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戦国女傑物語【伍の八】 むらむすめ ~恋する乙女の裏事情~

夕餉(ゆうげ)の支度をしていた、むらむすめの手が一瞬止まった。

「え?」

居間から声をかけてきたのは、こざっぱりとした衣服を身に付けた男である。
一瞬誰かはわからなかったが、よく見ると蓬髪を整え髭を剃った“居候のおじいさん”である。
痩せて蓬髪に隠れてはいたが、養生の甲斐もあり猿頬の如くそげ落ちていた頬などもしっかり肉が戻ってきていた。鬢に白いものが混じって年嵩は多少いってはいるが、四十手前の苦みばしったなかなかの美男であった。

むらむすめは、あんぐりと口を開けていた。こんな風に。

(゚Д゚;)あんぐり

その様子を見て、男はたまらず吹き出した。

「あっはっはは。驚かせてすまん。ワシだワシ」

「あ…おじさん…ですよね?」

「そうそう。そのおじさんだ」

屈託なく大笑いするその顔はまるでそこらの童だ。むらむすめは、つられ笑いをしそうになったが、同時に腹だたしくもなった。
おじいさんだと思っていたから、あわれにも思い介抱して居候までさせていたのだが、さすがに男盛りの不定の者としたならどうであったろう。介抱まではしただろうが居候までは許さなかったはずだ。
しかも寝るとこは当然別としても、寝食をともにしているのだから年頃の娘としては、近隣へのはばかりがある。

色々考えるうちに、むらむすめは顔が赤くなってきていた。

「おや、どうした?顔が真っ赤でまるで茹でたタコだぞ」

そう言って涙を流さんばかりに大笑いをしている男に、人の気も知らないで!と怒鳴りつけてやりたかった。
しかし、悔しいのと驚いたのと恥ずかしいという感情がいっぺんに押し寄せて巧く言葉が出て来ない。

いまいましいこの男をどうにかしてやりたかったが、あまりに楽しそうに笑っているのでしようもない。

「…ぷっ、クスクスッ」

さすがにむらむすめも呆れて笑い出した。
最初は両手で口を抑えて控えめに笑っていたが、ツボに入ったのか遂に腰を折って涙を流しながら大笑いをしている。

思えば、この男を不審に思っていた最近は空気が重かった。
こんなに腹の底から笑えるのはひさかたぶりのような気がした。

ようやく笑いがおさまると、男は正座をして身なりをキュッとひきしめておごそかに挨拶をした。


「さて…。むらむすめ殿。この度の手厚い看病また衣食の礼遇、深く感謝申し上げる」


そう言って男は深々と頭を下げた。

「な、なんですかっ。急にあらたまって…。嫌ですよもぅ」

むらむすめはあわててかぶりを降り、また顔を赤らめた。

「いや、そなたは素性もわからぬ拙者を、介抱してくれただけでなく、番所にも届けず、あまつさえ衣食住ともに面倒をみてくれた。まったく誰にでも出来ることではない。生涯忘れぬ」

「おじさん…」

「むらさんには迷惑千万であったろうが、定住の地が無い拙者にとってはなかなか楽しい日々であったよ。しかし明日にはもう立とうと思うのだ」

男は照れくさそうに、はにかんだ笑みを見せる。
むらむすめは何故かはわからないが、胸が締めつけられるようなせつなさがこみ上げてきた。


「おじさん…。いっちゃうんですか」

瞼からこぼれおちそうな雫を必死にこらえた。

<薄情者!恩知らず!>

そう罵倒してやりたかった。いくらなんでも急すぎる。
こらえた涙はこんな恩知らずに涙なんか絶対流してやるものかと意地をはったのであった。

それを感じたのか、男は少し声を落として諭すように語る。

「うむ…。むらさんの毒舌の叱咤も聞けないと思うとさみしいものだが、これ以上厄介になるわけにもいかんのでな」

「わたしは迷惑だなんて思ってませんよ…」

「いや、ワシにしてはちと長居しすぎたぐらいだ。死人が一つのところに長居するとロクなことはないのだよ」

「死人って…!?」

「ワシはすでに死人なのだよ。そして冥府にもゆけず現世を彷徨っている死骸だ」


そう言った男の顔は泣きたくなるほど、哀しく優しかった。
むらむすめは、その顔を見るとたまらず小さな嗚咽をもらした。

先ほどの大笑いによって感情が過敏となっているのかもしれない。
もしかして馬鹿になってしまったのだろうか。
感情の抑制がきかず、後から後からせつなさと哀しみがこみ上げて来る。
別に親兄弟でもない赤の他人に対してどうしてここまで感情をなぶられるのか自分でも不思議であった。

男は手をむらむすめの頭に優しくのせて、よしよしとなでた。
そして最後だからと身の上話をぽつりぽつりと語り始めた。

本名は日置弾正 正次(へきだんじょう まさつぐ)と名を明かした。
若き頃は、六角佐々木氏とともに多賀党と戦い、そののち土御門天皇に仕えたこともあると言う。
武芸は特に弓を好み、諸国を修行して廻るうちに、様々な技を修得しその道を開く。日置流の粗でありいわゆる古流弓術の開祖とも言える武神であった。

しかしここで大いなる矛盾がある。
日置弾正 正次は室町時代中期の人とあるが、実際は生没年不詳とあるし、戦国時代の時系列とまるで噛み合ない過去の人である。戦国時代は諸説あるが室町時代末期の始まりであったはずだ。
となると日置弾正 正次その人であろうはずがない。むらむすめにしても日置弾正の名ぐらいは聞いたことがある。しかしそれは寺子屋で教わった物語の中での話であった。また人をからかってるのかと訝しんだが、男の目はいつものちゃかした風なものは見られない。限りなく真剣であった。

重ねて男は言う。まぎれもなく自分は日置弾正 正次、本人であると。
面妖なことではあるが、それについては日置と名乗るこの男の語りを聞いてみることにした。


日置弾正 正次が、まだ20代半ば 諸国を放浪していた頃、野には田夫野人、山出しの浪人などで溢れていた。
野党なども跋扈し、人気のない街道で旅の親子連れが襲われることなどしばしばである。

世は荒れていた。食い詰めもののごろつきが仕官を求めて、京に上るもよほどのツテと高名、もしくは財がなければ積まれた石垣の隙間に食い込むことなどできようもない。
武芸者などは芸者と呼ばれ、兵法諸国遍歴の浪人なぞは明日の米にありつくのにもがいていた時代である。

日置は、多少の福力の持ち主で立ち寄った城下などで、弓や矢を自作してて実入りを稼いだ。これがいい評判になり、また既に弓の名手としてそこそこ名を挙げていたので、客として寺院や大名からも客賓のごとく扱われ、路銀には不自由しなかったという。

あるとき、泊めてもらった武家屋敷で武蔵国に質の良い山錦木(別名マユミ:弓の材料)があると聞いた。
日置は一も二もなく武蔵国へ出向いた。
良き弓を作れることも弓術者のたしなみであると日置は考えていた。

武蔵国に入ると、山錦木の群生する山林の場所をほうぼう聞き回って歩きやっとその山を探し当てた。

しかし、そこは2年ほど前から住みついた数名の山賊が塒にしている山で、里のものは恐ろしがって近づかない。
山賊はたまに里へ降りてきて里の若い娘を一人だけさらってゆく。
数ヶ月たつと娘は里に返され、また違う娘をさらってゆく。

いずれも16~18頃の年頃の娘で、返された娘が言うには、特に乱暴はされず飯炊きや風呂を若し洗濯などをさせられた。
もちろん、閨の相手もさせられることもあったが、娘が嫌がると絶対手出しはしてこなかった。
頭領らしき男は秀麗でほれぼれするような、水も滴る美男とさらわれた娘は口々に言う。
そのうち、この頭領の情の深さに娘のほうが惚れ込むようになり、夫婦のように仲睦まじくなる。
手下の男たちも粗野ではなく、教養があり、里の男たちなど霞むほどにいい男達であったらしい。

一人だけ仮面をつけてまったくしゃべらない不気味なものが一人いたと言うが、特に娘達に関ることもなかった。
この仮面の男が見張り番として山の門番となっているらしかった。

里に返された娘は、娘から女になって帰ってくるが、親のほうはたまったものではない。
山賊の頭領を忘れられず、山へこっそり帰っていくが、門番の男に通してもらえず泣く泣く戻って来る有様である。
村の男にしても思いを寄せていた娘や許嫁が、横から山賊なんぞにかっさわれたら面白いはずがない。
許嫁であった17歳の娘を祝言直前にかっさらわれた若者がいたが、山へ追っかけて行き何が何でも娘を取り返そうと試みた。しかし、門番の仮面男に返り討ちに逢いほうほうのていで逃げ帰った。
数ヶ月して戻ってきた娘の心はもう若者ではなく、頭領に抜き取られており、祝言をあげるどころではなく若者は首を吊った。


これを里の長より聞いた日置は、どうしたものかと考えた。
自分は山錦木を手に入れたいだけなのである。

長は「なんとかならんものですかのう」と憂いていた。


女をさらう山賊。それなら別に不思議なこともない。しかしさらっておいて身体だけではなく心まで奪ってから、また戻す理由がわからない。

だがそれ以外は、特に悪さもせず、強奪もしないという。ただ山に入ってくるものには容赦もせず攻撃するそうである。頑なに山への侵入者を拒み続けてもう2年ほどになるというが、その間に山へさらわれた娘は20名近かった。
中には未通女(おぼこ)のまま帰ってきたものもいる。しかし半数以上は女にされて帰ってくる。

これでは里の男共の立場はない。しかも人の手によって女にされ、いまだ思いを通じている女なぞ嫁にしたがる男はいない。このままでは里はダメになってしまうと長は嘆いている。


色狂いか。それとも─。


どっちにしろ、山賊の理由などはどうでもいい。しかしほうってもおけんなぁ…。
山の木は本来は里のものである。山錦木を切り出すにしても里のものの協力は必須である。

日置は意を決してその山賊の頭領とどうにかして話をしてみようと思った。
山賊とは言うが、話を聞いていると隠のものに近いものを感じる。
膳は急げと早速支度をして山へ入る支度を整えた。




「あの…この話長くなりますよね?」

つらつらと過去に身を置いて語っていた日置だが、むらむすめの切り裂くようなつっこみで現実に引き戻された。

「あ…、う、うむ…ごほん。多少、、はな…」

「それなら先に夕飯にしませんか。それにこれを書いている筆者も無い頭を絞って書いているので、そろそろ疲れてきてるようで…」

「あ、、ああそうだな。ではこの続きはまた明日ということにしとくかの。ったく…いいところで。だらしのない筆者じゃな」

そう言って日置とむらむすめは、うなずきながら席を立った。

【続く】

SDFWEF
↑筆者 はいはい、どーもすみませんでした

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戦国女傑物語【伍の七】 むらむすめ ~源の爪痕~

「こんな素晴らしい蕎麦屋で働いてる気分はどうだね」

その同心姿の男は、煮売り屋「大三元」に入ってくるなりそう言った。
雀荘と間違われるがこの当時に雀荘などは当然ない。

刻はもう夜の四つだった。
店の主人は、睦月の冷えた気を店の中に連れてきたのが迷惑そうである。



「旦那、冷えますんで戸はすぐ閉めておくんなせえ。それにうちは煮売り屋でさあ」


旦那と呼ばれた男は、店内をぐるりと見渡してから腰掛についた。現在のカウンター席である。
20人ほどで満席になる店だが、客は2名ほどしかいない。

一人は縁台でへべれけに酔って潰れている。うつぶして空になった銚子を転がしていた。

もう一人は、同心の3つほど離れた奥の席で無言で酒を飲んでいた。
同心を気にするふうもなく、ただ静かに銚子をかたむている。
歳は30そこそこに見えるが、固い表情である。纏っている雰囲気は明らかに堅気ではない。


「へっ、大繁盛だな。それにしても漬物とメザシ以外食えるものあったかね」

「板前は、この時間になると帰っちまうんで。最近、遅い所帯を持っちまったから」

「寒いな…」

「旦那は夜中にしかこないから」

同心は何かの合図のように目配せをしながら両肘をついて両手を顔の前で合わせた。


「今日は冷えるな」

明らかに催促の合図である。

もう一度「今夜は…」と同心が言いかけて、主人は

「ああ、まったく冷えるよ」と言葉をさえぎって、碗に入った燗酒をドンッと同心に前に置いた。この手のやりとりにはうんざりしているらしい。二人は顔なじみのようだった。

同心は満足そうに一口燗酒を啜ると、生き返ったようにほっとため息をつく。

「こんな日は、焼酎の燗が一番さ。はぁ」

こわばった顔から笑みがこぼれ、本来なら人なっつこく見えるだろう丸っこい目尻が緩む。

同心はカウンター奥の男を、チラッと見ながらもう一杯啜ると、誰かに語るように話し始めた。

「俺はな。もめごとが嫌いなんだ。ここらに住んでる奴なら誰でも知ってるよなぁ」

「ああ。しってまさぁね」

俺はここで育ったしここが好きなんだ。ここは俺の居場所なんだ。やさぐれどもが方々から住みついて俺の居場所を荒らすなんざ金輪際我慢ができねえんだ」

主人はもう相づちをうつのはやめて、同心の勝手な語りにまかせて洗いものを始めた。
これももうお決まりの儀式らしい。

「俺はな、う~ん、うまく言えねぇが…やっぱりここが好きなんだ」

同心は奥で飲んでいる男のほうを向いて相づちを求めた。

「なぁ、あんた。そうは思わねぇか」

男は、同心の問いには答えず正面を向いたままだった。

同心は首をかしげて男をみた。
明らかに不審の色が浮かんでいるが、それ以上声はかけずにあきらめたように席を立った。

「邪魔したな」

そう言って同心はカウンターに勘定を置いて店を出て行った。
戸を開けたときの冷気がつきささるほど痛い。

主人は、片付けをしながら奥の男にすみませんねと謝って、おかれた銭をカウンターから拾いあげた。

「古い知り合いでさぁ」

「そうだろうと思った」

舐めるように猪口を口につけて男が言った。別に無愛想というわけではないらしい。
相手が同心ということで警戒していたようだ。


甲府の町は、最近事件やもめごとが多い。あまつさえ、甲府で先々大きな闇市が開かれるらしいと、人々の間ではまことしやかな噂が出ている。

さすがに奉行所も手をこまねいてはいられない。与力や同心クラスの役職者達まで総動員しての警戒体制を強いていた。夜半にうろうろ動き回っていると、怪しきものとして捕らえられる輩もいる。
町中がぴりぴりと張り詰めた不穏な空気で満ちていた。

「最近物騒でやんすから。ほれ、そこの先の家でもちょいと前に押込みがありましてねぇ。若夫婦が殺されて下手人は逃亡ってぇひでぇ話でして」

「金目当ての押込みかい」

「らしいんですがねえ。でもねえ、あの若夫婦だって裕福ってわけじゃあなかったそうで。ようやく亭主の年季奉公が明けて手間賃があがったと喜んでいたそうで」

「ひでぇ野郎もいたもんだな」

「ええ。それに嫁ってぇのが身重だったそうで」

「子どもも死んだのかい」

「らしいですねえ。」

「許せんな…。まさに外道だ」

「ほんとにねえ…。下手人の手配書が向こうの壁に貼ってあるでやんしょ。人間とは思えねえ人相でして」


「ほう。どれ…」


男は席を立って手配書の前に立った。

源
三代目源十朗(真紅:武田所属) 押込み強盗の咎にて見つけ次第市中引き回しの後に死刑




「これは人類ですらねーな」

「そのとおりでさぁ」


男はしばらくして店を出た。
外に出ると身体の芯から冷えこんでくる。

浪人の風体をしていた男は、少し歩くと顎に手をやると顔に貼り付いている皮を剥ぎ取った。
皮の下には、なんと源十朗のボスの石川五右衛門の顔がそこにある。

一味は既に雑賀郷の蔵から盗み出した宝具の競売目的に、甲府に潜入していたのだった。


「源の奴はいい外道になれそうだ。もっとも…」

そう言いながら夜の闇にまぎれながら走り出した。
そして少し口元を緩ませながらつぶやいた。


「長生きできんだろうがな」


そのつぶやきは漆黒に融けるように不気味な余韻を残していた。


【続く】

っぱねぇ夫婦喧嘩

GBTR788


よくある話だ。

「昨日はえらい目に遭いました;」

まったく脈絡もなく会社の若い衆が口を開いた。
夫婦喧嘩をしたとのこと。

夫婦喧嘩は犬も食わねえと古来よりの伝聞もあるが、喧嘩もできない夫婦のが問題だ。
しかし、その喧嘩の具合がっぱねぇので驚愕するほどの戦慄を覚えた。
藤井さんは前立腺をマッサージする。

なにがしかの理由でいつもの口喧嘩をガラス越しのサッシの窓を挟んでしていた。

急にいきなり嫁さんがぶち切れて、ガラスをキック。2枚サッシのガラスだったそうだ。
2枚の窓ガラス(全面)をぶち破って、旦那の全身にガラスがドバーッ!

怪我がなかったからよかったようなものの、下手したら事件にもなりかねない話である。
さすがに旦那は萎えた。そりゃ萎えるわな。
びっくりして、ただボーゼン。そして恐怖があとから襲ってきただろう。

それを聞いた俺は思わず「っぱねぇ…」と口に出した。

「いやはや…まいりました」と旦那。結婚して7年ほどだそうだが、そこまでのキレかたをしたのは初めてだったそうだが、まぁストレスの蓄積なんだろうなとわかったようなことを言ってやる。

しかし詳細は語らないが、状況を聞くとなんとなく嫁さんの行動の理解もできる気がするのだ。
あくまでもなんとなくだが。

ものに当たるというのは、もっとも手短なストレス解消法だ。もしくはペットに当たるとか。
またはペットに愚痴を垂れ流すとかだが、虐待とかになるともう精神が病んでいる。
特に猫をいじめる奴は許さん。三浦、おめーだよおめー。ちゃんと屋敷の猫に餌をやれ。

妹設定のかずはには、よく旦那の事を聞かされたが、九州男は内弁慶、九州女で家は持つとは俺の持論。
九州女は芯が強く粘り強い。そうして男を立てるのは風土なんだろう。
お袋も飯の時間なんざみんなが食ってるときに座って食ってた記憶がない。絶えず動き回ってたっけ。

ハングレの2番めの兄貴のせいでまじものの地回りのスジものなんかが家に怒鳴りこんできたのなんざ、一度や二度じゃない。しかしよくよく考えてみるとひでぇ環境だぞこれ。気にした事もなかったけど。不思議と暗いイメージはなかったけど。その度にお袋が追い返していたっけ。まぁ本当に怒らすとこぇぇのも九州女。

ま、それはともかく女と喧嘩をしたら男が折れる。これ基本だろうが俺は無理。
納得いかねえことは死んでも謝らねえ。例え仕事でもだ。だからフリーランスはできねーんだけど。
しかし自分が悪いと思ったら素直に謝る。土下座も厭わない。そこは別にプライドなんざない。
悪いと認識していたら、の話だが。

ある知人はマリッジブルーになっている嫁がキレてつかみかかってきたので、体落としをくらわせたという外道だ。さすがにそれはひどすぎる。藤井さんでもやらんだろう。そう笑って語っていた知人の奥さんも既に故人。

かずはとかよく旦那の話をする。犬の話もする。
夫婦間で色々あるんだろうが健全だなと感心したり。

どっちかっつうと旦那のほうに興味がある。
しかし俺はホモじゃねえ。単純に色々聞いてみたいことがあるのだ。
下世話な話だが、夫婦間の話は他人事だとやはり面白いからだ。

俺の妹の旦那に言ったことがある。

「お前よくこんなんと一緒になって気が狂わないな」

「慣れっすよ」

と苦笑していたが、家を建てるまで嘘かほんとか小遣いを一日500円にされていたらしい。
テラ地獄。なんという苦行僧であるか。

オンラインゲーム上でも夫婦は多い。多いのだが、そのほとんどは別行動をしていたり、それぞれにコミュニティをわけて遊んでいるのがほとんどのようだ。

一緒になると何かと問題も出てくるのだろう。利便性もあるが煩わしさもあり、常に情報を共有しているため、客観視や多面的な思考も失われがちになる危険性もある。


夫婦喧嘩をするなとは言わんが、場所と時間を考えてやれと言いたい夫婦も多い。

オールナイト上映の映画館で俺の真後ろで痴話喧嘩すんじゃねーよ。馬鹿夫婦。

隣部屋の夫婦。夜中の2時にガラスぶち破って、テレビ、電子レンジやら外に投げんじゃねーよ。死ね。

雨の日に人の家の前で夫婦で殴り合いとかやめろまじで。近くの公園でやれ。

頼むから俺が飯食ってる横で夫婦揃って泣きながら討論するのはやめてくれ。泥を食ってる気分になる。


こーいう夫婦に総じて同じ言葉を送ってあげたい。

【このバカ夫婦】【地獄へ流します】


女性はキレても固いもの当たると怪我するので、殴りたくなったらエアークッションをプチプチ潰そう。
それを2時間ほどやりつづけたらきっと旦那は謝ってくるはず。

少なくとも俺は謝る。だろう。

戦国女傑物語【伍の六】 むらむすめの日常だけじゃなくなった話

そろそろくる。
くる。きっとくる。

追加パッケージで鳳凰の章が。
更なる物語を告げる新しい風を感じる。大地の息吹。水の鼓動。
想いは風に乗り蒼天を貫く。

何かが起こりそうな予感。
人々はみな泡立った気持ちで鳳凰を待ちわびていた。



ここにまた一人の漢がいた。

武田軍に所属するもののふ、池田源十朗は沈痛な面持ちで甲斐のはずれにある湖畔に立っていた。
戦国の世に降り立って幾つ歳を重ねただろう。

さかしらな童だった時代は過ぎ、源十朗もまた成人となってはや月日は経つ。
しかし、風雪に晒された日々は重く辛いものばかりだった。
源十朗は、蒼く透明に澄み切った湖畔を眺めながら泣いていた。

とめどなく頬を伝う涙は誰がために流すものなのか。
漢の涙の真意はわからない。

「ちくしょう…」

源十朗は歯を食いしばりながら、言葉を絞り出す。
何度も何度も呪うように同じ言葉を繰り返して。

「ちくしょう…ちくしょう…」

外侮であろうか。それとも己への侮蔑か。
幸い当たりに人影はない。源十朗は思いっきり泣くことができた。

源十朗は徐々に小さくなっていく呪詛の言葉をしまい込むように身体を前に折った。
そして、頭を地にこすりつけながら拝むように両手を頭の前に合わせた。

すすり泣きはいつしか慟哭に変わった。
悲しい漢の姿がそこにはあった。

震える手を拳にかえて地を叩く。


「生活費…エヴァで全部すっちまった…;馬鹿馬鹿;俺の馬鹿;;」


源十朗が泣いていたのは自分のためだった。

鳳凰がでる前にひと勝負して軍資金を増やす算段だったのだが、世の中はそうは問屋が卸さない。
源十朗は付き合っている女に誕生日プレゼントも飼えないどころか明日の飯を心配しなければならない。
熱くなっているうちに全ツッパしてしまったのである。

頭の悪い漢の姿がそこにはあった。

「どうしよう…。助けて;守護月天!」


そう祈っても、普段は神仏の加護など袖にもかけない男の他力本願の頼みなんざ、悪魔だってきくわけがない。
そして源は途方に暮れる。

人はこうやって堕ちて行く。その典型的な見本である。

源は数日後、押込みをやった。押込んだ家の亭主を殺し、女房を犯して殺した。
そしていくらかの路銀を盗んで甲斐から逃げ出したのである。

いくあてのない放浪の旅である。路銀も尽きて行き倒れた。いよいよ一貫の終わりかと思った時に、旅の芸人の一座に拾われる。しかしこれが、有名な大盗賊、石川五右衛門の一味だった。
源はもうまっとうな世界に戻れやしねえからと、自ら嘆願して仲間に加わった。

五右衛門一味は紀伊へ向かっていた。雑賀で大仕事があるという。
源は自らの望んで堕ちた先に希望を見いだした。

「こうなったら天下を覆すどてらい事をやってやる。ふひひ」

源はもう人ではない。立派な外道である。外道に人生はない。
ただ他人を喰らうためだけに存在する。最悪なことに源は腐れ外道に堕ちていた。

身分を捨て、女を捨て、全てを捨ててまでも生き抜きたいと思っている。
この貪欲な生への渇望が源を突き動かしている根だった。

運命の歯車に導かれ、源は紀伊の地へ赴く。

雑賀郷で蔵破りの事件が発生するのはこの一ヶ月後である。

「続く」




まずい藤井でベルがなる



タイトルはまったく関係ありません。

中国側のゲームシナリオの和訳がきた。
早速、中文(中国語の文章)の和訳を、和文へリライトしているのだが、どうにもかなり大変な作業だ。

例として

中文の和訳(あのでぶの怪物はこの戦闘の頭です。殺そう!)

これを和文へリライトする

リライト後(あの醜くでかいモンスターは、おそらく敵のリーダーだろう。力をあわせて倒すんだ!」

と、まぁ一事が万事こんな感じ。まぁ例なので表現は必ずしも適切ではない。
これが膨大な量あるんだな。死ぬよ死ぬ。

とにかくそのままだと蔑称、侮蔑用語が飛び交い意味が通じねえのばっか。
リライトしていても、思わず声を出して吹いてしまう。
笑ってる場合じゃないんだが。

そうだよ笑ってる場合じゃねーんだよ藤井さん。
これだけやってりゃそりゃ楽だが、次から次へとわけわからん業務が。

まー…
訳しているのが、特に翻訳のプロじゃないから仕方ないんだが、まさに大晦日の絶対笑ってはいけない状態なんだよなー。社内で「プッ、クスクス」と笑い声が漏れてしまうのでどうにもしまりがなくていけねぇやべらぼうめ。
それだけでもかなり体力を持っていかれるのざんすよ。ああ苦しい。ああめんどくさい。

これ普通に読んでいくとかなりシュールなので、それもおかしいから困ったもの。

業務では英語や韓国語の海外版リーフやブローシャも制作するので翻訳などは日常茶飯事なのだが、
中文の翻訳はほんとデタラメなのが多すぎる。

この和訳は板尾のギャグのようなシュールさだ。

七変化の頃の板尾は最高だね。しかし板尾の刑事ドラマはいまいち。
映画はとくに見てはいない。松本とかあのメンツと絡んだときが一番面白いと思うんだが。

主役になったらトーンダウンしてまうのう。
映画監督とかポジションを誤ってる気がするのは俺だけか。


ま、どうでも

いいんですけどね。ほいじゃ仕事に戻ります。
また明日。

近況状況ホウレンソウ

ちょっとSSは休んで近況を。
信は課金切れにて放置。今年はまだインしてないような気がする。

現在業務はどこで間違ったかネトゲ(スマホ用)の制作ディレクションをしている。
中国産アプリを日本版に改訂するわけだが、ある意味リニューアルである。

タイトルを決め、世界観を決定させてシナリオをかき、キャラデザ、背景デザ党の決定依頼、進行管理諸々。
まじめんどくせ。
こんなんやるの久々だからどうにも身体が動かん。歳も取ったし。

まあでも長年信オンをやっていたことが業務に役立つのだから、なんだかんだで無駄が無い。

タイトルをどうすっかと考えたら、「藤井オンライン」とか浮かんできたが意味わからないので却下。
内容はまぁよくあるMOで剣と魔法の世界だし無難に「とある藤井の魔法とウンコのオンライン」とでもするか。
ああ、、何も浮かんで来ない。来週の会議が怖い。
あ、周りは全員中国の人です。当然日本語はしゃべれる人ばっかだけど。

業務になっちゃうと、ネトゲももう娯楽じゃなくなるんだよな。
武器ひとつとってもちゃんと調べて設定せなあかんしだりい。ネーミングもさすがに適当にはできねーし。
そんなわけで信に入る気力もなく日夜仕事のことばっか考えているという。

しかし、つくる側にまわって見ると色々あるね。
光栄を糞味噌に言いたい放題言ってきたが、いざ自分がやろうとするこりゃ大変。
まぁ金払ってんだから言う権利は消費者にはあるわけだが。

ちなみにこれ、スマホのアプリとはいえ完成度はかなりたけぇっす。まじでまじ。
中国もあなどれねーよ。なんか以前やってたネトゲと超似てるけど。

そんなわけで生きてます。

年の目標:藤井さんにNOと言える自分を作る

ま、本当の地獄はこれからだな。

\         /_ /     ヽ /   } レ,'           / ̄ ̄ ̄ ̄\
  |`l`ヽ    /ヽ/ <´`ヽ u  ∨ u  i レ'          /
  └l> ̄    !i´-)     |\ `、 ヽ), />/        /  地  ほ  こ
   !´ヽ、   ヽ ( _ U   !、 ヽ。ヽ/,レ,。7´/-┬―┬―┬./  獄  ん  れ
  _|_/;:;:;7ヽ-ヽ、 '')  ""'''`` ‐'"='-'" /    !   !   /   だ.  と  か
   |  |;:;:;:{  U u ̄|| u u  ,..、_ -> /`i   !   !  \   :.  う  ら
   |  |;:;:;:;i\    iヽ、   i {++-`7, /|  i   !   !  <_      の  が
  __i ヽ;:;:;ヽ `、  i   ヽ、  ̄ ̄/ =、_i_  !   !   /
   ヽ ヽ;:;:;:\ `ヽ、i   /,ゝ_/|  i   ̄ヽヽ !  ! ,, -'\
    ヽ、\;:;:;:;:`ー、`ー'´ ̄/;:;ノ  ノ      ヽ| / ,、-''´ \/ ̄ ̄ ̄ ̄
                 ̄ ̄ ̄            Y´/;:;:;\

戦国女傑物語【伍の五】 むらむすめ

戦国の世。
戦は人を磨くと吉川英二は語った。

しかし戦は多くのものを焼き払い消滅させる。
その犠牲になるのは弱きものだ。
すなわち女子供である。

人はなぜ争うのだろう。
なぜ手をとって同じ道を歩んでいけないのだろう。なぜに憎しみあい傷つけあうのだろう。


「ふう。。。」

むらむすめは、睦月の黄昏の中、「戦国通信」に記された文言を思い出しながら感慨に耽っていた。

書き手は真紅 織田の御堂筋とある。最近売り出し中の蘭学者だった。
最も有名な著書に「織田よ強くあれ!」があった。
近年にないベストセラーである。現在は「戦国通信」に【フィギアスケーターの信長ってほんとにあれ末裔かよw】という人気コラムを持っていた。


むらむすめは、蒔割りの仕事を終えたオヤジとともに紅に染まっていく空を眺めながら、「戦国通信」の一文を思い出していたのである。

遊びにきていた北斗斬から聞いた話によると、まもなくこの紀伊の地にも戦火の焔はのびてくるという。
また無益な血が流れ人は死ぬ。
戦火にこぞって赴く男たちはいい。でも残され怯え不安に暮らす女子供はどうなるのだ。
男達の天下取りの自己満足的な美談なぞ、現実の生活こそ戦いであるほとんどの女達には意味がなかった。

それを思うたびむらむすめは悲しくなる。

「戦ってなんで起こるのかしら…。ねぇおじさん」

むらむすめは自問するように問いかけた。

傍らに立って夕日を眺めているオヤジは答えない。
ただ、日が落ちていくありようをただただ眺めるだけであった。

「…そろそろ夕食にしましょう」

むらむすめは無言のオヤジを一瞥しただけで、井戸の水をくみ上げ始めた。

オヤジは動かずに夕焼けに沈むつるべを眺めている。

実はオヤジはむらむすめの問いなどは耳に入ってはいなかった。

2日前の夜半。丑の刻。
オヤジは悪夢を見た。幼少のころの夢だ。

場所は床屋だった。
床屋の店主が中学生くらいの子供に注文を聞いている。

「えーと、どんな髪型にします?」

「う~ん。適当に短く」

屈託ない笑顔でそう答える子供。それは幼少時分のオヤジそのものであった。

如際ない雑談をしながら、作業する店主。それに朗らかに答える童。
ほのぼのしたよき思い出のはずだった。その作業が終わるまでは。

「はい。お疲れ様でした~」

「……お、おじさん。。こ、これは;;」

「あ~。ちょっとアヴァンギャルドにしすぎたかな(苦笑。これじゃチェッカーズのフミヤだ(爆」


それ以来オヤジは床屋にいくのをやめた。いくのはもう1000円でできるスピード散髪である。

あの髪型にされてどれだけ笑いものにされただろうか。いくら歳をとっても恥というものは忘れられるものではない。
オヤジはときたまそれを思い出して、夜中に壁をたたくのである。

「床屋ぶっころす」とつぶやきながら。

それを、たまたま、小用に起き上がってきていたむらむすめに見られたのである。
死にたくなるぐらいの恥ずかしさであった。

むらむすめは空気を読んで何も言わずに自室に消えた。
しかし、そのやさしさが逆にオヤジの枷となっていた。

罵詈雑言を向けられたほうがよっぽど楽である。
それ以降どうにも調子が狂ってしまっている。

例えば、湯上りのむらむすめの蒸気した頬を見て「まるで桃じゃの。どれひとつ食わせてくれんか」など、
そのような、下世話なセクハラもなりをひそめている。

老齢のオヤジはチンコを見られるよりも、昔の己の恥を知られるほうが100倍恥ずかしかったのである。
わかるかな。若い娘にこの感覚は。わっかんねえだろうなあ。ダウンタウンブギブギバンド。

それはともかく、むらむすめが拾ってきた棍棒である。

むらむすめは蘭学者の御堂筋に一通の手紙を出していた。

オヤジがこの棍棒を見立てたところ、どうも日本で作られたものではないと言う。
このようなものを加工する職人は日本にはいないというのだ。しかもウワズミで塗ってある液体はみたことのない樹脂だ。

「よもや…。いやまさかな。。」

そう言ったきりで口を閉ざしてしまったオヤジだが、何かしら思い当たる節はあるようだ。
しかし貝のように口を閉ざした人間にそれ以上つきつめても無駄だろう。

そう思ったむらむすめは、蘭学者の御堂筋にこの棍棒の鑑定を願う文をだしたのである。

「ええっと。。改まって手紙をだすなんて久しぶりだから緊張する。。」

書き出しに

死刑と書いてあわてて消した。

「間違えた;;拝啓だった。。

萌えキャラなのかどうなのか。天然が入ってる娘は可愛い。しかし天然が入ってるおっさんは醜いのである。
余談だが地獄突がいきなりたずねてきた3日。雨が降っていた。
濡れ縁でそれを迎える藤井と外で無言で立ちすくむ突。
その二人を見ては端女は醜いと思った。所詮そんなものである。

ところで雑賀孫一率いる傭兵軍団の帰りも近い。宝具は無事取り返せるのか。ふぇいはどうなる。
突とのブッキングは。それは神のみぞ知るホーヤレホである。



──そのころ甲府の両替

僧兵である龍尾凶介、通称タツヲが周防玄徳(古神)と談義していた。

「今度はどこへいこうか」とタツヲ・

「去年は北海道、大島、大阪、京都、神戸だったな」と周防。

「どこへいくにも旅費が高いんだよねえこのご時勢」

「小笠原だな!」

「いくらかかるんだよw」

「さあw」


そこに武田忍軍のこももが割って入ってきた。

「いくならボスニアヘルツエコビナだろう」

「……」

「……」

こももはすべった。お前は浅田真央かといわれるほどに。そこにしびれるあこがれるぅ。

こももが突に会うまではまだしばしの猶予がある。
ふぇいが周防に会うのもしかりである。

さて、この物語の行き着く先は。

それは筆者にもわからないのであった。

【つづく】


テーマ : 雑記
ジャンル : ゲーム

戦国女傑物語【伍の四】 むらむすめ

新年が明けて早々に、地獄突は今川領のある屋敷にてある人物と対峙していた。

「やってくれるんだろうね。頼むよ」

囲炉裏を囲んで対峙している人物に地獄突はそう訴えた。

相手は藤井駿河守である。烈風今川の影のフィクサーであり、闇の実行部隊の頭領。
彼がその謀略でこの戦国から消し去った人間は両手でも足りなかった。

目は笑っている。骨太なその顔に笑みが溜まっているのだが、油断をさせない破顔である。
隙を見せたら今にも斬り掛かってくるような、そんな怖い気を纏っている。

藤井はその破顔を保ったまま、はっきりと強い口調で

「いやだ」と断った。


「ふ。そう言うと思った。何しろお主とふぇいとは烈風晒し連合の仲間であったしな」

「僕はもう卒業したのよ。色々と」

「ふぇいが怖いかね」

「怖いさ。ありゃ人じゃない。からかってあやうく男を喪失しかけたしね」

「やれやれ。やっかいことだのぅ」

「長年手飼だったふぇいたんを始末するとは、よっぽどの秘事に関ったようだ」

「根は知らんほうが身のためよ」

「怖い怖い」

藤井は、笑いながらぱんぱんと手を打つと、2名の器量の良い端女が膳を運んできた。

「この寒い中、長旅は疲れたでしょう。とにかく今日はゆっくりしていってよ」

藤井はそう言いながら、端女にあれこれ指示をしている。

突は内心舌打ちをしながら、頷いた。
かわされたか。まぁしようのこともあるまい。突も最初から快諾するとは思っていない。
むしろ想定内なのだが、藤井は各国の草に多大な影響力を持っている。
彼自身が動かずとも、手練の代役を紹介してもらうだけでもいい。

腹の中でため息をつきながら、酒の入った碗に口をつける。
ぐいっと飲み干すと、端女がとっくりを傾けて酒を注ぎ足した。

藤井はそれを見て満足そうに頷きながら、話題を変えた。


「まぁ、そんなことよりまずは飲もう。3年ぶりなんだしさ」

「う、うむ」

ま、そう急く事もあるまいと突は考えた。
無理強いをするとますます頑なになるこの男にはタイミングこそが重要である。
なぁに、今川忍軍の手を借りずとも、武田忍手を借りるための口添えをしてもらうだけでもよいさ。
気の効いた下ネタのひとつもしてやれば喜んで協力はしてくれるだろう。
そう思うと、固い気分も徐々にほぐれてきた。

酒の肴は、佃煮、酢の物、煮物、川魚、豆腐などが出ている。
どれも美味かった。加えて燗にした酒がこれもまた実に美味い。

肴に舌鼓を打ちながら、酒を流し込むと身体が芯から暖まって来る。
囲炉裏の熱が更に顔を炙って、汗さえ出てきた。

「しかしうまいなこの酒は」

地獄突は正直にそう言った。酒も大分進んで先ほどより口調が滑らかになっている。

「水がいいしねこのあたりは。鴨ちゃんも喜んでる」

「やはり水かね酒は」

「そりゃ酒は水が命さ。みんなそう言うよ」

相変わらずの破顔で、当然だとばかりに藤井は答えた。
自分は端女に酌をさせずに手酌で勝手にやっているようだった。

突は急に足を崩して胡座をかいて藤井をジロリと睨む。


「話は変わるがよ、藤井の」

「なんだい」

「実は昨年の10月だが、大阪の道頓堀でな。蛾さんと飲んだのよ」

「ああ、確か河豚のテッサを食ったとか言ってたね」

「うむ。その席でな。蛾さんから藤井さんに聞いて欲しいことがあると言われたのよ」

「へぇ?何かな」

「それがな…。烈風今川時代に俺を無視しだした理由を教えて!と言っとるんだ」

「なにそれwwwwwww」

「ワシもわからんよ。何か施設に入ったらパスがかけられていたとか、誰もいなくなってたとか言ってたっけ」

「そんなことあったかなぁ」

「其の頃から藤井さんが俺(蛾)を無視するようになったとか言うてたぞ」

「わからないww」

「怖い男だなあんたは。敵にするとケツの毛までむしられ晒される」

「ちょっとwwwそれ絶対何かの誤解だってw」


このような藤井と突の他愛もないヨタ話が深夜まで続いた。

翌朝、やはり藤井には断られたが、ではせめて武田忍に口添えをしてくれまいかと頼むと、甲府に「こもも」という忍がいるから紹介の書状を出しといてやろうと言われた。
猿飛の裔で腕は確かだと言うことである。

「こももたんに会ったら、あけお●こ!と言っといて!」

「おまわりさんこの人です><って言われるな」

藤井は終始その破顔を向けて、こらえきれないという風に口元を歪めている。
今にも吹き出しそうに肩を震わせていた。

一体何がそんなにおかしいのやら。おかしな男だ。
突は気にもしない様子で、ではおさらばと馬に乗った。

行き先は甲府である。
ここからだと武蔵を抜ける街道を目指したほうが早い。

「甲府か。所用もあるしちょうどいいかの」

この時、突はまだ知らない。

藤井が夜中に悪戯をして額に「肉」と書いた事に。
これに気づいて烈火の如く怒り発狂するのはまだ少し時間がかかるのであった。


むらむすめはと言うと───────────

友人の北斗斬(通称カニッちゃん)が遊びに来ていた。
おっさんと3人でこたつでみかんを食べながら、新春隠芸大会を観ていた。

「平和ねぇ~。ぬくぬく」

むらむすめはまさに羽化登仙の境地にあった。

そのほんわかした糸目が苦痛に歪み、恐怖の血反吐を吐き出しながらのたうち回るのは、そう遠くない。
くくく。

っていうか、拾ってきたあの棍棒は餅をついたり伸ばしたりする万能具になっていた。
その棍棒こそがこの話の根幹であることも知らずに。


突を見送った藤井駿河守だが、フルチンで信にインしながらチャットで
「ポロリもあるよ」と必死に打っていた。

後に紺碧鯖内で、「崖の上のポニョリ」と呼ばれることになるがそれはもう少し後の話である。


【続く】


おい!あや!!!

生きとったんかワレ。
manga

生きてりゃ勝ちだ。せいぜい今年も生き残れ。

新田さん、森さん、見られよ!疑いも晴れて晒しにはいい日和じゃ。

さて、とりあえず女傑戦記は来週から。
ポロリもあるよ!

では、皆の衆。新年早々良き3連休を。

新春のご挨拶

皆様。
新年あけましておめでとうございます。

藤井さんもおめでとう。ところで鴨ちゃんは元気ですか。
年賀状はめんどくせーのでもう出しませんが、スパムメールを年賀状代わりに送っておきます。

さて、信オンもはや9年目とかになるわけですが、全然インできておりません。
というか、もうそろそろお腹いっぱいでええやん。という感じでございます。

いい歳をしてネットゲーやってる場合ちゃうやろ!と田舎のお袋にも言われました。

……冗談です。
お袋は多分いまだにゲームなんざ昔なつかしインベーダーしかしらないと思われます。
まあ真面目な話、ゲームどころではないのでありまして、今年は更にでかいプロジェクトXがあるのでデラ忙しくなりそうです。これほんと。ほんとのことー(沖縄調)。

しかしおもしろい事にですね。
忙しい時ほどよく遊ぶというのが私であります。何故なら急がし過ぎるぐらいのほうが精力的に遊ぼうという活力が涌くからです。

ところで、大晦日はダウンタウンをつけっぱで寝てしまいました。そうです。風邪をひいたのです。
藤井さんのように、フンドシ一丁で信しても風邪をひかない屈強な身体に生まれたかったものです。
三浦にいたってはもうフルチンでコタツに入って信をしてるし化け物です。
私は一般人ですのでとても真似はできません。
だから信をやるどころではありませんでした。まぁ飲み疲れもあります。

しかし、たまにはインしてみるかと二日ほど入ってみました。
新Dもやりましたが、まぁ…あんま代わり映えしないというかこんなもんかという感じ。
まぁもうこんなものでしょう。過度の期待もなくそこそこ遊べたのでいいのかなと。

関係ないんですが、信に飽きたと言っても、戦国話は好きですし、小説も変わらず読んでますし慶次も打ってます。
最近、大当たりラウンド中の真田幸村の原画エピソードはいい歳をして打ちながら落涙してしまいます。
隣のおばさんに、大当たりしたのが泣くほど嬉しかったんだなと誤解を受けました。
よかったねぇあんた(笑とか。ドヤ顔で20箱積んでるおばさんに言われたくありませんよね。
そんなわけねーーだろ!ババア殺すぞ。
もちろんそんな事は言えずに、うんうん;とうなずくしかなかった私なのであります。男女の愛の形は様々なれど幸村と沙霧のような高潔な愛の昇華に、人としての美学を感じいってしまいます。


つーかパチンコ打って感動してんじゃねーよと言われますねこれは。でもこれ漫画で読むより感動するんですよ。
まじでまじ。涙桜は美しくていい曲です。でも藤井さんは歌っちゃだめよ。男に歌われたら台無しですね。

さて、戦国女傑物語は、さらっとむらむすめさんを出して終わらそうと思ったのですがこれはなかなか終わりませんね。どこまで続くか限界にチャレンジしてみましょう。

マソ君の金玉を潰してしまったので、こんどマソ君が登場するのはハッテンバということになるでしょう。
このあと私の知人友人が続々出てきますので知人の相関関係が、ツインピークスのようにわけわからなくなってきます。どうやって着地させようかしらと思案にくれるマゼンタ100。

とにかく適当に書いてるので駄文乱文誤字脱字はご容赦ご勘弁頂きたくござ候。
藤井さんの早漏はもう手遅れで候。

では今年もひとつふたつとよろしくお願いしますでありんす。


プロフィール

凸

Author:凸
カテゴリー:おっさん
生息地:都内在住
生業:印刷・ウェブ制作全般
血液型:B

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