪いの言葉を浴びせます。

「呪ってやるぞ…。子々孫々末代まで!きっと、報いがあろう!!」


ザシュッ!!!


叫んだアントニオの首が宙にまって転がりました。

目を見開きながら、涙をながしています。
怨みを残した目をカッと見開いています。

「ごちゃごちゃうるせぇんだよ。鬼のくせにいっぱしに語るんじゃねぇ」

藤井が刀をぴゅっと振って血を払います。

よしなおは、アントニオの胴体からサヤの亡骸をひっぺがして、胸にだきました。
まるで生きているような美しい死顔でした。
よしなおの全身は返り血を浴びて真っ赤に染め上がっていました。

周りは炎に包まれて、幾多の死骸が折り重なる地獄絵図です。

「おい!大将、ふぇい。そろそろずらかろうぜ」

「まだだ!!」

よしなおが叫びます。

「あ?しかしもうここの奴らは皆殺しにしたろう」

「そうだよ大将。それにもう十分じゃないかね」

「長老がいない。そして猿の野郎もな…」

「猿?ああ…娘をやったのは猿だったのかい。しかしなんでまた…」

「理由なんざもうどうだっていい。長老と猿は殺す!そしてまだ生き残っている鬼を皆殺しだ!」

サヤを失ったよしなおは、ただの殺人鬼と化していました。

藤井はそれを聞いて、血で染まった甲冑を脱ぎ捨てました。

「そうだな。それに俺らの本懐は鬼退治だ。鬼は討つ。そして長老の首をひっさげて宝を頂いて凱旋と行こうぜ。それで俺たちゃヒーロだ」

「ヒーローねぇ…」

ふぇいはもう憔悴してくたくたの様子でした。
目がうつろです。


「…いくぞ。もうどうでもいい。鬼なんざ俺がこの世から塵も残さず地獄に追い返してやる」


よしなおは、もうあの純粋でやんちゃなガキ大将ではありませんでした。
口調が戦場の指揮官のようになっていました。


「犬、女を見つけたら犯して殺せ。ふぇい、ガキと年寄りは女でも男でも速攻で殺せ。鬼は一匹として生かしておくな!」


たがが外れた狂気はどこまで残忍です。

3人は、燃え盛る村を後に島の洞窟に向かっていきました。




─その頃、突達は

アンドロー梅田に連れられて朝早くから果物狩りをしていました。
山の中腹に大きな果樹園があり、そこは様々な季節の果物がなっています。

「朝っぱらから…と、いやいや来てみたがこれはこれでなかなかいいもんだな」

「だべぇ?オラが丹誠こめて造った果物たちだべさ。遠慮しないで食ってくんろ」

かずはとみさおは嬉々として、この果物バイキングを喜んでいます。
ツカはもちろん桃の木の下で寝ていました。

すると、アンドロー梅田が何やら遠方を見て不審な顔色を浮かべています。

「ん?なんだぁあの煙は…」

村の方角から煙があがっています。
もちろん、彼らは村で起こっている惨事など知りようがありません。

「キャンプファイアーの準備でもしてんだろう。気にすな気にすな」

突はそう言って、梅田を引っ張って盛ってきた一升瓶から、椀に酒をつぎました。

「んだども…ありゃ何かただごとではねえみてぇだが」


ガサリと木々の茂みから音がして、数名の鬼が飛び出てきました。

「うわっ!なんだこいつら」


見ると、血にまみれてボロボロです。一人は相当の老齢の翁でした。

「ちょ、長老!どうしたべさそのありさまは」

「お、鬼じゃ…。鬼が現れた」

「鬼はオラ達だべ。なに寝言さ言ってるだよ」

「人が…人が鬼になったのじゃ…。村のものは全員殺された…」

「な、なんだってーーーーーー!!!」


梅田は腰を抜かさんばかりに驚きました。


「お、オラの嫁っ子と娘っ子はどうなったんだべ!!教えてけろ!嫁っ子の腹には赤ん坊がいるだぁよ」

長老は首を振りながら答えました。

「し、死んじゃった(テヘ」


「……;;ぐぐっ。う〜〜ん;;ぶくぶく」

それを聞いた梅田は、泡を拭きながら目を回してぶっ倒れてしまいました。



「梅ちゃぁん!!しっかりしろぉ!一体何が起こったんだ!?」



ピクニック気分も消し飛び、事態に暗雲が急速に立ちこめてきています。

ここはツカの千里眼の能力で状況を把握するしかないようです。


「ツカさん!」

もちろん─

呼んでもツカが起きるわけはないのでした。


【続く】



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鬼退治 地獄篇10 三浦の陰茎…じゃなくて陰謀

中央内府の城中では、左大臣の三浦殿が池を見ながら愉悦に浸っています。

「ふむ。あの岩の曲がりがちと悪いかな」

そこへ、右大臣のシモヘイへがやってきました。

「三浦殿。池など見て何ぞ楽しいことがありますかな」

「おぅ。これはシモヘイヘ殿。されば、山をもて帝王とし、水をもて臣下
とし、石をもて補佐の臣とす。と、作庭記にあるのはご存じないか」

「さぁ…私は史料にはとんと疎くて」

そう言ってシモヘイへは困ったような表情を浮かべて自嘲しました。

三浦殿は勝ち誇ったような表情でシモヘイへに微笑みました。

「石ですよ石。如何に面白い石を持ってくるかで池の価値は決まるといいます」

「ほぉ。そんなもんですか。となると、さしずめ池は国。石は人に例えることができますなぁ」

「まことに。シモヘイへ殿は合点がよろしい」


三浦殿は実質この国の実権を握る権力者でした。

実は、髭侍の突とは近衛衆の同期であったのですが、才覚を活かした知略によってあれよあれよと出世していったのでした。

三浦と突とは、日頃より折り合いが悪く互いに目の上のたんこぶででした。
しかし二人とも近衛衆時代は共に酒を酌み交わす仲だったのです。

あることが原因で三浦は突を憎むようになったのです。
それ以来、三浦は人が変わったように出世欲にとりつかれてしまいました。

互いに近衛衆だった若かりし頃、三浦と突はファミコンのゲームの話題で盛り上がっていました。

「最近、忙しくて買ったゲームもできないよな」

三浦がそう言うと、突は笑いながらたしなめます。

「三浦よ。ここ最近、天下太平とまではいかないが、我々みたいな下辺の者もこうやって酒を呑むぐらいは許されているんだ。愚痴をこぼすな」

「しかしなぁ。ようやく手に入れたんだぜ【ポートピア殺人事件】。もう少しでクリアなんだよ」

「えっ?お前まだあんなのやってんの」

「タイミングを逃してしまったからな。先行組じゃなくても楽しめてるよ」

「よせよせ。もうあんなん古いって。それにあれ犯人はヤスだよ

klhuddrt


この突の何の気ない一言が、三浦の今までの苦労を全て台無しにしてしまいました。

「えぇ〜〜;;何でお前犯人言っちゃうんだよぉ;お前最悪、最悪だよほんと;」


三浦は忙しい中、数夜、徹夜までしてマップを書き、謎をとくために必死だったのです。
その一つ一つが宝石のような大事な時間でした。
それを突のたった一言で粉々に砕かれたのです。

三浦は泣きそうな想いで突を責めましたが、突は一向に気にしていません。

「まぁまぁ、もっと面白いソフト貸してやるよ。【オーホーツクく殺人事件】ってんだぜ。すーげー、おもしれーんだこれが」


突の話はもう三浦の耳には入ってきませんでした。

<おのれ許さん!!>

三浦は人間不信に陥りました。
これ以降、三浦と突は仲良しから最悪の敵同士になったのです。
仲がいいほど、敵対した時には憎さ100倍となるといいますが、まさに犬猿の仲となり互いに憎み合うようになりました。

突は裏方の内務調査室に、三浦は表舞台の政の中心にとそれぞれまったく違った道を歩んでいきました。

三浦殿は、そんな昔の回想をしていましたが、シモヘイへに幾度となく声をかけられて我にかえりました。

「三浦殿?」

「鯉もつまらぬ石を置くと鼻面を傷つける。あの男も面白き石ではあったが…。いらぬ苔がつきすぎたか」

「は?なんのことです」

「いや…。独り言ですよ。フフフ」


<突よ、いらぬ探りで落とす命もあるのだぞ>

三浦殿は声に出さずにニヤニヤしながら、池に餌をばらまくと、はっはっはっと高らかに笑い出しました。
シモヘイへもつられて、わけもわからず笑いだすのでした。


【続く】

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鬼退治 地獄篇9 謀略の棺

月灯りが煌煌と夜を照らしています。
夜の闇を打ち消すような月が明るい晩です。

寝静まった迎賓館の屋根に妖しい影が見えます。

猿とよばれる男─マソでした。

ひゅんひゅんと、身の軽さを活かして棟に飛び移っています。


「ふぅ…。うつけの振りもいい加減疲れたわ」

普段のマソの口調とは違い、苦みばしった重い声でした。

「あのチンカスどもに付き合って鬼退治なんざやってられっか。馬鹿馬鹿しい。お宝だけ頂いてトンズラするのが上策だぜ」


思えばマソは盗賊です。義のためなぞには動くわけはありませんでした。
今まで道化を演じていたのは、この時のためだったのです。
すべて演技だったのです。
さすが竿師と呼ばれていたAV男優経験者です。


「宝物殿はあれかな」

棟の縁に乗り出して、東の方角に目を懲らすと、松明が左右に灯っている倉庫のような建物がありました。

厳重に施錠され、どこから見ても大事なものを納めてある蔵に見えます。


「いただきマンモスだな」

マソはふわっと身体を浮かせながら、器用に屋根から降りて宝物殿を目指します。


すると、降りた先の庭に誰かがいる気配を感じました。

「ちっ…」

軽く舌打ちをすると、灯籠の陰に隠れました。


陰からこっそり見てみると昼間に船で乗り合わせた女がいます。

「あの女…。確か、みさおとかいう女か」

みさおが月に向かって何やら唱えています。


「何やってんだ…あの女」

首をかしげながら、尚も様子を伺っていると、みさおは手を下げて静かに佇んでいます。
誰かと話しているようにも見えました。

<もの狂いか?どっちにしろつきあってられね>

マソは訝しい顔をしながら、痺れをきらして裏から回ることにしました。

すると、みさおの後ろから男が一人現れました。

仲間から突と呼ばれていた髭の侍です。

突は右手をあげながら、みさおに声をかけました。


「おい、みさおさん。中央との交信は終わったかよ」

「いいえ。私はさそり座の女」

「…それ誰かに教わったギャグ?いまさら昭和のギャグなんざ全然面白くねーんだけど」

「頭の中がいつもリズムネイション1999の人に言われたくありませんね」




「まぁ冗談はさておき、情報は?」

「三浦殿の息のかかった者が、鬼ヵ島に数名いるとのことです。注意されたしとのことでした」

「あとは?」

「時はきた。それだけだ」



みさおは真面目な顔でそう言うと、顔をそむけています。


「自分で言っといて何笑ってんだよ、あんた…。大体な、そんな古いギャグ、新日のファンじゃねーとわかんね−んだよ!」

「わ、わらってませんよ。ぷっ…くすっ…」

みさおは肩を震わせて踞りながらを必死で笑いをこらえています。



突とみさおのやりとりを聞いていて、マソはピーンときました。

<奴ら中央の犬か…。こいつぁいよいよきな臭くなってきたなぁ。こりゃ、はぇぇとこお宝頂いてばっくれないとだるいことになりそうだ>

マソは焦りを感じていました。

突とみさおが庭から姿を消すと、慎重に当たりを伺いながら庭の奥にある蔵に近づいていきます。


「へへっ。こんな大層な鍵をしたって無駄よ」

マソは一本の太い針金を取り出して、大きな鍵穴へつっこみます。

カチャカチャと音がして、カチャリと音がすると、アーム上の施錠が外れました。

ギギっと重い扉を開くと、明かり取りの小窓から月の光が差込んでいます。
光はまるで砂のように静かに落ちて溜っているように見えています。

目が慣れてくるとうっすら周りが見えてきました。
茶箱のような豪華な箱が正面に置いてあり、様々な等身大の像が左右に配置されています。

像はどれも鬼を象った恐ろしげなものばかりです。


「気味が悪いな…。お宝はいってぇどこだよ」

マソがぶつぶつ言いながらお宝を探しだしました。

しかし一いっこうにお宝らしきものは見つかりません。

「なんでぇ;どこにもお宝なんぞねえじゃねえか」

悪態をつきながら、マソはその場に座り込みました。

すると、いきなり背後から声がかかりました。

「誰ですか!?」

「!?」

マソは後ろを振り向くと同時に太刀を抜いて稲妻のごとく振り抜きました。
見つかったら、今までの苦労が水の泡ですから必死です。

ザシュッ!

「はぅっ!」


相手は、短い悲鳴をあげてよろよろと倒れました。
肩から斜めに斬り下げられて絶命しています。
まさに一撃必殺の太刀です。

なんだかんだと言っても、よしなおといい勝負をした腕前です。
剣技においてもマソの腕前は藤井に匹敵します。

相手は燭台を盛ったまま絶命しました。

大量の血が床を濡らし、死臭が立ちこめています。
倒れているのは女でした。


「女か…。久々に嫌な殺しをやっちまったなぁ。ま、運が悪かったな。悪く思うなよ」

マソは片手で祈りながら、女の顔を確かめました。すると…

「げぇっ!?」


死んでいたのは、よしなおが一目惚れしたサヤでした。

マソはよしなおの想い人をその手にかけてしまったのです。
哀れ、若く美しいサヤはマソの凶刃によってその短い人生を閉じました。

真っ青になって、マソは立ちすくみました。

「うぁああああ!!!!やべぇ、やべぇよ。まじやべぇ…」

頭を抱えながらマソはくるくるとその場で回っています。

「なんでだよ…。なんでこの娘がこんなとこにくるんだよ…。これが知れたらおりゃ絶対大将に殺されちまう。鬼退治だってのに俺が退治されちまう;それってどうなの、それって日テレ;」

気が動転して意味不明な事を念仏のように唱えています。

サヤの顔はまるで天女のように美しく、死んでいるようには見えませんでした。
月明かりに照らされた紅い鮮血が、衣を纏ったかのように美しく見えています。

「すまねぇ;まさかお前さんだとは思わんかっただよ」

マソは何度もサヤの亡骸に頭をさげながら謝りましたが、サヤにはもう聞こえていません。


「こうしていてもしかたがねえ。とりあえず死体を隠すしかねえな…」

死体を箱の裏に移動させ、血を拭き終わると、マソは蔵の扉を閉めて、さささっと自分の部屋に戻っていきました。


「えらいことになっちまったなぁ…」

闇に消える言葉に慚愧の念。

さて結末は如何に。


【続く】

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鬼退治 地獄篇8 今年のマソはやらかすこと

突一行の宴会はおひらきとなりました。

かずはは、まるで丸い玉のようになって転がっていきます。
もはや人類ではなくなっていました。

「乗るしか無い。このピッグウェ〜ブに」

そう言って、かずはは転がるように床の真に向かっていきました。

ツカはぐすぐすと泣きながら、みさおを抱えられて寝所に向かってきます。
情けないったらありゃしません。

突とアンドロー梅田は、迎賓館を出たところで意気投合しながら肩を組んで「もう一軒いくでー!」と叫んでいます。
呆れたものです。

よしなお達は別の大広間で宴会を行なっていました。

長老に報告に行ったアントニオも合流して、サヤと並んで座っています。

「ささやかではありますが、存分に呑んで食べてください」

アントニオとサヤはにこにこしながら、4人に料理を勧めました。

「あ、あの肉!あの漫画でよく見る肉だぁ」

出された料理を見ると、マソは目を輝かせてかぶりついていきます。

「もちっと品良く食べなよ。それにあれケバブでしょ」

ふぇいはガツガツと肉を噛みちぎるマソを嗜めます。

「美味いものを食うときは、なりふり構っていられんでやんしょ!あぁうめぇ、こりゃいい肉だ」

藤井は静かに酒を呑みながら、踊り子たちの歓迎の舞を眺めています。
舐め回すような目が妖しく光っています。

「みなさん、ご遠慮なさらずにどんどん食べてくださいね」

サヤはそう言うと、よしなおの横にちょこんと座って酌をしました。
よしなおは、顔を赤らめて軽い会釈をしています。

まるで付き合い始めた若いカップルのようにも見えています。
アントニオもその様子をみて笑みをうかべています。

「こいつは重傷だねぇ…」

溜息をつくようにふぇいが言います。

「まじで恋する2億年でやんすね!」

「それ言うならMajiでKoiする5秒前だよ、馬鹿」

ひそひそと耳打ちしながら、そんなことを言い合っていると、藤井がアントニオとサヤを見ながら言いました。


「トニーとやら…。ひとつ聞くが」

「はい。なんでしょう」

「その娘はあんたのコレか?」

藤井は小指を立てて伺うようにアントニオを覗き込みました。

一瞬、場が凍りつきました。

一番言いにくいことをサラッと言えてしまう男、藤井。
そこに痺れる憧れるぅ!

アントニオは首を振りながら、笑顔で答えます。

「はっはっはっ。いえいえ違います。サヤは私の妹ですよ」

サヤも口元をてで抑えながらクスクス笑っています。

よしなおはそれを聞いて、心底ほっとした様子ですが、藤井は面白くもなさそうに「そうかい」と言っただけでした。


藤井はふぇいにひそひそと耳打ちします。

「おい、わかってんだろうな昨日の話」

「わかってるよ、うるさいね。でなけりゃ、あんな怖気が走る演技までするもんか」

ふぇいは眉間に皺をよせて吐き捨てます。

そんな様子をよしなおとマソはまったく気がつきません。

よしなおは、酒をぐっと呷ると意を決したように言いました。

「サ、サヤさん!あの…今つきあってる人とかいますかっ!!」

サヤは一瞬、?という顔をしましたが、顔を赤くしながらうつむいて「いえ…」と一言だけ言いました。

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よしなおは跳び上がって喜びます。

「しゃっ、しゃーなろ!!しゃーコノヤロ!!」

思わず長州力のモノマネもしてしまいました。
よほど嬉しかったのでしょうが、しかし考えてみれば、
サヤに今時点では想い人がいないというだけのことなのですが。


藤井はその様子を見ながら舌打ちをしています。

<この大将はもうだめだな…。明日にはこの鬼どもを皆殺しにして宝を奪い、その手柄で一生遊んで暮らす算段だと言うに…>

藤井はそもそも己の欲のためだけに動く男でした。

ふぇいが暗闇で見かけた藤井とやりとりをしていた男は借金取りでした。
博打でこしらえた莫大な借金を、今回の鬼退治で返済して、あとは悠々自適に暮らすためによしなおに追従していたのでした。あわよくば、宝を独り占めにしてばっくれようと思っていたのです。

ふぇいはそんな藤井の思惑をいち早く見抜きました。

藤井は、ふぇいの本当の正体を知っていました。

真紅の晒し屋 ふぇいふぇい。
ふぇいふぇいに晒されたものは、ほどなくして全てを失います。
一人の例外もなく。
烈風の魔女、雑賀のチョッチョッリーナ、コスプレイヤーフェイト零など様々な忌み名を持つ女でした。
当然、お尋ね人であり捉えられたら晒し首。

藤井はそれをネタに協力を要請しました。
ふぇいは、ここで正体をばらされるのはうまくありません。
この一行はいい隠れ蓑になっていたし、何より手柄をあげて恩赦を乞うと言う目的もあります。

「外道;;」

ふぇいはそう言って藤井を罵りましたが、藤井は「へっへっへっ…ネンネじゃあるめぇし」と言いながらふぇいを無理矢理、我がものにしてしまったのです。

「いやぁあああ;;」

真紅に散りし乙女の華。
ふぇいの絶叫は天には届きませんでした。
躯を汚され心を蹂躙され、それでも生きていかなければなりません。
悔し涙を流しながら、必ず殺すと誓いました。

藤井は悪辣な男でした。まさに腐れ外道です。
しかし、ふぇいの目に宿る蒼い炎は消えていません。
このままでは終わらないでしょう。


よしなおはそんな藤井に全面の信頼を寄せています。
ふぇいにはそれが哀れでなりませんでした。

マソはそんな事情にまったく気がついてないようです。


が、
実は一番したたかなのは、このマソであったのです。
馬鹿を本気で演じられる奴は、一番冷静であり、一番狡猾であり、人として一番厄介である。

賢人ならマソの本性見抜いたでありましょう。
自らを貶めて目的遂行のために眈々と機会を窺う。

マソの真意は如何に?

さてそれはまた次回の講釈にて。

ほいじゃ。

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くっそ;こんなので…

fdbhrgmnsr

糞吹いたwwwwwwwwwww

なんだよ「夜の刀は絶好調!」ってw
武士道の「今夜も一所懸命」と同レベル

忙しすぎてまじ更新できね
ほいじゃ

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鬼退治 地獄篇 番外編(ショート)

甲府両替前奥──

「おい、かずは」

「ん?」

「どこにいる」

「ここにいるぉ」

「どこだぁ?見えねえぞ」

「隣にいるじゃん!」

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「うわっ、なんだこれ。きめぇー」


「鶏になっちゃった。てへ」

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かずははコレ以降、がんもちゃんと呼ばれるようになった。

めでたしめでたし。


テーマ : 信長の野望online-鳳凰の章
ジャンル : オンラインゲーム

でへでへでへ

糞忙しくて更新できなす でへでへでへ

土日も仕事だ でへでへ

馬鹿が多いと仕事も増えるし効率も悪く手間もかかるし でへでへ

やってられない でへでへでへぇ

年度末だから仕事の量がどえらいことになってる でへでへ

GYAOで真救世主伝説 北斗の拳 ZERO ケンシロウ伝が無料配信されてるので見ちゃった でへでへ

藤井さんのような金髪ロリコンには堪らない設定だな でへでへでへ

では暇になったらまた会いましょう でへでへ

それまで小説はお休みです でへでへ でへ

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プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
血液型:B

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